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動物に異様に好かれる手
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「ごめんね、戻ったよ」
神殿から出るとたくさんの獣人達が心配そうにシロウを待っていた。先頭にレオセントが立っている。
「シロウ」
何をどう聞くべきか、レオセントは悩んでいるように見えた。シロウの神殿、神の嫌いは有名な話だから、どれだけ機嫌を崩して出てくるか。
最悪、国を出ると言い出したら?レオセントは力づくで止めなかった事を後悔してしていた。
「俺、あのお爺さんに謝りたいな。元気かな……いじめられたかな?死んじゃったりしてないかな?」
「お爺さん……とは?」
レオセントは言葉を選ぶ。今のシロウは繊細なガラス細工より取り扱いが難しい。
「前に、俺の事を神子って呼んだお爺さんだよ。お爺さん、間違ってなかった。俺、やっぱり神子だった。だから、謝りたい」
「そう……か。すぐに人をやって様子を見てこよう。鳥獣人ならすぐ行けるからな」
「うん……お願いします」
「それでシロウ。どう、だった?」
神子だと受け入れたシロウ。でも神との対話は?まだこの国を見捨てないでくれるのか?レオセントは言葉を慎重に選んだ。
んー、と少し考えてから
「俺、アリルレオン様は好きかも」
「そうか!好きか!」
その場に安堵の余り膝をつきそうになったが、レオセントは立場上堪えた。シロウはまだここにいてくれる。
「詳しい事はお爺ちゃまに聞いて。俺、少し疲れたよ」
「お爺ちゃま?まあ、疲れたなら、休んだ方が良い。パレードは仕切り直そう」
「うん」
「おら、帰るぞ」
レジールに抱き上げられたまま、シロウは馬車に乗る。
「これから獣人が増えるって。仕事増やしてごめんね、王様」
「ん?どう言う事だ?」
「んー、レオセント国王がこの世界を治めるのかなーって」
「はは!規模の大きな話だな!」
ただの夢物語も、神子であるシロウが口にすれば予言となるなど、レオセントも知らなかったし、シロウ自身も気付いてはいなかった。
早めに城に戻ったシロウはレジールの横でお昼寝をし、夕食の時間にはいつもより少し多めに食べ、そして早めにベッドに入った。
「シロウ」
「ん……良いよ」
夫婦の時間が始まった。
シロウの白い体がレジールは好きだった。吸えばすぐに色がついてやり過ぎて怒られた事もある。獣人につけられたと言われていた傷はもう一つも残っていない。
首の後ろ、頸の部分は真っ白でレジールが甘噛みして残した牙の痕がほんの少しだけついている。
全身にまだ残る怪我の跡は人間に虐待されたのだと言っていた。さまざまな跡を醜いとは思わなかったが、痛むのではないかと心配だった。
自らの傷跡をみて
「汚いでしょう?」
と、呟くのもやめさせたかったし、跡を見てその時受けた暴力を思い出して身震いするのから救ってやりたかった。
どれもレジールにはどうしようもなく、皮膚が引き攣った跡を撫でて、舐めてやる事しか出来なかった。
「シロウ……」
「ん、ちょうだい……」
四つん這いになり、つんと突き出した小さな尻をひと撫でしてから、ぐっと押し入った。
「んっ。あんっ!」
仕込まれた体はレジールを易々と受け入れて、可愛い声を上げる。中はくちゅくちゅと濡れて最高に気持ちが良い。ゆっくり侵入するだけで体の下で身悶えする妻はとてつもなく可愛らしかった。
「シロウ……シロウ!ない、ないぞ!」
「あんっ、な、何が?」
最近伸びた髪を掻き分け、大きな鞭の跡が残るはずの小さな背中を曝け出す。
「ない!ここにあったあの傷が、ない!」
「え?」
何度も何度も撫でて。舐めてこの傷を消してやれたら、シロウの心は少し穏やかになれるかと、悩んだあの大きな鞭の跡がなくなっている。
「いや、少しだけ残ってるな……薄っすら色が違う、ああ、でもほとんど分からん」
「え?何を、言って?」
はぁはぁと荒い息のまま、シロウは首を少し後ろに回すが、自分の背中を見る事は出来ない。
「ああ、そうだな。背中は見えないものな!だが、ない。ないぞ!シロウ」
「え?う、うそ」
「嘘など、お前に言うものか!はは!良かったな!」
「え?でもだって!きゃん!」
大きく突き込まれて、子犬のように声を上げる。もうレジールに全てを知られた体はどこをどう刺激すれば気持ち良くなれるかばれているのだ。
「ははっ!治したのは神様か?神殿に行く度にご褒美が貰えるようになってんのかな?何度もくるように!」
「やぁ!し、しらなっ!あん!あっ!やぁっ!そこぉ!いっちゃうーーーっ!」
「良いぞ!中に出すから」
