【完結】家庭菜園士の強野菜無双!俺の野菜は激強い、魔王も勇者もチート野菜で一捻り!

鏑木 うりこ

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3 このマルハッカ大根、うめー!

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 父さんは酔っ払って

「俺ァー息子がぁーやってくれるとぉ、信じてぇ、剣を振らせてたんだぁ!!」

 なんて息巻いてたけど

「ダドリーはコーディとタトに文句しか言ってねーだろ」
「コーディを育てたのはタトだろ?」

 この狭い村では知れ渡っていた。

「で?そのタトのスキルはなんなんだ?」
「しらねぇ」

 永遠に知らなくて良いぞ……。俺はそれでも農家の習慣で早起きをしてふと庭を見た。

「あれ?」

 俺が昨日泣きながら撒いた大根の場所に何かもっさり緑の葉っぱが生えている。
 
「まさか」

 マルハッカ大根は20日で小さな赤い丸大根が採れる。流石に昨日の今日じゃ芽すら出ないはず……。
 慌てて庭に走り出るとそりゃ見事な青々とした葉っぱが茂り、完全にマルハッカの収穫時期の姿になっている。

「お、おお??」

 繁る葉をかき分けて根元を掴み引っこ抜くと見たことがある丸大根の2倍はありそうなのが丸々とそしてみずみずしくくっついている!

「うわ!すげー美味そう!」

 マルハッカは生で食べられる!急いで水で綺麗に洗い

「いただきまーす!美味いっ!!」

 カリッ!とした絶妙な歯応えと共に大根のような瑞々しさの中にあり得ないほどの甘みがたっぷり蓄えられている!

「丸大根ってこんなに美味くないはずなのに!うまっ!」

 カリポリと一つあっという間に食べてしまった。

「うまーい!」

 ピロン!ピロン!ピロン!どこかで何か音が微かに聞こえる。はて?なんの音だ??どっかで何回か聞いた事があるようなないような??

 そんなことより丸大根の美味さに俺は虜になってしまった!

「美味い!もう一個!!」

 バリバリむしゃむしゃ!夢中で丸大根を食っているとルーミィが起きて来た。

「タト、何食べてるの?立派な丸大根ね」
「昨日植えたマルハッカだよ!姉ちゃんも食べてみて」
「え?嘘!美味しい!」

 二人で食べ尽くしてしまった。

「やばい美味いっ。また植えよう!」
「母さんと父さんとコーディにもね」
「ははっ!そうだね」

 流石に独り占めする気はないぞ。どっさりでたマルハッカの葉っぱはうちで放し飼いにしている鶏達が物凄い勢いで全部食べてしまった。

「実も美味かったから、葉っぱも美味いのかな?」
「次に採れたら家でも食べてみよ?」
「そうだなー!」
「コケー!」

 なんだか鶏達が「少しくらい俺たちにも残してくれー!」と訴えている様な気がしたから、分けてやろうと思う。

 俺は空いた場所にまたマルハッカの種を蒔く。やっぱり次の日にはマルハッカが採れたし、鶏達は卵を産みまくりだし、なんだか全ニワが一回り逞しくなっている気がした。

「お前達、なんか成長した?」
「コケッ(兄貴の葉っぱのお陰っす!)」

 と、言われた気がしたけれどきっと気のせいだろう。
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