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29 羊毛フェルトが進化の極み
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「またまたお呼び出しして申し訳ないです、かなさん」
「はあ、どうかなさいましたか?」
私は、またまなやんさんとカラオケにきている。
「えーと、あ。シラスさんこんにちは。僕はまなやんといいます」
「あっ、これはご丁寧にどうもありがとうございます。かなさんのお宅にお邪魔しています、シラスと申します。こう見えてもオスの人魚なんですよ……」
「えっ!女の子じゃないですか!?いやあ、可愛いからつい」
「うう、やはり皆さんそうおもうんでしょうか……」
「どんまい、シラス。そう言えばまなやんさん、どうしたんです?ぽんたは??」
そう言うとはっとしたのかまなやんさんはまたあのディバッグからぽんたを引っ張り出してきます。
「ぽんた!もう、ほらかなさんに説明して!」
「と、言っても……」
ぽんたは相変わらずの大きさだけれども丸々して、毛もふっさふさでちょっとぽっちゃりしたような?まなやんさんに美味しい物を食べさせてもらってる??? ちょっと困ったようにぽんたがもじもじしてる。えーぽっちゃりしててもかわいいよ~?
「でも、できるんだからしょうがないでしょう?」
あれ?ふくよかになった事じゃないの??
「ぽんた!」
「まあ見てよ。ポン!」
ぬいぐるみのぽんたは後方に一回転すると、着地したのは5.6歳の子供だった。服は……なんかだぶだぶな……まなやんさんの服??
「え?ぽんたが人間になった……」
「まあ……なんていうか、なれた」
「す、すごーーーーい!」
キラキラと黒豆の目を輝かせたのは油揚げだった。
「すごいすごい!あんなに小さくなったのに、もう人型になれるなんて!ぽんたすごーい!ぽんたかっこいー!」
「え?あ、ありがとう、油揚げ」
「わーわーいいな、いいな、かなさん!ぽんた凄いね、ぽんた凄いね!」
油揚げのはしゃぎように私とまなやんさんはぽかんとしてしまう。
「凄いね、凄いね!」
「まなやんさん、困った事ってぽんたが子供になった事ですか?」
「あ、うん。そうなんだ……どうしたらいいだろうって……」
確かに羊毛フェルトが子供に進化したら大変な事だ。でも私は……。
「何か、困った事って起こってます?もしくは起こりそうですか?」
「え……」
まなやんさんは顎に手を当てて考え始めた。
「僕は一人暮らしだから……別に小さな子供が部屋にいても困らない……。ぽんたは子供の姿だけど子供じゃないからうるさい訳じゃないし、何かお世話しなきゃいけない訳じゃない……子供の手の方が動画編集の手伝いもしやすいって言ってたっけ……困らない……かも」
「びっくりして連絡をくれたって事ですかね?」
「……うん……だってぬいぐるみのぽんたと一緒に寝てたと思ったら子供が横に転がってるんだもん」
「あはは、そりゃびっくりするね」
やっぱり驚いただけだったんだ。子供の姿になれるぽんたを嫌いになった訳じゃなくて良かった。そしてまなやんさん、ぬいぐるみぽんたと一緒に寝てるんだ……。
「ぬいぐるみみたいになるのも、本物の狸っぽくなるのも子供の姿になるのも自由自在って言ってたし……ごめん、かなさん。何の問題もなかったよ!」
「良かったです。ぽんたも良かったね」
ぽんたに声をかけるとこちらを見て笑った。
「まったく、マナブは意外と気が小さいんだもん。やっぱり私がしっかりしなきゃダメだなあ」
言葉と裏腹に安堵の表情が見え隠れしている。動揺したまなやんさんに嫌われてないか怖かったんだろうなあ。大丈夫、まなやんさんはそんな人じゃないって私は分かるよ。
「ぽんた、ごめんな。驚かせて……これからもずっと家にいてくれよ!」
「当たり前だろう?マナブはほっとくとフードイーツばっかり頼んでるし、ニコゾンの受け取りもしないし!私が子供の姿で受け取ってやってるんだぞ。全く」
「……まなやんさん、それはどうかなぁ……」
「わーーー!かなさんにバラさないで!ぽんた!!」
うん、まなやんさんとぽんたは大丈夫。絶対大丈夫だって私は確信したよ。
「はあ、どうかなさいましたか?」
私は、またまなやんさんとカラオケにきている。
「えーと、あ。シラスさんこんにちは。僕はまなやんといいます」
「あっ、これはご丁寧にどうもありがとうございます。かなさんのお宅にお邪魔しています、シラスと申します。こう見えてもオスの人魚なんですよ……」
「えっ!女の子じゃないですか!?いやあ、可愛いからつい」
「うう、やはり皆さんそうおもうんでしょうか……」
「どんまい、シラス。そう言えばまなやんさん、どうしたんです?ぽんたは??」
そう言うとはっとしたのかまなやんさんはまたあのディバッグからぽんたを引っ張り出してきます。
「ぽんた!もう、ほらかなさんに説明して!」
「と、言っても……」
ぽんたは相変わらずの大きさだけれども丸々して、毛もふっさふさでちょっとぽっちゃりしたような?まなやんさんに美味しい物を食べさせてもらってる??? ちょっと困ったようにぽんたがもじもじしてる。えーぽっちゃりしててもかわいいよ~?
