【完結】双子の隠キャが踊ります?約束された幸せは幸せでした

鏑木 うりこ

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39 ふわぁ〜っとしちゃうんでござる

「ひ、ひえ……」
「で、それからしていたんでしたっけ?」

 わ、私、私……今、レイ殿に壁ドンされている!あの壁ドンでござるよ、壁ドンー!!さらに、さらにぃ!

「そ、それであの……」
「はい」
「ちゅ、チュウを……」
「こうですか?」

 あ、顎クイいいいいいい!はわ、はわわああああ!漫画でしか見たことがない、いや、ほんの少し前見ましたが、それを、それをされているのでありますよーーー!?はわーーっ!思わずぎゅっと目を閉じてしまった。なんでこんなことになっているかというとほんの少し前のことだった。

「今日の夕飯はなにかな~?」

 小腹が空いて来たので今日の夕飯のメニューを聞こうと厨房の方へ歩いて行ったら、なんとなんと!ノースとフィーちゃんのイチャイチャ現場に遭遇してしまったのだ!

ヒャア!

 慌てて身を隠すと、二人はぶっちゅーと熱いキッスをおおおおお……おおお、しゅごい……。最近我が家では公認カップルがいっぱいになってあちこちでイチャコラしている奴らがいるのだが、皆節度を持って、休憩時間にイチャイチャしているから大丈夫だ。みんな大人だ!
 その場からそーっと気を利かせて消える私。もう夕飯どころの騒ぎじゃなかった。

「いやあ、凄いでござる……」
「何が凄いんです?」
「二人の熱いキッスを目撃してしまったでござるよ……羨ましいでござるなあ」
「どんなキスでした?」
「ほへ!?」

 いつの間にか私の独り言に入ってくる人がいて、会話になっていた。横を見るとレイ殿が笑顔で立っていたのだ。だからつい目撃の興奮ついでに喋ってしまったのだ。

「えーっと、こう壁に……」
「こうですか?」

 という風に壁ドンからのー顎クイなのですよ!うわーうわーうわー!わ、私どうしたらーー!そう思っていたら、瞼の辺りにふわっと前髪が触っていって、ちょびっとだけ唇に何かが当たった……ような気がした。本当に軽くちょびっとだけ……な、なんだか……ちょっと残念なような……?

「こんな風でした?」
「ふへぇ……あ、あの」

 つい、言ってしまったのだ。

「いえもっと……舌とか出てて」

 しまった、と思ったけれどもう遅くて、ガブリと噛みつかれるようなキスをされてしまった。

こ、これが成人指定のキスぅー?!

 なんて考えたのは一瞬だけで、後は頭が真っ白になった。

「あ、あ……う」
「……舌を、出して。そう」

 言われるままに何かしたような気がしたけれど、もういっぱいいっぱいで何が何だか分からない。あ、あれ??私達こんなエッチなチュウする仲だったっけ?!とか。あれ?こ、これも運命の金髪美人との出会いに向けての練習だっけ?とか。
 あ、でもレイ殿とお付き合いしてるんだから、これくらい普通なのかな??陽キャの普通はこれくらい??

「ふぁ……」
「リュキ?リュキ!?呼吸して。リュキ! 」

 ふわぁ~と気を失ってしまったのでござった……。




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