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20 その提案に頷く事にした
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ベッドは俺とキーチェが寝るには少し大きめで良かったがそこに長身のリオウが入るのは狭過ぎた。
「パパこっち!ママこっち!僕真ん中!」
それでもキーチェに場所指定されてしまったので素直にそれに従った。
「えへへ……えへへ」
始終嬉しそうなキーチェははしゃぎ過ぎたのかすぐに眠ってしまった。俺もとても疲れているが、眠れそうにない。至近距離にリオウがいる。
怖いんだ。リオウは多分良い奴だ。キーチェにとても優しいし、不味い食事に何も文句を言わない。それどころかとても美味そうにすっかり食べてしまったくらいだ。
それでも俺はあの時の事を忘れられない。真っ直ぐにリオウを見る事が出来ない。
「……少しだけ、触れても良いだろうか」
低くて小さな声。俺には聞こえる程度でキーチェを起こさないように遠慮がちに。
リオウの指が伸びてきて、俺の指先に近づいた。触れたいのは指か。そのくらいなら、大丈夫だと思う。
「……う、うん」
そっと指が俺の人差し指に触れた。
「少し冷えている……でも暖かい」
「……」
俺はなんと答えて良いか分からない。
「何度も……何度も冷たいカイリを抱きしめた。俺のせいで死んだお前を、何度も何度も。何度声をかけてもカイリは起き上がってくる事はなくて、俺は絶望に打ちひしがれて泣き喚く……ずっとそんな夢ばかり見ていた。そんな夢が続き過ぎてどこまでが現実で何処からが夢か分からなくなった」
リオウの指が俺の指を撫でている。それでも第一関節までしか触らない。リオウの中でここまでと線引きしてあるようだ。
「暖かい……暖かいカイリが居る。俺はそれだけで嬉しい。もし、側に居られなくても、生きていてくれるだけで嬉しいよ。ああ、神に感謝しなくては。カイリに会わせてくれてありがとうと」
泣いたようなリオウの声に俺は揺れている。リオウは信じられる?信じていいのか?
「カイリ、昼間の話を覚えているか?お前は俺の傍にいたくないだろうが、暫くの間は俺に守らせて欲しい。お前の力は狙われる……だから、俺はお前の技術を世界に広めたい。世界中に広がってしまえばお前とキーチェが狙われる事は無くなる。お前の技術を解析して、皆が使えるようにしたいんだ……それは駄目だろうか……」
「それは……理解できる」
俺の魔石を加工する技術、言われてみればリオウの想像通りの事が起こってもおかしくない。充電池もこの小さな町でのみ使っていたから大丈夫だったけれど、この町だけに永遠にとどめておくことは出来ない。
俺が磨いて交易に使ったという魔石も、全てリオウが回収したらしい。
「この魔石の存在が権力者にバレたら……これを作る事が出来るのがたった一人、カイリだけだと知れたら。俺は考えるのも恐ろしいよ。頼む、俺の事は嫌いで構わない、許してくれなくて良い。ただ君とキーチェを守らせてくれ」
「……分かった」
俺はその提案に頷く事にした。
「パパこっち!ママこっち!僕真ん中!」
それでもキーチェに場所指定されてしまったので素直にそれに従った。
「えへへ……えへへ」
始終嬉しそうなキーチェははしゃぎ過ぎたのかすぐに眠ってしまった。俺もとても疲れているが、眠れそうにない。至近距離にリオウがいる。
怖いんだ。リオウは多分良い奴だ。キーチェにとても優しいし、不味い食事に何も文句を言わない。それどころかとても美味そうにすっかり食べてしまったくらいだ。
それでも俺はあの時の事を忘れられない。真っ直ぐにリオウを見る事が出来ない。
「……少しだけ、触れても良いだろうか」
低くて小さな声。俺には聞こえる程度でキーチェを起こさないように遠慮がちに。
リオウの指が伸びてきて、俺の指先に近づいた。触れたいのは指か。そのくらいなら、大丈夫だと思う。
「……う、うん」
そっと指が俺の人差し指に触れた。
「少し冷えている……でも暖かい」
「……」
俺はなんと答えて良いか分からない。
「何度も……何度も冷たいカイリを抱きしめた。俺のせいで死んだお前を、何度も何度も。何度声をかけてもカイリは起き上がってくる事はなくて、俺は絶望に打ちひしがれて泣き喚く……ずっとそんな夢ばかり見ていた。そんな夢が続き過ぎてどこまでが現実で何処からが夢か分からなくなった」
リオウの指が俺の指を撫でている。それでも第一関節までしか触らない。リオウの中でここまでと線引きしてあるようだ。
「暖かい……暖かいカイリが居る。俺はそれだけで嬉しい。もし、側に居られなくても、生きていてくれるだけで嬉しいよ。ああ、神に感謝しなくては。カイリに会わせてくれてありがとうと」
泣いたようなリオウの声に俺は揺れている。リオウは信じられる?信じていいのか?
「カイリ、昼間の話を覚えているか?お前は俺の傍にいたくないだろうが、暫くの間は俺に守らせて欲しい。お前の力は狙われる……だから、俺はお前の技術を世界に広めたい。世界中に広がってしまえばお前とキーチェが狙われる事は無くなる。お前の技術を解析して、皆が使えるようにしたいんだ……それは駄目だろうか……」
「それは……理解できる」
俺の魔石を加工する技術、言われてみればリオウの想像通りの事が起こってもおかしくない。充電池もこの小さな町でのみ使っていたから大丈夫だったけれど、この町だけに永遠にとどめておくことは出来ない。
俺が磨いて交易に使ったという魔石も、全てリオウが回収したらしい。
「この魔石の存在が権力者にバレたら……これを作る事が出来るのがたった一人、カイリだけだと知れたら。俺は考えるのも恐ろしいよ。頼む、俺の事は嫌いで構わない、許してくれなくて良い。ただ君とキーチェを守らせてくれ」
「……分かった」
俺はその提案に頷く事にした。
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