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75 アライグマ先生、相談する
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「それでですね!あんなにみんな慕ってくれてたのに!誰も結婚しようって言ってくれないんですーー!」
「そりゃそうだろよ」
アライグマ先生がフラれる?意味が分かった。この人、常に空回りしてるんだ。
「あんなに一緒にいたんですよ!もう好きになったも同然でしょ!」
「いやないわー」
「信じられない!」
つまりは誰かを軽ーく好きになって、気持ちを伝える事もなく……そりゃ振られる以前の問題だーー!
「だから、言ってやったんです!もう国に帰るーーって!それなのに誰も結婚しようって言わないんですよ!」
そりゃそーだ。普通に帰ると思われたよね。
「でも、引き止めてくれたんだろ?」
アライグマ先生はこくんと頷いた。職場の一員としてはみんなから好かれてるんだよ、きちんと。なんせアライグマ先生はかなり可愛い顔立ちをしているのだ。大きな丸い目に、いつも口角が上がって笑っている。
背も低めな先生が器用にちょこちょこと包帯を巻いたりする姿はとても人気があるのだが……。
「でさ、あの中の誰と結婚したかったの?」
先生の職場だった医局にはかなりの人間がいたはずだけれども。その中で先生はアイドルみたいに皆に好かれてちやほやされていたのを見た事があるぞ。
「誰でも良いです!それなのに誰も声をかけてくれないんですよ!」
「先生、そりゃ無いよ~~!」
「えっ?!何が悪かったんですか!?私は選り好みなんてしませんよ!?」
このアライグマ、根本的に間違ってる!結婚する事が目的になってると言うか……。
「なあ、先生ぇ。好きな人と結婚すんじゃないの??」
「……しかし、リーヤさんは好きな人と結婚しませんよね?」
隣でレントが盛大に吹き出した。馬鹿な奴!
「んー、でも最初から嫌いって訳じゃなかったから、どっちかっつーと好き寄りだったかなぁ?」
うぜぇ!尻尾をバタバタ振ってんじゃねーよ!踏むぞ!
「私だって皆の事好きですよ!」
「じゃあ気になる人に好きです、付き合ってください、結婚してくださいって言ってみたら?」
どうもこのアライグマ、俺が言うのもなんだがどっかずれてる。
「分かりました!言ってみます!」
なんだか面倒くさくなって、投げやりな事を言ってしまったが、アライグマ先生は馬車の窓をガラリと開けて、馬車と並走していた護衛のハリーに声をかけた。
「ハリーさん、私あなたの事が意外と好きです。付き合って結婚して下さい」
「ぶっ!あまりに手近ですけど?!」
アライグマの行動力があるんだか、ないんだか分からない行為に俺とレントは仲良く吹き出した。
「んー……良いよ。でもアライグマ先生が基本奥さんね、それならオッケーだよ」
「え!ホントですかー!嬉しいなー!」
え?良いんだ……。なんか知らないが俺は2人の橋渡しをしたようだ。
「わーリーヤさん凄いやー。よっ!この恋愛の達人!」
先生に見当違いの褒めされ方をされてしまう。もう良いや……どうでも。俺が恋愛の達人な訳ねーだろーよ。
「そりゃそうだろよ」
アライグマ先生がフラれる?意味が分かった。この人、常に空回りしてるんだ。
「あんなに一緒にいたんですよ!もう好きになったも同然でしょ!」
「いやないわー」
「信じられない!」
つまりは誰かを軽ーく好きになって、気持ちを伝える事もなく……そりゃ振られる以前の問題だーー!
「だから、言ってやったんです!もう国に帰るーーって!それなのに誰も結婚しようって言わないんですよ!」
そりゃそーだ。普通に帰ると思われたよね。
「でも、引き止めてくれたんだろ?」
アライグマ先生はこくんと頷いた。職場の一員としてはみんなから好かれてるんだよ、きちんと。なんせアライグマ先生はかなり可愛い顔立ちをしているのだ。大きな丸い目に、いつも口角が上がって笑っている。
背も低めな先生が器用にちょこちょこと包帯を巻いたりする姿はとても人気があるのだが……。
「でさ、あの中の誰と結婚したかったの?」
先生の職場だった医局にはかなりの人間がいたはずだけれども。その中で先生はアイドルみたいに皆に好かれてちやほやされていたのを見た事があるぞ。
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「先生、そりゃ無いよ~~!」
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このアライグマ、根本的に間違ってる!結婚する事が目的になってると言うか……。
「なあ、先生ぇ。好きな人と結婚すんじゃないの??」
「……しかし、リーヤさんは好きな人と結婚しませんよね?」
隣でレントが盛大に吹き出した。馬鹿な奴!
「んー、でも最初から嫌いって訳じゃなかったから、どっちかっつーと好き寄りだったかなぁ?」
うぜぇ!尻尾をバタバタ振ってんじゃねーよ!踏むぞ!
「私だって皆の事好きですよ!」
「じゃあ気になる人に好きです、付き合ってください、結婚してくださいって言ってみたら?」
どうもこのアライグマ、俺が言うのもなんだがどっかずれてる。
「分かりました!言ってみます!」
なんだか面倒くさくなって、投げやりな事を言ってしまったが、アライグマ先生は馬車の窓をガラリと開けて、馬車と並走していた護衛のハリーに声をかけた。
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「んー……良いよ。でもアライグマ先生が基本奥さんね、それならオッケーだよ」
「え!ホントですかー!嬉しいなー!」
え?良いんだ……。なんか知らないが俺は2人の橋渡しをしたようだ。
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