【完結】廃棄王子、側妃として売られる。社畜はスローライフに戻りたいが離して貰えません!

鏑木 うりこ

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3 食っちゃ寝のスローライフ

「こちらです。管理などは執事がおりますので、殿下は「療養」に専念していただけるかと存じます」
「ああ、よろしく頼むね」
「……心得ましてございます」

 小さな屋敷、だと言う所に案内される。いやいや、でかいでかい! 日本人和志の感覚では、この屋敷はでかいです、はい!

「しばらく馬車に乗らなくて良いだけで助かるよ」
「そうでございますね」

 俺は一緒に護衛かつ監視として旅に随行してくれた騎士達に声をかけると、苦笑いを返された。早いうちにゲロっておいたんだ。

「俺はディエスの中に入った別人だ。でも神様からの依頼で俺はディエスは生きなきゃいけない。そういう訳でなんか前と違うと思うけど、そんな感じで扱って欲しい」

 ってね。内緒にしろなんて言われてないから喋っても問題ないだろうって思ったんだ。騎士達は最初は頭がおかしい元王太子を胡散臭く見ていたけど、1ヶ月も一緒に旅をしたら納得してくれた。
 派遣された執事も噂と違うディエスの登場にびっくりしていたけれど

「どうも本当らしい。我が国の通貨や歴史も何も知らない御仁だ。だが、ディエス様として扱うより他あるまい。神の御業であれば我ら人は従うのみだ」

 んまぁ、そんな事に纏ってくれた。そして使用人の顔見せの時に

「女の人は俺に触らないでね。これあるから……触った方にもビリッと来るらしい」
 
 女性関係でやっちまってつけられた腕輪もゲロった。そんな事まで言うのか?!と青い顔をされたが、、騎士達が

「下半身が緩すぎたんですよーあはは!」
「みたいだなぁ~全然記憶ないだけど??」
「別人なんでしょ? そりゃそうだ!」

 と笑い出し、俺もそれを怒らなかったもんで凍った空気はなんとかなった。

 そんな感じで俺のスローライフは始まったんだが

「……良い……」

 良かった、最高だった。何せ仕事がない! 俺は社畜を辞めたぞーー! 今はお庭の木と木の間に吊るしたハンモックの上で寝てる。
 午前中からこんなんだ。そしてお昼になったら食事に呼ばれて食べてまた昼寝。そして夜に夕飯を食べて本を読みながら寝落ちしていると朝になる。

「スロー……」

 何にもしなくて良いなんて、凄すぎる。俺がそうやって命の洗濯に勤しんでいる時、監視の騎士や酷い横暴王子が来ると意気込んでいた人達も、皆拍子抜けしてまったりしていたらしい。

「食事も美味しいし、空気も旨いし。はーーー」

 まあこれはこれで良いかな?と思い始めていた。

「そしてスローライフといえば畑である!」

 俺が鍬を持ち出したら、周りがざわついたが

「自分で畑を作って野菜を収穫したい!」
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