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17 その日初めて神に感謝をした(旦那様・ノエレージュ視点)
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「ひ……」
この世に、こんな人間が存在していたなんて。
私は自分の事を理性的な人間だと認識していた。それは物心ついてからずっとそうであったはずで、母親の顔も温もりも知らないが特に問題はないと思った。
父親はいたが、特に話をする事も無かった。それで問題はなかった。私は公爵になる為に学び、経営をし、要らない物は切り捨てた。
綺麗な水色の瞳は驚きの後恐怖の色に変わったけれど、これは誰なのかまず知らなければならない。誰であろうが絶対に手放すなと眠っていた本能が全身から炎を噴き上げ訴えかけている。
「お、お前が……」
名前、名前……確か
「アクア、で間違いないか?」
この屋敷にいる若いオメガはたった一人しか思い浮かばない。私がクソ国王以下を騙さらせる為だけに手配する様に執事に命じた私の「妻」だ。名前は誓約書で見た「アクア」と言う文字のみ。
「そ、そうです」
くらり、眩暈がした。何て心地よく響くんだろう。あの小さな唇が動いた、それだけで心が震える。噛みつきたい、撫で回したい。それでもきちんと我慢しなければ
「わ、私の……私の! 私の妻で間違いないなっ!!」
声が上ずっている。感情の制御など容易い事、子供の頃から無表情と言われて来た私がこんなになるとは!
しかし確かめねば、もし違ったらどんな手を使ってもここに居てもらわねばならない!
「あ、あなたがこのお屋敷の主人であるなら、間違いないと、思います。私は「旦那様」の顔も名前も、知りません
……」
少しだけ目を閉じ、開いた。震える声、頼りなく揺れる瞳……。
神はいた!! 人生で初めて神に感謝を捧げていた。ああ!アクアをこの世に送り出して下さってありがとうございます!出会わせてくれてありがとうございます!
アクアは怯えている。早く、早く謝らねば。そ、そうだ!アクアは私の名前も知らないのか!私は最低な夫だな……夫?ああ!私はもうこの子の夫なのか! 本当に?? そんな美味い話があるのか?? いや、ないはず。何か夢を見ているの?そうだ、夢かどうかアクアに確認しなければ。
「私の名前はノエレージュ・タングストンと言う」
人と初めて会ったなら自己紹介をしなければならない!
「アクアと言うオメガを妻を得たこの屋敷の主人だ。お前の夫で間違いないな? な?」
そうだよな? 違わないよな? アクアは最早涙目になりながら一生懸命答えてくれた。
「そ、それならば間違いないと思います……」
私のアクアだ!!
執事の目がとても冷たい。分かっている、分かっている。どうせ今の私は大好きな主人にまとわりつく犬みたいみたいだと言いたいんだろう?! ふん、なんとでも言え! 誰が何と言おうとどう見られようと私は、私はアクアが大好きだ!
二度と離れないぞ!! 思わず腕に力が入ったらアクアが「ぴぇっ」と泣いた。し、しまった……わ、私は人とのかかわり方に疎いのではないだろうか!? これが人付き合いをサボってきたツケか……辛い。
この世に、こんな人間が存在していたなんて。
私は自分の事を理性的な人間だと認識していた。それは物心ついてからずっとそうであったはずで、母親の顔も温もりも知らないが特に問題はないと思った。
父親はいたが、特に話をする事も無かった。それで問題はなかった。私は公爵になる為に学び、経営をし、要らない物は切り捨てた。
綺麗な水色の瞳は驚きの後恐怖の色に変わったけれど、これは誰なのかまず知らなければならない。誰であろうが絶対に手放すなと眠っていた本能が全身から炎を噴き上げ訴えかけている。
「お、お前が……」
名前、名前……確か
「アクア、で間違いないか?」
この屋敷にいる若いオメガはたった一人しか思い浮かばない。私がクソ国王以下を騙さらせる為だけに手配する様に執事に命じた私の「妻」だ。名前は誓約書で見た「アクア」と言う文字のみ。
「そ、そうです」
くらり、眩暈がした。何て心地よく響くんだろう。あの小さな唇が動いた、それだけで心が震える。噛みつきたい、撫で回したい。それでもきちんと我慢しなければ
「わ、私の……私の! 私の妻で間違いないなっ!!」
声が上ずっている。感情の制御など容易い事、子供の頃から無表情と言われて来た私がこんなになるとは!
しかし確かめねば、もし違ったらどんな手を使ってもここに居てもらわねばならない!
「あ、あなたがこのお屋敷の主人であるなら、間違いないと、思います。私は「旦那様」の顔も名前も、知りません
……」
少しだけ目を閉じ、開いた。震える声、頼りなく揺れる瞳……。
神はいた!! 人生で初めて神に感謝を捧げていた。ああ!アクアをこの世に送り出して下さってありがとうございます!出会わせてくれてありがとうございます!
アクアは怯えている。早く、早く謝らねば。そ、そうだ!アクアは私の名前も知らないのか!私は最低な夫だな……夫?ああ!私はもうこの子の夫なのか! 本当に?? そんな美味い話があるのか?? いや、ないはず。何か夢を見ているの?そうだ、夢かどうかアクアに確認しなければ。
「私の名前はノエレージュ・タングストンと言う」
人と初めて会ったなら自己紹介をしなければならない!
「アクアと言うオメガを妻を得たこの屋敷の主人だ。お前の夫で間違いないな? な?」
そうだよな? 違わないよな? アクアは最早涙目になりながら一生懸命答えてくれた。
「そ、それならば間違いないと思います……」
私のアクアだ!!
執事の目がとても冷たい。分かっている、分かっている。どうせ今の私は大好きな主人にまとわりつく犬みたいみたいだと言いたいんだろう?! ふん、なんとでも言え! 誰が何と言おうとどう見られようと私は、私はアクアが大好きだ!
二度と離れないぞ!! 思わず腕に力が入ったらアクアが「ぴぇっ」と泣いた。し、しまった……わ、私は人とのかかわり方に疎いのではないだろうか!? これが人付き合いをサボってきたツケか……辛い。
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