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60 セイリオスは……!
「過去の天候などと照らし合わせても夏が冷える可能性が高いな……」
「俺もそう思う」
ソレイユ様からも同じような内容の手紙が届いている。
「恥を忍んで申し上げますと今年の夏は冷える可能性が高いと報告が上がっておりましたが、途中の部署で握り潰されておりました」
物凄い苦い顔でセイリオスが報告書を上げて来た。
「私の監督不行き届きです。申し訳ありません……」
ラムは最後まで聞かず手を上げて止めさせる。うおー!セイリオス、自決しそうな顔してるぞ。まあ今までいい噂しか聞いて来なかった切れ者の失態だからね。ラムもめちゃくちゃキレてる感すげーけどさ。
「謝罪はその辺で良いでしょう。セイリオス、対策の方を話して。陛下もそっちの方を聞きたいんだから」
「あ、はい!」
別にセイリオスをクビにしたい訳じゃなくて、対策の方を早く聞きたいだけだから!
「前回の冷夏はかなりの死者が出て……」
セイリオスは資料を片手に話し始めるけど、そうじゃないだろうー!もう!案の定、ラムの眉毛がピクピクしてる。
「ディエス」
俺に振るかぁ。
「芋だな。あんだろ、じゃがいもとさつまいも。あれとなんかヒエとかアワって言う雑穀で乗り越えると良いみたい。ある?」
「それもニノの話か?」
「うん、ニノの話」
ぽかんとセイリオスが口を開けているけれどイケメンは口が空いててもイケメンだな!
「ヒエとかアワって貧乏人が食べるイメージが強いんだけど、栄養があるんだって。早目に手に入れて料理長にお願いして美味しく食べられるレシピを開発して欲しい。で、栄養があるから、意識高い系の女性にアピールして貰うんだ」
「ほう、ソレイユに頼むつもりだな?」
「ラムも食べるんだよ!あと令嬢達でサロンで流行らせて貰う。高貴な人も食べていると広がれば食う奴らも増えるだろ。あとめっちゃ鳥に食われるから栽培する時は防鳥しないと駄目らしいぞ」
「ほう?美味いのか?」
「揚げ物の衣にすると美味いらしいよ」
ビールに合いそうだな!……冷夏じゃビールはお預けだけどなぁ。
「そうよのうに手配を」
「え?あ、はい」
やっとセイリオスの口が閉じた。
「早目に穀物を探して、サンプルを貰って来てくれるかい?そして栽培可能かどうか。芋類もどこまでいけるかと、取れ高の計算して。一年で終われば良いけどなぁ。冷夏が2年も続けば辛いよなぁ」
「続く年もあるな」
ラムが資料を捲りながら呟く。
「セイリオス、その辺も計画立てて。3年、5年もそこまで続きはしないだろうけど。5年目は細かく出さなくて良いけど、土木関係の遅れとかも計画直しておいて」
「あ、はい……」
おーい?どうしたの??
「え、いえ。計画書を早目に提出させて貰います……では」
「うむ」
資料片手にセイリオスがとぼとぼと出て行ったどうしたんだろう……?
「なあラム。セイリオスどうしたの?あんまり怒ってないよね?俺達」
「あれは小さな頃から優秀な男でな。自分より素早く解決策を提示する人間に出会ったことがないんだ」
「そうなんだ……あ、挫折に弱いのか、大丈夫かなあ?」
高い地位にいてぽっきり折れると自信なくしちゃう?どうしよう……。ちょっと心配だ。
「俺……余計な事言わなきゃ良かった?」
「いや、私は解決策を聞きたかったのだから、前回の話は後で良かった。セイリオスは過去の資料を重視する傾向にあるが、もっと素早く決断すべきところは決断すべきだ」
「俺もラムと同意見なんだけど……落ち込んでなきゃいいけど……」
暫くすると密偵業務につかせたメイドちゃんがやってきた。
「どうだった?」
「報告いたします!」
ぴっと敬礼して彼女は驚くべき報告をしてくれる。
「ディエス様に言われた通り、執務室の扉が見える前で見張っておりますと、な、なんと!」
「なんと!?」
「実は宰相様は騎士団長様と一緒に執務室の前までやって来られました!」
「な、なにいいいい!?」
「そして宰相様だけが執務室へ入り……騎士団長様はイライラとご様子で待っておられました!」
「それでそれで?」
「暫くしてフラフラと憔悴した様子で出て来られた宰相様を支えるようにしながら二人で帰って行かれました!きゃーっ」
「完全にクロだろ……」
「いいえ!ピンクでしたわ!」
「お、おう……」
そ、そうだな……うちのメイドは優秀だった。
「俺もそう思う」
ソレイユ様からも同じような内容の手紙が届いている。
「恥を忍んで申し上げますと今年の夏は冷える可能性が高いと報告が上がっておりましたが、途中の部署で握り潰されておりました」
物凄い苦い顔でセイリオスが報告書を上げて来た。
「私の監督不行き届きです。申し訳ありません……」
ラムは最後まで聞かず手を上げて止めさせる。うおー!セイリオス、自決しそうな顔してるぞ。まあ今までいい噂しか聞いて来なかった切れ者の失態だからね。ラムもめちゃくちゃキレてる感すげーけどさ。
「謝罪はその辺で良いでしょう。セイリオス、対策の方を話して。陛下もそっちの方を聞きたいんだから」
「あ、はい!」
別にセイリオスをクビにしたい訳じゃなくて、対策の方を早く聞きたいだけだから!
