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217 保護者がきたよ
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「レオン、さあ案内してくれ」
「はい! 叔母上」
「うむ、レオンは毎日ここを歩いているんだな?」
「ええ、教室はあちらですがお昼の時間です、食堂へ参りましょう」
「そうだな!」
学園の食堂が保護者にも開放された。それについて条件は一つだけ付けてもらった。学園内のエスコートは生徒がすること、だ。
体重が元に戻ったのか、パムの味を占めたマリアネットが早々にやってきて、レオンが案内している。こうすることで親と距離を置きがちな子供が会話の糸口を掴めたらいいな、とか子供の成長に関心を持ってもらえたら良いなとか色々ある。
もちろんマリアネットクラスの要人であれば護衛は当然つけ……変な色気を出して突撃してくる者は遮断だ。子供達の学舎は政治の裏取引の会場じゃないからね。
「おお! いらっしゃいませ、お嬢様! パム特製のクッキーを召し上がれ。お疲れのお嬢様には甘味の効いたクッキーと酸味の効いた赤ハイビーのフラワーティーをどうぞ」
「おお、パム! 貴様のクッキーは社交界のマダムの間で有名になっておるぞ、しかし私もお嬢様で良いのか?」
「パムの目にはご立派なお嬢様にしか見えておりませんからお嬢様でございますよ」
「はは!そう見えるならばそうなのだな!」
パムがそう見えるならそうなのだ!しかし、真っ赤なお茶を出している……あれ、味見したけど酸っぱいんだよなー!タムが南国の方から持ってきた花を使ったお茶なんだけど、あまり咲かないから泣きながら嫌がったのをパムめ、むしり取ってきたな? 料理のことになるとパムは強いから……。
「酸っぱいお茶ですが、更にモレンの汁を加えてます。よろしいでしょうか?」
「ほう、試してくれ」
マリアネットの目の前で別添えのやっぱり酸っぱいモレンの搾り汁を垂らすと真っ赤なお茶が青く変わってゆく。
「なるほど! それゆえに玻璃のカップであったか!」
「赤ハイビーが中々咲きませぬ故、毎回お出しできませんが、今日はタムが快く分けてくれましたので」
「ははは! それではタムの温室に援助金を出さねばならんではないか!」
「喜びますよ」
よかったな、タム。お金貰えるってさ!
「不思議ですねぇ、叔母上」
「ああ、面白いし……確かに酸っぱい、凄く酸っぱいがこの酸味が疲労に効くらしいな」
「子供向けではないですね」
「その通りだな、レオン」
ただ不思議な物をみて感想を述べ合うだけの時間。でも家族には必要な時間だ。私達だって話したり一緒にご飯を食べたり酒を飲んだりして仲良くなっていった。マリアネットは忙しい、レオンはそんなマリアネットを気遣って自分との時間がなくても文句は言わない。でもそれでは駄目なんだ、話さないと分からないことはいっぱいあるんだから。
こんな些細な時間でもきっと二人はずっと話題にして行く。大人にもだけど子供にはそれがとても大切な物になるんだから。
「しかし、どうしてパムのクッキーが話題なのですか?」
「そりゃ、女子生徒が家に持って帰ったからだろう」
すると、パムは怒る。
「むむっ! それはいけません! パムはお嬢様に合わせたものをお渡ししております、違う人が食べは良くない、良くないですよ!」
「ほう、パムのいうことは一々もっとも! ではご婦人がパムのクッキーを食べたければここに来るしかないのだな?」
「そうでございます。あ、でもクレヤボンスが汎用のクッキーを子狐商会で取り扱ってますよ」
「こぎつねしょうかい」
「ええ、クレヤボンスの作った商会です。子狐のマークが可愛いです」
しかもどこかで見たことのある肉球マークが使われているんだって! いつの間に型を取られたんだろう……あれは私の右手だよ。
「クレヤボンスは恐ろしい男だな……」
「頼めばどんな珍しいスパイスでも手に入れてくれるいい人ですよ!」
そうねーパムにはそれが一番よねぇ。マリアネットとレオンの今日の思い出が酸っぱい色変わり茶でもなく、甘いクッキーでもなく子狐商会にならなきゃいいな、と切に思った。
