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27 伝説のどきメモの木
私達が植物園に着くともう夕刻近く、人はまばらだった。
「向こうに、デートスポットがあるらしいですよ、行ってみましょう」
「うん!」
不思議なのだが、リュキはマシェがそばにいないとあの変なゴザルを使わない。もしかしたら、二人はわざとこのんで使っているけれど、素の時は使わない言葉なのかもしれない。
植物園の真ん中は少し拓けていて、大きな木が立っている。何か特別な木で恋人達には嬉しい噂がある。
「レイ殿?」
「リュキ、この木の下で好きな人に告白すると結ばれるらしいですよ」
「ふわっ?!伝説のどきメモー?!ふわー!」
リュキは何故かやけに興奮して手を振り回している。目まぐるしく変わる表情はやはり見間違えではなく、可愛いらしい……。
「レイ、あのね!」
悪戯気味に笑う顔。ちょうどさしてきた夕日に映える紫の髪。
「好きです、付き合って下さい。って?」
「良いですよ、こちらそこよろしくお願いします」
思わず即答してしまった。びっくりして大きな目をさらに大きくしている、可愛いな。
「あ、あは!わ、わた、せ、拙者達、カップルで、ご、ござろうか!」
出てきたゴザル。ああ、あれは照れ隠しか。理解した。
「はい、付き合うことにしましょうね。デートもしましたし」
「はわわわ!イケメンの彼氏ができてしまったでござるー!」
照れている、可愛い人だ。それにしても何の疑問もなく、私が彼氏で良いようだ。まあ、私の方が背は高いてすが、リュキは受け身の方が好きなんでしょうか?
「ディナーはどうします?リュキ」
「わ、わた、拙者もうキャパオーバーなので家に帰って食べまするぅ~!」
「では私が手料理を振る舞いましょう」
「はわぁ!そういえばもう同棲でござったかーー!!」
「ふふ、そういえばそうですね。もう同衾もしましたよ」
「あわーー!な、なんと!拙者実はかなり進んでおったのですな……!」
やっぱりリュキは可愛らしい。このまま本当に付き合ったらとても楽しい毎日が過ごせそうだ。ついでに二人で閉まりかけの店に寄って果物を仕入れて帰る。帰れば屋敷の料理長が色々と夕食を用意してくれているはずだけれど、果物や甘いものは別腹だろう。
「ただいまでござるよ~」
「お、お帰りでござる、兄者。兄者大変でござる、拙者どうやらオル殿とお付き合いすることになってしまったでござるよ!」
「むむ!奇遇でござるな、実は拙者もレイ殿とお付き合いすることになったでござるよ!」
「ほわー!流石双子でござるなー。タイミングが一緒でござる」
「まったくその通りでござるな!」
ござるござるうるさいが、あれは照れ隠しなのだと思うととても微笑ましい。
「オルウィン団長はマシェと付き合うんですか?」
必死でござるござるする双子を見守っていると、いつの間にか団長が立っていたので聞いてみた。団長も微笑まし気に見ていたからあのござるの正体が分かったんだろう。
「ええ。可愛いですよ、マシェは。今日はクリームを頬につけてケーキを頬張っていました。レイクリフもリュキとお付き合いですか?」
「ええ、植物園の木の下で告白されたのでお付き合いすることになりました。あの木の噂は本当ですね」
「それは素晴らしい。私も次の休日にでもマシェを誘って行ってみます」
「きっと良い結果がでますよ、実証済みです」
「ですね」
さて、私達はそんな会話をしていたけれど、オルウィン団長がどこまで本気なのかは分からない。でも人は人。リュキはリュキだし、マシェはマシェだ。
ただ、私は別にオルウィン団長のことを義弟と呼ぶのは別にいやではないし、むしろ歓迎だと思っている。
「すると、レイクリフは私の義兄ですか。悪くないですね」
団長も本気みたいだった。
「向こうに、デートスポットがあるらしいですよ、行ってみましょう」
「うん!」
不思議なのだが、リュキはマシェがそばにいないとあの変なゴザルを使わない。もしかしたら、二人はわざとこのんで使っているけれど、素の時は使わない言葉なのかもしれない。
植物園の真ん中は少し拓けていて、大きな木が立っている。何か特別な木で恋人達には嬉しい噂がある。
「レイ殿?」
「リュキ、この木の下で好きな人に告白すると結ばれるらしいですよ」
「ふわっ?!伝説のどきメモー?!ふわー!」
リュキは何故かやけに興奮して手を振り回している。目まぐるしく変わる表情はやはり見間違えではなく、可愛いらしい……。
「レイ、あのね!」
悪戯気味に笑う顔。ちょうどさしてきた夕日に映える紫の髪。
「好きです、付き合って下さい。って?」
「良いですよ、こちらそこよろしくお願いします」
思わず即答してしまった。びっくりして大きな目をさらに大きくしている、可愛いな。
「あ、あは!わ、わた、せ、拙者達、カップルで、ご、ござろうか!」
出てきたゴザル。ああ、あれは照れ隠しか。理解した。
「はい、付き合うことにしましょうね。デートもしましたし」
「はわわわ!イケメンの彼氏ができてしまったでござるー!」
照れている、可愛い人だ。それにしても何の疑問もなく、私が彼氏で良いようだ。まあ、私の方が背は高いてすが、リュキは受け身の方が好きなんでしょうか?
「ディナーはどうします?リュキ」
「わ、わた、拙者もうキャパオーバーなので家に帰って食べまするぅ~!」
「では私が手料理を振る舞いましょう」
「はわぁ!そういえばもう同棲でござったかーー!!」
「ふふ、そういえばそうですね。もう同衾もしましたよ」
「あわーー!な、なんと!拙者実はかなり進んでおったのですな……!」
やっぱりリュキは可愛らしい。このまま本当に付き合ったらとても楽しい毎日が過ごせそうだ。ついでに二人で閉まりかけの店に寄って果物を仕入れて帰る。帰れば屋敷の料理長が色々と夕食を用意してくれているはずだけれど、果物や甘いものは別腹だろう。
「ただいまでござるよ~」
「お、お帰りでござる、兄者。兄者大変でござる、拙者どうやらオル殿とお付き合いすることになってしまったでござるよ!」
「むむ!奇遇でござるな、実は拙者もレイ殿とお付き合いすることになったでござるよ!」
「ほわー!流石双子でござるなー。タイミングが一緒でござる」
「まったくその通りでござるな!」
ござるござるうるさいが、あれは照れ隠しなのだと思うととても微笑ましい。
「オルウィン団長はマシェと付き合うんですか?」
必死でござるござるする双子を見守っていると、いつの間にか団長が立っていたので聞いてみた。団長も微笑まし気に見ていたからあのござるの正体が分かったんだろう。
「ええ。可愛いですよ、マシェは。今日はクリームを頬につけてケーキを頬張っていました。レイクリフもリュキとお付き合いですか?」
「ええ、植物園の木の下で告白されたのでお付き合いすることになりました。あの木の噂は本当ですね」
「それは素晴らしい。私も次の休日にでもマシェを誘って行ってみます」
「きっと良い結果がでますよ、実証済みです」
「ですね」
さて、私達はそんな会話をしていたけれど、オルウィン団長がどこまで本気なのかは分からない。でも人は人。リュキはリュキだし、マシェはマシェだ。
ただ、私は別にオルウィン団長のことを義弟と呼ぶのは別にいやではないし、むしろ歓迎だと思っている。
「すると、レイクリフは私の義兄ですか。悪くないですね」
団長も本気みたいだった。
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