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動物に異様に好かれる手
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人間が多く住む国、レザントの王宮の一部の人間は心穏やかでなかった。
「ほほ、目障りな混血を始末してやったわ」
「獣風情が陛下のお情けをいただくなど、片腹が痛いわ」
「あの醜い生き物がいなくなるだけでせいせい致しますわ」
レザント国国王の側妃達はお茶会と称し、集まってはミシェルとレオニーを事あるごとに貶めてきた。
事情を知っても正妃は静観し、国王は見向きもしなかったので、一人目から三人目の三人の側妃はやりたい放題であった。
知っているのに止めない、それは許容しているからだ、と。
陰湿ないじめはとうとう暗殺者を雇って、まだ子供のレオニーに致命傷を与える事件にまでなった。
流石にやり過ぎかと、側妃達は顔を青くしたが、正妃も国王も無言を貫いた為に
「わたくしたちは正しい事をした」
と、思った。
しかし、レオニーは一命を取り留めた。
「ちっ!」
舌打ちを品なくした側妃達だが、日に日に彼女達の顔色は悪くなる。
レオニーはあり得ない速度で回復し、買収していた料理長の料理を獣人達は食べなくなった。
水も素材すら吟味し始める。元々鼻の良い獣人である。少しでも毒の臭いを感じればすぐに捨てた。
そしてミシェルが美しいのだ。最近俯いて醜く震えていたはずなのに、堂々と前を向くようになった。
美しい金茶の髪はどこまでも輝き、太陽の恵みを存分に享受している。緑の瞳は草原のように涼しげだったが、力強さが戻っている。
あの瞳に見られると、ぞくっと寒気が走るのだ。それは肉食獣に睨まれた人間の本能がそうさせるのか。
恐ろしい、勝てない!
そう思わせるほどの強い光を放つ。俯いて息子を抱きしめて、隅で泣いていたミシェルはもう居ない。
側妃達は獅子の尾を踏むと言う事を甘く見過ぎていた。
そしてミシェルが従える侍女すら、下手な令嬢より美しくなっている。狼だと言う侍女は汚い灰色であったはずなのに、今は銀色に輝いて見える。もう一人は色は茶色と普通だが、器用な手先でなんでもこなし、チャーミングでスタイルが良い。
この三人が歩いてくると、男性は思わず立ち止まって見ている者も少なくなかった。
「け、獣のくせに!」
一人、ミシェルに直接会った者がいた。少し前のミシェルならこう言われれば
「すみません……」
と、小さくなったのに、今のミシェルはギロリと睨み返し、鼻で笑う。
「ふ、侯爵出風情が何故王族の私に対等に口を訊くのです?お下がり、脆弱なる身のくせに。其方のような者はお側に侍る資格はないのでなないか?」
「なっ……っ!」
誇りを取り戻したミシェルは強い。煩わしい側妃達を一蹴した。
「このっ!獣風情が!」
彼女達がいくら腕を振り上げようともミシェルに掠ることもない。あっさりダンスでも踊る如くかわされ、あっという間に足先ひとつで転ばされる。
「ぎゃっ!」
「汚らわしい人殺しのくせに、私に触らないでくださる?」
氷のような視線を投げられ、冷たい床で震えるしかなかった。
「ほほ、目障りな混血を始末してやったわ」
「獣風情が陛下のお情けをいただくなど、片腹が痛いわ」
「あの醜い生き物がいなくなるだけでせいせい致しますわ」
レザント国国王の側妃達はお茶会と称し、集まってはミシェルとレオニーを事あるごとに貶めてきた。
事情を知っても正妃は静観し、国王は見向きもしなかったので、一人目から三人目の三人の側妃はやりたい放題であった。
知っているのに止めない、それは許容しているからだ、と。
陰湿ないじめはとうとう暗殺者を雇って、まだ子供のレオニーに致命傷を与える事件にまでなった。
流石にやり過ぎかと、側妃達は顔を青くしたが、正妃も国王も無言を貫いた為に
「わたくしたちは正しい事をした」
と、思った。
しかし、レオニーは一命を取り留めた。
「ちっ!」
舌打ちを品なくした側妃達だが、日に日に彼女達の顔色は悪くなる。
レオニーはあり得ない速度で回復し、買収していた料理長の料理を獣人達は食べなくなった。
水も素材すら吟味し始める。元々鼻の良い獣人である。少しでも毒の臭いを感じればすぐに捨てた。
そしてミシェルが美しいのだ。最近俯いて醜く震えていたはずなのに、堂々と前を向くようになった。
美しい金茶の髪はどこまでも輝き、太陽の恵みを存分に享受している。緑の瞳は草原のように涼しげだったが、力強さが戻っている。
あの瞳に見られると、ぞくっと寒気が走るのだ。それは肉食獣に睨まれた人間の本能がそうさせるのか。
恐ろしい、勝てない!
そう思わせるほどの強い光を放つ。俯いて息子を抱きしめて、隅で泣いていたミシェルはもう居ない。
側妃達は獅子の尾を踏むと言う事を甘く見過ぎていた。
そしてミシェルが従える侍女すら、下手な令嬢より美しくなっている。狼だと言う侍女は汚い灰色であったはずなのに、今は銀色に輝いて見える。もう一人は色は茶色と普通だが、器用な手先でなんでもこなし、チャーミングでスタイルが良い。
この三人が歩いてくると、男性は思わず立ち止まって見ている者も少なくなかった。
「け、獣のくせに!」
一人、ミシェルに直接会った者がいた。少し前のミシェルならこう言われれば
「すみません……」
と、小さくなったのに、今のミシェルはギロリと睨み返し、鼻で笑う。
「ふ、侯爵出風情が何故王族の私に対等に口を訊くのです?お下がり、脆弱なる身のくせに。其方のような者はお側に侍る資格はないのでなないか?」
「なっ……っ!」
誇りを取り戻したミシェルは強い。煩わしい側妃達を一蹴した。
「このっ!獣風情が!」
彼女達がいくら腕を振り上げようともミシェルに掠ることもない。あっさりダンスでも踊る如くかわされ、あっという間に足先ひとつで転ばされる。
「ぎゃっ!」
「汚らわしい人殺しのくせに、私に触らないでくださる?」
氷のような視線を投げられ、冷たい床で震えるしかなかった。
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