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第5章 世界大戦
第198話 信じぬのなら 呼んで見せよう 女神様
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「女神ルデリット……か。似た雰囲気があるもんだな」
「……今の言葉は聞き捨てなりません。まるで女神ルデリット様に会ったような口ぶりですね」
「ああ、2回ほどあっているよ」
キリアム法王はキッと修斗を睨みつける。
自らが信仰する女神に会ったなど、あり得るはずがない。
もしそうだとしたら、自分達の信仰は何なのか、どれだけ祈っても姿を現さないのに。
「シュウト陛下は中々に冗談がお上手ですわね。女神様に会えったなどどは」
「なんだ? 会ったことが無いのか? 結構簡単に出てきたんだがな」
簡単……では無いはずだが、修斗からしたら簡単だったのかもしれない。
女神に簡単に会える、そんな言葉を聞いて黙っていられる騎士達では無かった。
「ふざけるのも大概にしてもらいたい! 我らが崇める女神様を安く見るのはやめるんだ!」
ゴールドナイト・オードが修斗の前に立ち、顔が当たりそうな距離で睨んでいる。
それを見てアイカはため息をつきながら顔を押さえている。
「だからシュウト君、せ・つ・め・い!」
「ん? ああそうか。前に調べた古代遺跡の地下深くに、召喚の間があったんだ。そこで女神ルデリットを呼び出した。お前達も行けば会えるかもしれないぞ」
随分と明確な答えを言う上に、アイカがその言葉を肯定している。
修斗の人となりは知らないが、アイカの事は手合わせした3人にはよくわかっていた。
だが逆に余計に混乱させることとなる。
「ま、待ってくれアイカ殿、本当に、本当に会ったというのか? 貴公の主君は」
「はい、そう聞いています。確か冒険者ギルドに出した調査報告に古代遺跡の物があるはずなので、調べて見たらわかると思います」
調べればわかる。
などと言われては無下にする事が出来なくなり、出した矛を必死に収めようとしているが……感情が追いつかない様だ。
「証拠を見せれればいいんだが、来るかな」
来るかな。
簡単に言っているが、今の流れで来ると言ったら……。
「おーいルデリット、聞こえるか? っと、召喚の間に有った魔法陣を再現するか」
修斗を中心にして数秒で魔法陣が完成し、光を放ち始める。
「女神ルデリット、出てこい」
【だれ? 修斗? わー久しぶりだね。何年振り? 100年くらい?】
残念ながら魔法陣からは何も現れなかったが、教会のルデリット像の顔が動き始める。
【こ、この体は硬いわね。あ修斗、魔法陣はそれだけじゃ不完全だから、今はこれが精いっぱいだよ】
「今回も2~3年だ。まあ来たのならいい。お前を祀っている連中がいるから、話しくらいしてやってくれ」
【え、本当? わー誰々? 供物はいつでも受け付けてるわよ】
全員の目が点になる。
それもそうだろう、目の前には奇跡ともいえる状況であり、しかも……女神はとても軽かった。
「女神ルデリット様……なのですか?」
【そうよ、ああアナタ? あなたが私を祀ってくれてるの? いつもありがと~、元気をもらってるわよ】
「お、恐れ多い事でございます!」
慌てて膝をついて指を組む。
それを見て3人の騎士達もひざまずく。
【ごめんね~中途半端な状態で出てきちゃって。召喚魔法陣を失敗した修斗が悪いんだから、文句は修斗に言ってね】
「そ、その様な事はございません! こうやってお声を聞けただけでも身に余る光栄です!」
【そっかそっか~、うんうん、あ、でもそろそろ時間みたい。今度は召喚の間で呼んでね、アッチなら私の片割れの姿が見れるから。じゃね~」
石像が動かなくなり、元の静寂が戻ってきた。
「あいつの性格は会うたびに変わるな。女神ってのはそうなのか?」
「私に言わないでよ。会うのだって初めてなんだから」
「シュウト猊下!」
キリアム法王が振り返り、膝をついたまま修斗に頭を下げている。
3人の騎士達も同様にしている。
「なんだ、猊下ってのは」
「シュウト猊下こそこの世に降り立った現人神。どうか私達をお導きください」
いきなりの事で、流石の修斗も戸惑っている。
現人神などと言われても、修斗は神のように祀られるつもりはない。
「そういうのは必要ない。信じたのならこの話は終わりだ。教会建設の話に移ろう」
「もちろんやらせていただきます! 我が聖キルリアン教会の総力を挙げて、聖ザナドゥ王国に教会を!」
どうやらキリアム法王、崇拝先が増えてしまったようで、女神ルデリットと同様に修斗を崇拝してしまったらしく、国の名前も少し変わってしまった。
まぁ女神を簡単に呼んでしまったのだから、女神と同列に見えても不思議はないが。