「でも、できるんだからしょうがないでしょう?」
あれ?ふくよかになった事じゃないの??
「ぽんた!」
「まあ見てよ。ポン!」
ぬいぐるみのぽんたは後方に一回転すると、着地したのは5.6歳の子供だった。服は……なんかだぶだぶな……まなやんさんの服??
「え?ぽんたが人間になった……」
「まあ……なんていうか、なれた」
「す、すごーーーーい!」
キラキラと黒豆の目を輝かせたのは油揚げだった。
「すごいすごい!あんなに小さくなったのに、もう人型になれるなんて!ぽんたすごーい!ぽんたかっこいー!」
「え?あ、ありがとう、油揚げ」
「わーわーいいな、いいな、かなさん!ぽんた凄いね、ぽんた凄いね!」
油揚げのはしゃぎように私とまなやんさんはぽかんとしてしまう。
「凄いね、凄いね!」
「まなやんさん、困った事ってぽんたが子供になった事ですか?」
「あ、うん。そうなんだ……どうしたらいいだろうって……」
確かに羊毛フェルトが子供に進化したら大変な事だ。でも私は……。
「何か、困った事って起こってます?もしくは起こりそうですか?」
「え……」
まなやんさんは顎に手を当てて考え始めた。
「僕は一人暮らしだから……別に小さな子供が部屋にいても困らない……。ぽんたは子供の姿だけど子供じゃないからうるさい訳じゃないし、何かお世話しなきゃいけない訳じゃない……子供の手の方が動画編集の手伝いもしやすいって言ってたっけ……困らない……かも」
「びっくりして連絡をくれたって事ですかね?」
「……うん……だってぬいぐるみのぽんたと一緒に寝てたと思ったら子供が横に転がってるんだもん」
「あはは、そりゃびっくりするね」
やっぱり驚いただけだったんだ。子供の姿になれるぽんたを嫌いになった訳じゃなくて良かった。そしてまなやんさん、ぬいぐるみぽんたと一緒に寝てるんだ……。
「ぬいぐるみみたいになるのも、本物の狸っぽくなるのも子供の姿になるのも自由自在って言ってたし……ごめん、かなさん。何の問題もなかったよ!」
「良かったです。ぽんたも良かったね」
ぽんたに声をかけるとこちらを見て笑った。
「まったく、マナブは意外と気が小さいんだもん。やっぱり私がしっかりしなきゃダメだなあ」
言葉と裏腹に安堵の表情が見え隠れしている。動揺したまなやんさんに嫌われてないか怖かったんだろうなあ。大丈夫、まなやんさんはそんな人じゃないって私は分かるよ。
「ぽんた、ごめんな。驚かせて……これからもずっと家にいてくれよ!」
「当たり前だろう?マナブはほっとくとフードイーツばっかり頼んでるし、ニコゾンの受け取りもしないし!私が子供の姿で受け取ってやってるんだぞ。全く」
「……まなやんさん、それはどうかなぁ……」
「わーーー!かなさんにバラさないで!ぽんた!!」
うん、まなやんさんとぽんたは大丈夫。絶対大丈夫だって私は確信したよ。
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