【完結】イケボなハムスターと同居中~愚痴聞き神様と枯れ女子の日常

鏑木 うりこ

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57 ガサツ、極まる

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「覚えている事は……あ、そうだ。うん、なんか結婚の話になったな」

「そう言えばそうですね。だいぶ酔っ払っていましたね」

 微妙な記憶を引っ張り出す。

「それで……あーそう言えば結婚するか、って言ったな!」

「……そう言えば、行くあてもないしなーとか……了承もしたな」

 冗談も多大に含んでいたが、たしかに口には出した。

「そんで大福は酒飲んで寝たな」

「うむ。その後の記憶はない」

 ヘソを天井に向けてた。

「そんで、酒が美味かったんで。勿体無いから大福の飲み残しを飲んだ」

「……まさか、大神はそれを」

「三三九度だと受け取ったんだ!」

 うわー……全員が沈み込んだ。

「……やべーの?」

 私が聞くと

「やべー……くはないけど、誠子は正式に大福の嫁だな」

「大神が認めたからな。この部屋は大福の神域だ。神域が出来ててびっくりしたから、みんな飛んできたんだ」

「だ、大福が無理やり誠子を……良くて考えたらそんな事出来る訳ないかー」

 へぇ……そうなのか。しかし当の大福は青い顔をしている。いや、多分青い顔だ。毛で分からん。

「す、す、すまん、すまん、すまない誠子!いや、誠子さん!わ、私はとんでもない事を!ああ!あああー!一体どうしたら!ああ!大神様に頼んでこれは間違いだったと、お伝えすれば!」

「出来る訳ないでしょ!大福君!大神様がお認めになった婚姻を覆す事など!」

 りおさんが慌てて止める。

「だがしかし!私は誠子にとんでもない事をしてしまった!」

「なあ、大福。私とお前が結婚したら、なんかあるのか?」

 私はぽりぽりと頭をかきながら聞いてみた。

「なんかって!結婚だぞ!結婚!女性なら一大事だろう?!」

「えーいやー。特に?」

 どうせ私は結婚なんてする気はなかった。一人で歳を食って一人で死んでいくつもりだった。

「どうせ誰とも結婚する気なんて無かったんだ。だからと言っちゃなんだが、別にハムスターと結婚しても構わんよ。大福なら、一緒に暮らしても気楽で良いし」

 あ、でも

「大福は神様なんだよな?神様の嫁ってなんかしなきゃいけないなら、面倒くさいからやだなー」

「……め、面倒くさい……ぶ、ぶふふ!!!さ、流石!流石誠子!神の、嫁は面倒だから、とか!ぶははは!!流石妹だぜ!」

 クロが腹を抱えて笑い出した。失礼な奴だな!

「ガサツ女、極まってんな……なんか大福が可哀想になって来たぞ」

 ザジィ君まで何を言うかな?!

「ふむ」

 じーちゃんは少し考え込んだ。

「とはいえ、こうなってしまっては、どうしようもない。大福君、誠子を頼むよ」

「あ、はい!分かりました」

 まあ、良くて分からないけど大したとこじゃなそうだ。神の嫁もどうやらやる事はないようだしな!



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