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96 これからの算段
クロード達が帰ってきた。
「遅れましたこと、非常に申し訳なく……」
「構わぬ。皆、ご苦労であった」
全員が生きて帰ってきたが……手放しで喜べることではなかった。なんと帰りの行軍の際に雪崩に巻き込まれたと言うのだ。巻き込まれた騎士達を捜し、凍傷になった者も多い。この先、騎士として働けなくなった者も数人でたようだ。その辺りは色々補填してやらなきゃ……。
「ソルリア侵攻ですが」
そしてあまり休息をやれぬ間にこの問題を片付けなければならない。
「ああ」
何せ、客として扱った王太子と宰相が牙を剥いたのだ。ただで済ますわけにはいかない。宰相は暴走だ、国は関係ないと言い張っても「はいそうですか」と言えるレベルを超えすぎている。
「側妃様の故国ですが……」
俺は首を横に振る。駄目だ、ソルリアを庇護することは出来ないし、したくない。なんせ刺されたの俺だし。
「まだ細部を調整中だ。騎士団はまず体を休めよ」
「はっ」
ラムの執務室でクロードから報告を受けた。執務室の外にはセイリオスが待っていて、表向きは今回の遠征にかかった費用や、怪我人などの報告を受けることになっているが……まあ途中で第二書類保管庫に寄って行っても一向に構わんです、ハイ。
「王太子をどうするか」
「……」
まだ全員生かしてあるけれど、宰相とその娘は当然処刑される。勿論護衛でついて来た騎士も全員だ。何せ明らかな害意をソレイユ様に向けたんだから。帝国正妃を盾に取り、皇帝を脅そうとしたとんでもない輩に鉄槌を下さない訳がない。
今彼らは水と薄い雑穀粥だけを与えられ、命を繋いでいる。でもフォローのしようもない。ソルリア王からは王太子の助命だけは、と手紙が来ているが……。
「王太子は武力行使に出るという事を聞かされていなかったようだが、それを証明できるものはいない」
「うん……」
エイダン君を庇ってやれるだけの材料がない。あとソルリアからの助命嘆願を聞いてやる道理もない。
「誰かが責任を取らねばならない」
「ああ」
これは帝国の歴史の中でも群を抜いて酷い事例だ。本来ならマキシマを含むあの場にいた騎士全員が首を落とされても文句は言えないし、侍従、メイドも同じく処刑されても仕方がないくらい。
間違いなく「お優しい側妃様」が嫌がった事になるが、自国内ならそれで良い。しかし他国にも甘いとなると話は別だ。
他国から舐められる帝国ではいけないのだ。
「エイダン王太子はこの騒動の責任をとって頂く……そうだな金で解決するか」
「は?良いのか?」
首を斬られると思ったぞ。
「まあ、同じ事かもしれん」
皇帝ラムシェーブルがソルリアに対して、ソルリア国王太子エイダンの保釈金はソルリア国の総資産額と同じだけの莫大な金額を要求したのだった。
「遅れましたこと、非常に申し訳なく……」
「構わぬ。皆、ご苦労であった」
全員が生きて帰ってきたが……手放しで喜べることではなかった。なんと帰りの行軍の際に雪崩に巻き込まれたと言うのだ。巻き込まれた騎士達を捜し、凍傷になった者も多い。この先、騎士として働けなくなった者も数人でたようだ。その辺りは色々補填してやらなきゃ……。
「ソルリア侵攻ですが」
そしてあまり休息をやれぬ間にこの問題を片付けなければならない。
「ああ」
何せ、客として扱った王太子と宰相が牙を剥いたのだ。ただで済ますわけにはいかない。宰相は暴走だ、国は関係ないと言い張っても「はいそうですか」と言えるレベルを超えすぎている。
「側妃様の故国ですが……」
俺は首を横に振る。駄目だ、ソルリアを庇護することは出来ないし、したくない。なんせ刺されたの俺だし。
「まだ細部を調整中だ。騎士団はまず体を休めよ」
「はっ」
ラムの執務室でクロードから報告を受けた。執務室の外にはセイリオスが待っていて、表向きは今回の遠征にかかった費用や、怪我人などの報告を受けることになっているが……まあ途中で第二書類保管庫に寄って行っても一向に構わんです、ハイ。
「王太子をどうするか」
「……」
まだ全員生かしてあるけれど、宰相とその娘は当然処刑される。勿論護衛でついて来た騎士も全員だ。何せ明らかな害意をソレイユ様に向けたんだから。帝国正妃を盾に取り、皇帝を脅そうとしたとんでもない輩に鉄槌を下さない訳がない。
今彼らは水と薄い雑穀粥だけを与えられ、命を繋いでいる。でもフォローのしようもない。ソルリア王からは王太子の助命だけは、と手紙が来ているが……。
「王太子は武力行使に出るという事を聞かされていなかったようだが、それを証明できるものはいない」
「うん……」
エイダン君を庇ってやれるだけの材料がない。あとソルリアからの助命嘆願を聞いてやる道理もない。
「誰かが責任を取らねばならない」
「ああ」
これは帝国の歴史の中でも群を抜いて酷い事例だ。本来ならマキシマを含むあの場にいた騎士全員が首を落とされても文句は言えないし、侍従、メイドも同じく処刑されても仕方がないくらい。
間違いなく「お優しい側妃様」が嫌がった事になるが、自国内ならそれで良い。しかし他国にも甘いとなると話は別だ。
他国から舐められる帝国ではいけないのだ。
「エイダン王太子はこの騒動の責任をとって頂く……そうだな金で解決するか」
「は?良いのか?」
首を斬られると思ったぞ。
「まあ、同じ事かもしれん」
皇帝ラムシェーブルがソルリアに対して、ソルリア国王太子エイダンの保釈金はソルリア国の総資産額と同じだけの莫大な金額を要求したのだった。
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