「はい! 叔母上」
「うむ、レオンは毎日ここを歩いているんだな?」
「ええ、教室はあちらですがお昼の時間です、食堂へ参りましょう」
「そうだな!」
学園の食堂が保護者にも開放された。それについて条件は一つだけ付けてもらった。学園内のエスコートは生徒がすること、だ。
体重が元に戻ったのか、パムの味を占めたマリアネットが早々にやってきて、レオンが案内している。こうすることで親と距離を置きがちな子供が会話の糸口を掴めたらいいな、とか子供の成長に関心を持ってもらえたら良いなとか色々ある。
もちろんマリアネットクラスの要人であれば護衛は当然つけ……変な色気を出して突撃してくる者は遮断だ。子供達の学舎は政治の裏取引の会場じゃないからね。
「おお! いらっしゃいませ、お嬢様! パム特製のクッキーを召し上がれ。お疲れのお嬢様には甘味の効いたクッキーと酸味の効いた赤ハイビーのフラワーティーをどうぞ」
「おお、パム! 貴様のクッキーは社交界のマダムの間で有名になっておるぞ、しかし私もお嬢様で良いのか?」
「パムの目にはご立派なお嬢様にしか見えておりませんからお嬢様でございますよ」
「はは!そう見えるならばそうなのだな!」
パムがそう見えるならそうなのだ!しかし、真っ赤なお茶を出している……あれ、味見したけど酸っぱいんだよなー!タムが南国の方から持ってきた花を使ったお茶なんだけど、あまり咲かないから泣きながら嫌がったのをパムめ、むしり取ってきたな? 料理のことになるとパムは強いから……。
「酸っぱいお茶ですが、更にモレンの汁を加えてます。よろしいでしょうか?」
「ほう、試してくれ」
マリアネットの目の前で別添えのやっぱり酸っぱいモレンの搾り汁を垂らすと真っ赤なお茶が青く変わってゆく。
「なるほど! それゆえに玻璃のカップであったか!」
「赤ハイビーが中々咲きませぬ故、毎回お出しできませんが、今日はタムが快く分けてくれましたので」
「ははは! それではタムの温室に援助金を出さねばならんではないか!」
「喜びますよ」
よかったな、タム。お金貰えるってさ!
「不思議ですねぇ、叔母上」
「ああ、面白いし……確かに酸っぱい、凄く酸っぱいがこの酸味が疲労に効くらしいな」
「子供向けではないですね」
「その通りだな、レオン」
ただ不思議な物をみて感想を述べ合うだけの時間。でも家族には必要な時間だ。私達だって話したり一緒にご飯を食べたり酒を飲んだりして仲良くなっていった。マリアネットは忙しい、レオンはそんなマリアネットを気遣って自分との時間がなくても文句は言わない。でもそれでは駄目なんだ、話さないと分からないことはいっぱいあるんだから。
こんな些細な時間でもきっと二人はずっと話題にして行く。大人にもだけど子供にはそれがとても大切な物になるんだから。
「しかし、どうしてパムのクッキーが話題なのですか?」
「そりゃ、女子生徒が家に持って帰ったからだろう」
すると、パムは怒る。
「むむっ! それはいけません! パムはお嬢様に合わせたものをお渡ししております、違う人が食べは良くない、良くないですよ!」
「ほう、パムのいうことは一々もっとも! ではご婦人がパムのクッキーを食べたければここに来るしかないのだな?」
「そうでございます。あ、でもクレヤボンスが汎用のクッキーを子狐商会で取り扱ってますよ」
「こぎつねしょうかい」
「ええ、クレヤボンスの作った商会です。子狐のマークが可愛いです」
しかもどこかで見たことのある肉球マークが使われているんだって! いつの間に型を取られたんだろう……あれは私の右手だよ。
「クレヤボンスは恐ろしい男だな……」
「頼めばどんな珍しいスパイスでも手に入れてくれるいい人ですよ!」
そうねーパムにはそれが一番よねぇ。マリアネットとレオンの今日の思い出が酸っぱい色変わり茶でもなく、甘いクッキーでもなく子狐商会にならなきゃいいな、と切に思った。
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