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105 お父さんの家族は凄い良い人ばかり
しおりを挟む「元ルッソ家の人々は王都から馬車で少し行ったところの町で平民として暮らしている……行ってみるかね? 」
「うん、お願いします。お祖父ちゃん」
本当に一週間かけて調べたみたいでお祖父ちゃんは僕にそう伝えてくれた。今は馬車に揺られてその町へ向かっている。
ロイには3日くらい前にもっと詳しく教えてもらっていたけど。
「ルッソ家は王都を追われ、持っていた子爵位も剥奪されたけど、大金を押し付けられたらしい。まあ口止め料だろうね。そのお金を元手に商売を始めてそこそこ成功している……大丈夫誰もラセルを恨んでいない。ちょっと潜入して軽く話を振ってみたら、皆会いたがってたぞ」
「ほんと!嬉しいな……嫌な顔されたら悲しいもん」
僕とお祖父ちゃん、それにリトス伯爵でなんとなく会話をしつつ町までつき、すぐに元ルッソ家の人達が暮らす家についた。
商人って言ってたけど、リトス伯爵の家より大きくて、玄関先にお爺さんとお婆さん、そしておじさんやおばさんが並んでいた。あ、おじさん達はお父さんにそっくり!絶対お父さんのお兄さんだってすぐに分かった。
馬車が近づくと全員深くお辞儀をして動かない。きっとこれは全国王のお祖父ちゃんがいるからなんだろうな。
最初にお祖父ちゃんが降りてそれから僕、最後にリトス伯爵が続く。
「息災か」
「はい、陛下の御威光を賜っておりますれば」
ルッソ家のお爺さんが頭を下げたまま、返事をしている。
「楽にして良い」
「ありがとうございます」
お祖父ちゃんの許可があって初めて全員が顔を上げた。
「ラセルだ。セレスの息子で間違いないだろう……目元がにておる」
「……口元はテオに似ておりますね……ラセル、お父さんとお母さんから話は何も聞いていないそうだね」
「うん……でも死んだお父さんに似てる……あ、お父さんが似たんだね」
一人一人顔を見ているとお婆ちゃんとおばさんが泣き出した。
「ああ!テオそっくりの声よ……!ラセル、ラセル!私はあなたのお祖母ちゃんよ」
「小さい頃のテオより優しい顔をしているわ……姫様に似たのね」
お祖母ちゃんは駆け寄ってぎゅっと抱きしめてくれた。叔母さんはきっとお父さんのお姉さんなんだろうな……皆泣いて喜んでくれた。
「おばあちゃん、おばさん……」
「ラセル、楽ではない暮らし向きだったかもしれないけど、幸せだったかい?」
お祖父ちゃんが優しい目で僕に話しかける。
「うん。お父さんとお母さんが病気で死ぬ前は……とても幸せだったよ。その後も近所の人がいっぱい助けてくれた……それに新しい家族もいるんだよ!今はちょっとお出かけしてるけどイアンっていう狐の子供でね……」
「おお!それは良かった……ではラセルはイアンの兄というわけなのだな?」
「うん!! 」
僕は嬉しくなって大きな声で返事をした。お父さんの家族は僕が思っていた通りの優しい家族だったから。皆で僕のことを歓迎してくれて、おじさんやおばさんの子供達もやって来て僕に話しかけてくれる。
お父さんのせいで爵位が無くなったって聞いてるから恨まれてるのかと思ったらそんな事もなくて。
「ラセル、父さんと母さんが死んだって……悲しかったな。お前、すげーよ。俺だったら何も出来なくて泣いてばっかりいるかも」
「あんたは意外と小心だからね!あたしはテオ叔父さんにちっちゃい頃会ったことがあるけど、叔父さんめちゃかっこよかったよ!ラセルも大きくなったらモテるんじゃない? 」
「えっ!ホント?」
「煩いぞ!メリー。俺だってモテるんだからな!」
「俺の方がモテるぞ、マイクはまあまあだろ?」
「なにぃ?!」
僕は従兄弟達とすぐに打ち解けて、家の中を案内してもらう事になった。
お祖父ちゃん達は何か話をするらしく家の中に入って行く。内容はきっとロイが後で教えてくれるに違いない。従兄弟達の話はとても面白くてついつい夢中になってしまった。
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