「ちょうだいっ!なか、中に熱いのぉっ!あっ。あーーーーっ!」
神殿から出るとたくさんの獣人達が心配そうにシロウを待っていた。先頭にレオセントが立っている。
「シロウ」
何をどう聞くべきか、レオセントは悩んでいるように見えた。シロウの神殿、神の嫌いは有名な話だから、どれだけ機嫌を崩して出てくるか。
最悪、国を出ると言い出したら?レオセントは力づくで止めなかった事を後悔してしていた。
「俺、あのお爺さんに謝りたいな。元気かな……いじめられたかな?死んじゃったりしてないかな?」
「お爺さん……とは?」
レオセントは言葉を選ぶ。今のシロウは繊細なガラス細工より取り扱いが難しい。
「前に、俺の事を神子って呼んだお爺さんだよ。お爺さん、間違ってなかった。俺、やっぱり神子だった。だから、謝りたい」
「そう……か。すぐに人をやって様子を見てこよう。鳥獣人ならすぐ行けるからな」
「うん……お願いします」
「それでシロウ。どう、だった?」
神子だと受け入れたシロウ。でも神との対話は?まだこの国を見捨てないでくれるのか?レオセントは言葉を慎重に選んだ。
んー、と少し考えてから
「俺、アリルレオン様は好きかも」
「そうか!好きか!」
その場に安堵の余り膝をつきそうになったが、レオセントは立場上堪えた。シロウはまだここにいてくれる。
「詳しい事はお爺ちゃまに聞いて。俺、少し疲れたよ」
「お爺ちゃま?まあ、疲れたなら、休んだ方が良い。パレードは仕切り直そう」
「うん」
「おら、帰るぞ」
レジールに抱き上げられたまま、シロウは馬車に乗る。
「これから獣人が増えるって。仕事増やしてごめんね、王様」
「ん?どう言う事だ?」
「んー、レオセント国王がこの世界を治めるのかなーって」
「はは!規模の大きな話だな!」
ただの夢物語も、神子であるシロウが口にすれば予言となるなど、レオセントも知らなかったし、シロウ自身も気付いてはいなかった。
早めに城に戻ったシロウはレジールの横でお昼寝をし、夕食の時間にはいつもより少し多めに食べ、そして早めにベッドに入った。
「シロウ」
「ん……良いよ」
夫婦の時間が始まった。
シロウの白い体がレジールは好きだった。吸えばすぐに色がついてやり過ぎて怒られた事もある。獣人につけられたと言われていた傷はもう一つも残っていない。
首の後ろ、頸の部分は真っ白でレジールが甘噛みして残した牙の痕がほんの少しだけついている。
全身にまだ残る怪我の跡は人間に虐待されたのだと言っていた。さまざまな跡を醜いとは思わなかったが、痛むのではないかと心配だった。
自らの傷跡をみて
「汚いでしょう?」
と、呟くのもやめさせたかったし、跡を見てその時受けた暴力を思い出して身震いするのから救ってやりたかった。
どれもレジールにはどうしようもなく、皮膚が引き攣った跡を撫でて、舐めてやる事しか出来なかった。
「シロウ……」
「ん、ちょうだい……」
四つん這いになり、つんと突き出した小さな尻をひと撫でしてから、ぐっと押し入った。
「んっ。あんっ!」
仕込まれた体はレジールを易々と受け入れて、可愛い声を上げる。中はくちゅくちゅと濡れて最高に気持ちが良い。ゆっくり侵入するだけで体の下で身悶えする妻はとてつもなく可愛らしかった。
「シロウ……シロウ!ない、ないぞ!」
「あんっ、な、何が?」
最近伸びた髪を掻き分け、大きな鞭の跡が残るはずの小さな背中を曝け出す。
「ない!ここにあったあの傷が、ない!」
「え?」
何度も何度も撫でて。舐めてこの傷を消してやれたら、シロウの心は少し穏やかになれるかと、悩んだあの大きな鞭の跡がなくなっている。
「いや、少しだけ残ってるな……薄っすら色が違う、ああ、でもほとんど分からん」
「え?何を、言って?」
はぁはぁと荒い息のまま、シロウは首を少し後ろに回すが、自分の背中を見る事は出来ない。
「ああ、そうだな。背中は見えないものな!だが、ない。ないぞ!シロウ」
「え?う、うそ」
「嘘など、お前に言うものか!はは!良かったな!」
「え?でもだって!きゃん!」
大きく突き込まれて、子犬のように声を上げる。もうレジールに全てを知られた体はどこをどう刺激すれば気持ち良くなれるかばれているのだ。
「ははっ!治したのは神様か?神殿に行く度にご褒美が貰えるようになってんのかな?何度もくるように!」
「やぁ!し、しらなっ!あん!あっ!やぁっ!そこぉ!いっちゃうーーーっ!」
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「ちょうだいっ!なか、中に熱いのぉっ!あっ。あーーーーっ!」
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