【章完結中】神の愛し子な俺、テイマー始めました!

鏑木 うりこ

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18 だつて人だもの

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「あーもーフィエル要らない。捨てて来てディアリス」

「……分かりました。ディーオ」

「あ、そうだ。獣人の村があったよね、あそこに捨てて。人間嫌いの獣人の村に捨てれば、ふふ。どうするフィエル、今ならまだ僕の気が変わるかも知らないよ?僕の言う事聞きなよ!」

 僕は首を横に振る。ごめん、アンバー、ハル。君達を出してやれなさそうだ。

「レオニーがいない間に捨てて良いのですか?」

 がしゃん!ディーオは飲んでいたジュースのコップをディアリスに投げつける。

「うるさい!ディアリス!お前は僕の言う事を聞いていれば良いんだ!レオニーなんて知った事か!カードに戻せば良いんだよっ!」

 ディーオの癇癪。何か気に食わない事があると、ディーオはこんな風になる。でもテイマーに逆らえない人達はただ言う事を聞くだけ。仕方がない事だ。

「すみません、私があなたに構いすぎたせいだ」

 僕は首を振る。もう疲れた、もういい。


 僕はぽいっと捨てられた。とっても呆気ない。言われた通り獣人の村だ。頭の上から動物の耳が生え、お尻から尻尾が伸びている獣人達。
 いきなり村の中に僕を投げ込んで去って行く人間。取り残される僕。僕も獣人達も困ってしまう。しかも僕は首に輪がついたままで喋れない。ディーオは獣人達が僕を袋叩きにして殺してしまうかと思ったようだが、獣人も僕の扱いに困っている。

 僕は大きな木の根に空いた祠のような場所に閉じ込められた。


 中は意外と広かった。

ここはどこだろう。

木の中だな、お前俺たちと話せるだろう?

少し、ね。

 僕にはそう言う能力が備わっていた。ディーオはどうか知らないけれど、これは声を上げなくても使えるので凄く助かった。

 水はある?

 あるさ、実は地下水脈まで繋がってるんだ。

 この木はかなり大きいようだ。僕は木に案内して貰いどんどん地下へ降りて行く。真っ暗だけど、目が慣れてくるとなんとなく光る苔がみえたり、鉱物が見えたりで何とかなった。
 かなり時間がかかったが、地下には水が流れていた。

 ねえ、僕、ここで暮らして良いかなぁ

もちろんだ。暇だから話しようぜ


 神様は好きにして良いって言った。だから、別に地上の増えすぎた人間を減らす事は仕事じゃないんだ。ディーオは人を減らす事が仕事なんだろう。そうじゃなきゃあんなに一生懸命やる訳ないものね。

 やっとのんびり暮らせる気がする

 神様の御用聞きも大変だな

 僕と木の時間はゆっくり流れて行った。

 木はたまに果実を一つくれる。人間の体は食べないと死んでしまうから厄介だ。極力動かないようにして、アイテムボックスの中に入っている物を食べたり、毒じゃないと木が言うから草を食べてみたり。

アンバーとハルをカードから出してやりたいんだ。

 ああ、人間相手のテイマーだっけ、フィエルは。喋れないと駄目だったな。うーん、それをつけた相手がとってくれるか、死ぬかしかないようだな。

 ははっ!ディーオが死ぬまで僕も長生きしないと駄目なんだ。ディーオより僕の方が歳が若そうだから何とかならないかな??
 ここまで来たら、なんとか出してあげたいなぁ。

 うーん、寿命を伸ばすか、眠ってしまうか。休眠みたいな事が出来れば大丈夫なんだけどね。人間がそれをできるか分からないんだ。

 無理じゃないかな、だって人間だもの。

 

 
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