「前回の冷夏はかなりの死者が出て……」
セイリオスは資料を片手に話し始めるけど、そうじゃないだろうー!もう!案の定、ラムの眉毛がピクピクしてる。
「ディエス」
俺に振るかぁ。
「芋だな。あんだろ、じゃがいもとさつまいも。あれとなんかヒエとかアワって言う雑穀で乗り越えると良いみたい。ある?」
「それもニノの話か?」
「うん、ニノの話」
ぽかんとセイリオスが口を開けているけれどイケメンは口が空いててもイケメンだな!
「ヒエとかアワって貧乏人が食べるイメージが強いんだけど、栄養があるんだって。早目に手に入れて料理長にお願いして美味しく食べられるレシピを開発して欲しい。で、栄養があるから、意識高い系の女性にアピールして貰うんだ」
「ほう、ソレイユに頼むつもりだな?」
「ラムも食べるんだよ!あと令嬢達でサロンで流行らせて貰う。高貴な人も食べていると広がれば食う奴らも増えるだろ。あとめっちゃ鳥に食われるから栽培する時は防鳥しないと駄目らしいぞ」
「ほう?美味いのか?」
「揚げ物の衣にすると美味いらしいよ」
ビールに合いそうだな!……冷夏じゃビールはお預けだけどなぁ。
「そうよのうに手配を」
「え?あ、はい」
やっとセイリオスの口が閉じた。
「早目に穀物を探して、サンプルを貰って来てくれるかい?そして栽培可能かどうか。芋類もどこまでいけるかと、取れ高の計算して。一年で終われば良いけどなぁ。冷夏が2年も続けば辛いよなぁ」
「続く年もあるな」
ラムが資料を捲りながら呟く。
「セイリオス、その辺も計画立てて。3年、5年もそこまで続きはしないだろうけど。5年目は細かく出さなくて良いけど、土木関係の遅れとかも計画直しておいて」
「あ、はい……」
おーい?どうしたの??
「え、いえ。計画書を早目に提出させて貰います……では」
「うむ」
資料片手にセイリオスがとぼとぼと出て行ったどうしたんだろう……?
「なあラム。セイリオスどうしたの?あんまり怒ってないよね?俺達」
「あれは小さな頃から優秀な男でな。自分より素早く解決策を提示する人間に出会ったことがないんだ」
「そうなんだ……あ、挫折に弱いのか、大丈夫かなあ?」
高い地位にいてぽっきり折れると自信なくしちゃう?どうしよう……。ちょっと心配だ。
「俺……余計な事言わなきゃ良かった?」
「いや、私は解決策を聞きたかったのだから、前回の話は後で良かった。セイリオスは過去の資料を重視する傾向にあるが、もっと素早く決断すべきところは決断すべきだ」
「俺もラムと同意見なんだけど……落ち込んでなきゃいいけど……」
暫くすると密偵業務につかせたメイドちゃんがやってきた。
「どうだった?」
「報告いたします!」
ぴっと敬礼して彼女は驚くべき報告をしてくれる。
「ディエス様に言われた通り、執務室の扉が見える前で見張っておりますと、な、なんと!」
「なんと!?」
「実は宰相様は騎士団長様と一緒に執務室の前までやって来られました!」
「な、なにいいいい!?」
「そして宰相様だけが執務室へ入り……騎士団長様はイライラとご様子で待っておられました!」
「それでそれで?」
「暫くしてフラフラと憔悴した様子で出て来られた宰相様を支えるようにしながら二人で帰って行かれました!きゃーっ」
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「いいえ!ピンクでしたわ!」
「お、おう……」
そ、そうだな……うちのメイドは優秀だった。
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