【本編完結】オマケ転移だった俺が異世界で愛された訳

鏑木 うりこ

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その他の話

6 ヒューの大冒険6

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「アディ王太子の婚約者もちょっとアレな人でね。断れず婚約者を続けているけれど、王太子は彼女を結婚することを渋っている節があるんだ。デア公爵家っていうんだけど……どうも俺達を召喚したのもこの公爵の後押しが強かったらしい。アディ王太子は最後まで反対したようだよ」
「……アディは僕達が来るのが反対だったんだ……」
「そりゃ、違う世界から俺達を拉致したようなもんだからね。実際俺達は今までの生活をすべて捨てさせられた訳だし。そしてこの扱いだ。ヒュー君、最近デア公爵ってみたかい? 」

 僕はぶんぶんと首を横に振るしかない。

「俺達が召喚されて暫くの間はこの公爵が君の周りをうろちょろしていたんだが……そんな昔のことは覚えてないよね」
「うん、ぜんっぜん覚えてない」
「そして俺がいなくなって、君が引きこもり……デア公爵は失敗したと思ったんだろう、君のことを捨てた」
「……」

 そうだ、僕がショックで引き籠っている時に助けてくれたのはアディとアディに仕えているメイドさんや侍従さん達だけだった。他の人は見たこともなかった。

「そして異世界人との子供はとても強い力を持つようになると知れて……高値で君を他国へ売ろうと躍起になっているのもデア公爵なんだ」
「う、売る!? 」
「そうだ、完全にこれは「売る」だよ。君の身柄を引き渡すから大量の援助を取り付けようとしている……そしてその後は一切手を引く、そんな感じだ。これを「売る」って言わずになんて言うんだ? 」
「そ、そんなぁ……」

 僕は目の前が真っ暗になる。だって誰もそんなこと教えてくれなかった……いや、教えるわけがないのか、僕がそれを知ったら絶対に嫌がるものね。

「それを止めてくれているのがアディ王太子だ。彼がいなきゃ君は今頃どこかの獣人国で大変な目に合っていたかもしれない」
「……アディ……」
「彼はとても良い人だと思う。でも王太子なんだ、限界はくる。伸ばしている婚約者との結婚もね。難しい問題だよ」
「ア、アディはそんな大変な中で僕の世話をしていてくれたのか……どうしよう、カイリさん。僕、アディの役に立ちたい!アディを助けてあげたい、どうしたらアディを助けてあげられる??」
「うーん……ヒュー君がアディ王太子の所にいて、王太子は今の婚約者とは結婚をしたくなくて……それでいて……難しい」

 だよね……僕もどうしていいか全然分からない。どうしたらアディの役に立てる??

「……簡単だろ」
「リオウ? 」

 カイリさんと黙り込んでいると、リオウ王太子がズカズカと踏み込んできた。僕はこの人が怖くて、ちょっと離れたい。

「ヒューがアディ王太子と結婚すればいいんだ」
「え?僕男なんだけど」

 もちろんアディも男だよ?結婚できるわけないだろう?

「でもアディ王太子はαだ。ヒューが抱かれりゃ問題ねえ」
「え?ええええええええええええええええええええええ」

 だだだだだだだか、だかれ?抱かれええええええ!?

「きゅう」
「あっ!ヒュー!リオウ、ヒューは図体はでかいけれど中身はまだ子供な所が多いんだ、そんな直球で言ったら倒れるだろ!」
「え?ありゃ、しまった」

 何か遠くでカイリさんとリオウ王太子が喋っているみたいだったけど、僕にはよく聞こえなかった……。だ、抱かれるって、え?僕がアディとけ、けっこん!?僕がアディのお嫁さん!??

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