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83 悪く、ないなあ*
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「リーヤ、あのな」
「だから、死なねーって」
リオットとリリージャを産んだ時、俺は死にかけた。レントにはそれが恐ろしくて恐ろしくて堪らなかったらしい。
「俺はそんなに怖い物がなかった。でもリーヤが死ぬのは嫌だ。それなら俺はもう子供は要らないし、ヤるのも我慢する……っ!」
「いや、だから死なないし。むしろ後になればなるほど死ぬかもしれん。あ、人間いつか死ぬんだから歳とってから死ぬのは当たり前か?」
女神様が言うところの「しばらく」はどれくらいか分からないけど、少なくても数年は平気だよな?
リオットとリリージャが腹にいる時に、レントとはヤってない。そして二人が生まれる時に俺は死にかけた。だから
「子供が出来たらリーヤは死んでしまうかもしれない!そんなの嫌だ!でもやりたい!」
「レント、マジで阿呆だろう」
だから死なねーってば。獣人は、いやこのクォンツと言う国は子供を多く産むことを推奨している。
まず、獣人同士の子供は弱い子が出来やすい。何せ神話がアレだ。祖を辿るとどうしても血が濃くなる。
そして、洞窟の存在。あの洞窟から溢れ出て来るティラノザウルスとか、トリケラトプスとかを狩らないといけないんだ。
相手は硬い皮膚とギザギザの歯を持ったおっそろしい奴ら。年に何人も犠牲になっている。
ここ最近は父さんを始めとする帝国から来た脳筋達が色々な方法で狩りをしているので、犠牲には減っているらしいけど。
それでも俺が駆り出され、大怪我をする人もやっぱり居る。
リオットやリリージャはまだ小さいけれど、次の子供を望まれているのは知っているけど。
「ヤりたいからなのか?」
「当たり前だろう!」
やっぱりレントは阿呆だ。もっとスマートに誘えよ、俺達は結婚してるんだろう?誰に遠慮してるんだ??
「阿呆だな、風呂に入ってからな?」
「リーヤ!」
「うおっ?!」
俺はレントに俵担ぎにされて、風呂に連行された。どんだけだよ!まだ昼間だぞ!
「あ、あーーーっ」
「リーヤ、大丈夫か……?」
「ん、だい、じょぶ、だけど……」
ぬっぽりとレントを咥え込んで、俺はくふん、と鼻を鳴らした。やっぱ、凄く良い。
「レントぉ……」
ああ、駄目だ、俺今最高に気持ち悪い声出してる。くそっ!本当に契約とやらは厄介でタチが悪い。
無理矢理逃げられなくなるのより、自分から欲しくなるのは本当にタチが悪い!
「リーヤ、俺のリーヤ」
「ん」
レントの背中に手をまわしてみる。意外と厚くて広い背中が暖かい。そういや俺、自分から男と寝るの初めてかも。
「悪く、ないなあ」
「何が?」
「にゃんこの嫁だよ」
お前まで俺の事を猫呼ばわりするのか!と笑ってレントは俺を抱きしめる。ちょっと暑苦しいけれど、まあ許容範囲だ。
「良いんだよ、俺は子猫の親だからな」
日本の父さんの膝の上で寝ているヤツはライオンじゃなくて、真黒な猫だ。父さんのやっているリサイクルショップの前に小さな段ボールに入れて捨てられていた。捨て猫の癖にニーニーとやかましく鳴いて、店に居座ってしまったようだ。
「リーヤ」
「にゃん」
「そうか、お前の名前はリーヤかあ」
それは俺の名前だとツッコミを入れたけれど、俺の最初の息子は俺と同じ名前になって、父さんの膝の上が定位置になった。
黒猫のリーヤと日本の父さんは言葉少なく暮らしている。でも多分それで良いんだろう。最近はあのスティックタイプの餌の美味さに取り憑かれているようだが、平和そうだった。
いつか、夢で見たけれど、きっとあの母さん似の女神様が見せてくれたんだろう。
「俺、レントの嫁で良かったみたいだ」
「そうか。嬉しいよ」
仲良くやって行こう、末長く。
「だから、死なねーって」
リオットとリリージャを産んだ時、俺は死にかけた。レントにはそれが恐ろしくて恐ろしくて堪らなかったらしい。
「俺はそんなに怖い物がなかった。でもリーヤが死ぬのは嫌だ。それなら俺はもう子供は要らないし、ヤるのも我慢する……っ!」
「いや、だから死なないし。むしろ後になればなるほど死ぬかもしれん。あ、人間いつか死ぬんだから歳とってから死ぬのは当たり前か?」
女神様が言うところの「しばらく」はどれくらいか分からないけど、少なくても数年は平気だよな?
