愛し愛され愛尽くし

うたん

文字の大きさ
1 / 1

愛し愛され愛尽くし

しおりを挟む
私「愛されるって、いいなぁ…」

頬杖をつき、うっとりながらわたしはそう呟いていた。
恋人から愛されている、深く、愛されている、そう感じてしまうだけでとてつもない心地良さに包まれていた。

私は彼のことが大好き、ちょっとドジなところも、甘えん坊なところも、詰めが甘いところも。

彼も私が大好きだ、だって、そこらじゅうに私を監視する為の物があるのだから。
誕生日にもらったぬいぐるみの目に隠されたカメラ、スマホケースに埋め込まれたGPS、延長コードの盗聴器…

きっと、彼は隠しているつもりなのだろう。
ただ、やはり詰めが甘い。
ぬいぐるみの縫い目のほつれ、スマホケースの接着剤の跡、延長コードの変色…
どれもこれも詰めが甘いものばかり、でも、こんなところも可愛いのだ。
あぁ、こんなドジな彼を守れるのは私しかいない、そう確信した。

そんな事を考えていると、不意にチャイムがなる。

勇「まおちゃんー来たよー」
私「はーい、いらっしゃい」

彼だ。
そう、今日は私の誕生日。
手には何やら袋を持っている。
ケーキは後から取りに行く予定なので、十中八九プレゼントだろう。

私「(今度はどんな愛をくれるのかなぁ)」

そうワクワクしながら彼を部屋へ招き入れ、ソファに座らせる。

そこからはいつも通りだった。
いや、少し違う。
今日は私が誕生日ということで、私が彼に膝枕をしてもらったり、耳かきをしてもらっていた。

勇「痛くない?」
私「痛くないよ~」

そんな微笑ましい会話をしながら。

数時間後、彼も眠くなってきたのか、甘えん坊の彼が顔を出し始めた。
そして私はいつもの様に甘やかす。
私はこの子と違ってバレる事はしない、いや、バレて困ることなんて無いのだ。
大好きと言って、抱きしめて、それだけでいい。
だってもう、この子は私から離れることは無いのだから。

いじめられていたこの子は、私以外に心を開き、愛することなどありえないのだから。
だから、ここで私を愛し、私に愛されていればいい。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

幻に侵された愛おしい君

うたん
恋愛
ありもしない幻に怯え犯されている君は、とてつもなく愛おしい

つかまえた 〜ヤンデレからは逃げられない〜

りん
恋愛
狩谷和兎には、三年前に別れた恋人がいる。

ホストな彼と別れようとしたお話

下菊みこと
恋愛
ヤンデレ男子に捕まるお話です。 あるいは最終的にお互いに溺れていくお話です。 御都合主義のハッピーエンドのSSです。 小説家になろう様でも投稿しています。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

内気な貧乏男爵令嬢はヤンデレ殿下の寵妃となる

下菊みこと
恋愛
ヤンデレが愛しい人を搦めとるだけ。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

処理中です...