【本編完結】オマケ転移だった俺が異世界で愛された訳

鏑木 うりこ

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21 真っ赤な虎

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 昼間に更新し忘れたので夜にしときます!

ーーーーーーーーー



ティーゲ国に作られた魔石研究所は大きな成功を収めた。俺とキーチェ以外もやり方を伝授してコツを掴めば空になった魔石に魔力を再充電できる人もたくさん現れた。
 魔石を磨くのも、上手に出来る人もいた。でも両方とも出来る人はいなく、魔力に向き不向きがある事も分かった。

「魔力過多地域ならば充電力が大きく取れますね」

「少ない場所では時間をかけようにしましょう。人体に影響が出ては困りますし」

 あの小さな町にあった充電池化した魔石を何度でも充電する為の機械……と言うか魔力回路を組み込んだ箱も大きな物から小さな物まで作られるようになってあちこちに置かれるようになって来た。

「これ、便利だよなぁ」

「本当だねぇ」

 あっという間に魔石は使い切りの物ではなく、何度でも使える物だと広まっていった。


「リ、リオウ……」

「っ……!カイリ!」

「リオウ……ってうわーーーっ!鼻血、鼻血ーーーー!」

 結局俺はリオウを許す事になった。

「あ、あれ……??」

「ママ?!」

 リオウに守って貰うと決め、手を取って王都へやって来た。あのまま小さな事で町にいては周りに迷惑がかかると判断したからだ。
 そして暫く忙しく研究所で働いていたが、体の調子が悪くなったのだ。めまいがして呼吸が苦しい……キーチェの前で立っていられなくてなって、慌ててリオウが吹っ飛んできて医者に診せられた。

「発情期、ですね」

「は、はつじょうき……」

「ええ、オメガ特有の。今まで喪失していたのは、キーチェ様をお産みになった後から……多分精神的な事が原因で止まっていたのでしょうね」

 ぎろり、とリオウが医者に睨まれた。

「うっ」

 心当たりがあり過ぎる男は口いっぱいの苦虫を噛み潰したような顔をしたが、その後医者は笑った。

「……体調がおかしくなったと言うより、精神的不調が解消された、という事ですよ」

「あ……」

 俺の体は俺が思うより先にリオウの事を許してしまったようだった。
 
 そしてそうなって来ると止めようもない。

「くっ……あっっ!だ、駄目だ、カイリっ、ち、近づく、なっ!!」

「わ、分かってるよぉ……」

 暫く二人で悶絶しながら接触しないように苦しんだ。俺の心はまだリオウを許す事が出来ないでいた。

「絶対に、絶対に!カイリの嫌な事はし、しないっ!!」

 そう宣言した通り、リオウは耐えた。

「う、うおおおっ!!」

 頭から氷を被るでは止まらずどこかに体をぶつけて血塗れになりながらも耐えに耐えた。

「パパ?!」

「ああ、キーチェ。ちょっと転んだから、お医者さんに診てもらって来るな……」

「う、うん……」

 キーチェが心配するような事もあったし、何より俺が耐え切れなかった。近くにつがいがいるんだ……。

「くそっ!くそっ!何なんだよ、コレ!」

 抱かれたくて、抱かれたくて仕方がない。フェロモンが出ているというので研究所への出所もストップした。

「あ、あれ……?」

 気が付くと無意識に家の中でリオウの匂いのする物をかき集めて巣作りまでしている。

「俺、おれぇ……」

 苦しくて切なくて……

「リオウ……助けて」

「おふぅ……」

「リオウ……リオウ?うわっ?!真っ赤!!」

 鼻血で赤く染まった人を俺は初めて目撃したのだった。
 
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