リオットとリリージャが腹にいる時に、レントとはヤってない。そして二人が生まれる時に俺は死にかけた。だから
「子供が出来たらリーヤは死んでしまうかもしれない!そんなの嫌だ!でもやりたい!」
「レント、マジで阿呆だろう」
だから死なねーってば。獣人は、いやこのクォンツと言う国は子供を多く産むことを推奨している。
まず、獣人同士の子供は弱い子が出来やすい。何せ神話がアレだ。祖を辿るとどうしても血が濃くなる。
そして、洞窟の存在。あの洞窟から溢れ出て来るティラノザウルスとか、トリケラトプスとかを狩らないといけないんだ。
相手は硬い皮膚とギザギザの歯を持ったおっそろしい奴ら。年に何人も犠牲になっている。
ここ最近は父さんを始めとする帝国から来た脳筋達が色々な方法で狩りをしているので、犠牲には減っているらしいけど。
それでも俺が駆り出され、大怪我をする人もやっぱり居る。
リオットやリリージャはまだ小さいけれど、次の子供を望まれているのは知っているけど。
「ヤりたいからなのか?」
「当たり前だろう!」
やっぱりレントは阿呆だ。もっとスマートに誘えよ、俺達は結婚してるんだろう?誰に遠慮してるんだ??
「阿呆だな、風呂に入ってからな?」
「リーヤ!」
「うおっ?!」
俺はレントに俵担ぎにされて、風呂に連行された。どんだけだよ!まだ昼間だぞ!
「あ、あーーーっ」
「リーヤ、大丈夫か……?」
「ん、だい、じょぶ、だけど……」
ぬっぽりとレントを咥え込んで、俺はくふん、と鼻を鳴らした。やっぱ、凄く良い。
「レントぉ……」
ああ、駄目だ、俺今最高に気持ち悪い声出してる。くそっ!本当に契約とやらは厄介でタチが悪い。
無理矢理逃げられなくなるのより、自分から欲しくなるのは本当にタチが悪い!
「リーヤ、俺のリーヤ」
「ん」
レントの背中に手をまわしてみる。意外と厚くて広い背中が暖かい。そういや俺、自分から男と寝るの初めてかも。
「悪く、ないなあ」
「何が?」
「にゃんこの嫁だよ」
お前まで俺の事を猫呼ばわりするのか!と笑ってレントは俺を抱きしめる。ちょっと暑苦しいけれど、まあ許容範囲だ。
「良いんだよ、俺は子猫の親だからな」
日本の父さんの膝の上で寝ているヤツはライオンじゃなくて、真黒な猫だ。父さんのやっているリサイクルショップの前に小さな段ボールに入れて捨てられていた。捨て猫の癖にニーニーとやかましく鳴いて、店に居座ってしまったようだ。
「リーヤ」
「にゃん」
「そうか、お前の名前はリーヤかあ」
それは俺の名前だとツッコミを入れたけれど、俺の最初の息子は俺と同じ名前になって、父さんの膝の上が定位置になった。
黒猫のリーヤと日本の父さんは言葉少なく暮らしている。でも多分それで良いんだろう。最近はあのスティックタイプの餌の美味さに取り憑かれているようだが、平和そうだった。
いつか、夢で見たけれど、きっとあの母さん似の女神様が見せてくれたんだろう。
「俺、レントの嫁で良かったみたいだ」
「そうか。嬉しいよ」
仲良くやって行こう、末長く。
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