「ん? いや、やはり後回しだ。どうやらあいつらに動きがあったようだ。アイカ戻るぞ、迎撃態勢を取る」
「了解。やっと来たんだね」
「ああ、ベフラウィングがやっと攻めてきた」
「……今の言葉は聞き捨てなりません。まるで女神ルデリット様に会ったような口ぶりですね」
「ああ、2回ほどあっているよ」
キリアム法王はキッと修斗を睨みつける。
自らが信仰する女神に会ったなど、あり得るはずがない。
もしそうだとしたら、自分達の信仰は何なのか、どれだけ祈っても姿を現さないのに。
「シュウト陛下は中々に冗談がお上手ですわね。女神様に会えったなどどは」
「なんだ? 会ったことが無いのか? 結構簡単に出てきたんだがな」
簡単……では無いはずだが、修斗からしたら簡単だったのかもしれない。
女神に簡単に会える、そんな言葉を聞いて黙っていられる騎士達では無かった。
「ふざけるのも大概にしてもらいたい! 我らが崇める女神様を安く見るのはやめるんだ!」
ゴールドナイト・オードが修斗の前に立ち、顔が当たりそうな距離で睨んでいる。
それを見てアイカはため息をつきながら顔を押さえている。
「だからシュウト君、せ・つ・め・い!」
「ん? ああそうか。前に調べた古代遺跡の地下深くに、召喚の間があったんだ。そこで女神ルデリットを呼び出した。お前達も行けば会えるかもしれないぞ」
随分と明確な答えを言う上に、アイカがその言葉を肯定している。
修斗の人となりは知らないが、アイカの事は手合わせした3人にはよくわかっていた。
だが逆に余計に混乱させることとなる。
「ま、待ってくれアイカ殿、本当に、本当に会ったというのか? 貴公の主君は」
「はい、そう聞いています。確か冒険者ギルドに出した調査報告に古代遺跡の物があるはずなので、調べて見たらわかると思います」
調べればわかる。
などと言われては無下にする事が出来なくなり、出した矛を必死に収めようとしているが……感情が追いつかない様だ。
「証拠を見せれればいいんだが、来るかな」
来るかな。
簡単に言っているが、今の流れで来ると言ったら……。
「おーいルデリット、聞こえるか? っと、召喚の間に有った魔法陣を再現するか」
修斗を中心にして数秒で魔法陣が完成し、光を放ち始める。
「女神ルデリット、出てこい」
【だれ? 修斗? わー久しぶりだね。何年振り? 100年くらい?】
残念ながら魔法陣からは何も現れなかったが、教会のルデリット像の顔が動き始める。
【こ、この体は硬いわね。あ修斗、魔法陣はそれだけじゃ不完全だから、今はこれが精いっぱいだよ】
「今回も2~3年だ。まあ来たのならいい。お前を祀っている連中がいるから、話しくらいしてやってくれ」
【え、本当? わー誰々? 供物はいつでも受け付けてるわよ】
全員の目が点になる。
それもそうだろう、目の前には奇跡ともいえる状況であり、しかも……女神はとても軽かった。
「女神ルデリット様……なのですか?」
【そうよ、ああアナタ? あなたが私を祀ってくれてるの? いつもありがと~、元気をもらってるわよ】
「お、恐れ多い事でございます!」
慌てて膝をついて指を組む。
それを見て3人の騎士達もひざまずく。
【ごめんね~中途半端な状態で出てきちゃって。召喚魔法陣を失敗した修斗が悪いんだから、文句は修斗に言ってね】
「そ、その様な事はございません! こうやってお声を聞けただけでも身に余る光栄です!」
【そっかそっか~、うんうん、あ、でもそろそろ時間みたい。今度は召喚の間で呼んでね、アッチなら私の片割れの姿が見れるから。じゃね~」
石像が動かなくなり、元の静寂が戻ってきた。
「あいつの性格は会うたびに変わるな。女神ってのはそうなのか?」
「私に言わないでよ。会うのだって初めてなんだから」
「シュウト猊下!」
キリアム法王が振り返り、膝をついたまま修斗に頭を下げている。
3人の騎士達も同様にしている。
「なんだ、猊下ってのは」
「シュウト猊下こそこの世に降り立った現人神。どうか私達をお導きください」
いきなりの事で、流石の修斗も戸惑っている。
現人神などと言われても、修斗は神のように祀られるつもりはない。
「そういうのは必要ない。信じたのならこの話は終わりだ。教会建設の話に移ろう」
「もちろんやらせていただきます! 我が聖キルリアン教会の総力を挙げて、聖ザナドゥ王国に教会を!」
どうやらキリアム法王、崇拝先が増えてしまったようで、女神ルデリットと同様に修斗を崇拝してしまったらしく、国の名前も少し変わってしまった。
まぁ女神を簡単に呼んでしまったのだから、女神と同列に見えても不思議はないが。
「ん? いや、やはり後回しだ。どうやらあいつらに動きがあったようだ。アイカ戻るぞ、迎撃態勢を取る」
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