【完結】第4皇女シシリーの悲劇~デブ専王弟の愛はお断りですが?~

鏑木 うりこ

文字の大きさ
21 / 46

21 私の知る根回しと私の知らない根回し

しおりを挟む
「ああ!オイルマッサージ良いですわね。なんでも粗塩マッサージが流行っていたらしいのですが、あれは痛くて」

「あれは人を選びますからね」

 私はあちこちの発言力の高いご夫人にエステをご堪能いただき、協力を取り付けて行く。怪我や不調はお茶会などを通じて治して差し上げたり……え?個人的な事にしか使ってないですって?
 仕方がないじゃない。お祖父様に止められてるもの。だからお祖父様の目がない女性達だけのお茶会でコソコソしているのよね。

 どうもお祖父様は私が「何か」するのをやめさせたいみたいなのよね。うーん、女性は大人しく着飾って笑っていれば良いって考え方の人ではないはずなんだけれど。
 勉強もしようとしたけれど、家庭教師も最低限で良いと言われるし。とりあえず、女官の1人に語学に詳しい人がいたから言葉だけは教えて貰っているわ。何か私の知らない所で知らない事が起こっているんでしょうね。

「ゲームとその世界で生きているのは訳が違うものね」

 シシリーが学園に行ける歳なのに行っていないのもその辺に理由があるのかもしれないわね。

「エドガーとの接点がないのよねぇ」

 エドガーはシシリーの婚約者だけれども、ゲームでは落とし易くてチョロい。シシリーとの仲が冷え切っているのでコロリとルーナに寝返る。

「ま、シシリーも悪い」

 シシリーはエドガーの事を蔑んでいる。

「皇女である私が何故降嫁しなきゃならないの!」

 そりゃ皇女だからだろ、とゲーム画面に何度かツッコミを入れた。でもエドガーは公爵家の跡取り息子だからこの国では最高に近い位素晴らしい嫁入り先なのに、シシリーは何故か知らないがもっと良い嫁入り先を求めた。意味が分からない所よ。そしてデブ専特殊性壁な隣国へ出荷されちゃうんだけどね。

「エドガーで良いじゃん……むしろエドガー良いよ、イケメンだし」

 ちょっとシシリーに対して気弱な一面を持っているが、それはずっとシシリーが虐めて来たからで……。

「……これから謝っても無理かな……」

 溜息をつくしかない。今までのシシリーの悪行でエドガーとの関係は最悪のままだし、きっとルーナはエドガーを攻略してると思う。だってチョロいもん。
 そして……私は太陽の王子と星の騎士を選ぶ資格を持っていない。

「あーあ。宝物って何で4個なんだろう。5個有れば良かったのに」

 シェリー、イヴォンヌ、ニーナ、サンドラに宝物を渡してしまったから私の分はない。
 だって仕方がないわ。ゲームであの4人の死に様は酷い物ばかりだったもの。友人がそんな目に遭うのを知りながら無視なんて出来なかった。

「私は痩せれば何とかなる気がするし……」

 あの4人より権力もあるから、何とかなると信じてるしゲームでも死ぬとは明記されてなかったから……。

「エドガーに手紙書いてみよう。無視されるかもだけど……」

 エドガー嫌いじゃないんだよねぇ……茶色の髪に緑の瞳のわんこ系攻略者を思い出してちょっとニンマリしてしまった。



しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたので、自由に生きたら王太子が失脚しましたあ

鍛高譚
恋愛
名門アーデン公爵家の令嬢 ロザリー・フォン・アーデン は、王太子 エドワード・カミル・レグノード の婚約者として誰もが認める完璧な貴族令嬢だった。 しかしある日、王太子は突如 “聖女” を名乗る平民の少女 セシリア・ブランシュ に夢中になり、ロザリーに無情な婚約破棄を言い渡す。 「これは神の導きだ! 私の本当の運命の相手はセシリアなんだ!」 「ロザリー様、あなたは王太子妃にふさわしくありませんわ」 ──ふたりの言葉を前に、ロザリーは静かに微笑んだ。 「……そうですか。では、私も自由に生きさせていただきますわね?」 だが、これがロザリーの “ざまぁ” 逆転劇の幕開けだった! 神託と称して王太子を操る “聖女” の正体は、なんと偽者!? さらに王室財政を私物化する 汚職貴族との黒い繋がり も発覚!? 次々と暴かれる陰謀の数々に、王宮は大混乱。 そして、すべての証拠が王の手に渡ったとき──王太子 エドワードは王太子の地位を剥奪され、偽の聖女と共に国外追放 となる! 「ロザリー様を捨てた王太子は大馬鹿者だ!」 「やっぱり王妃にふさわしかったのはロザリー様だったのよ!」 社交界ではロザリーへの称賛が止まらない。 そしてそんな彼女のもとに、なんと隣国の 若き王クラウス・アレクサンドル から正式な求婚が──!? 「私はあなたの聡明さと誇り高き心に惹かれました。私の王妃になっていただけませんか?」 かつての婚約破棄が嘘のように、今度は 本物の愛と自由を手にするチャンス が巡ってくる。 しかし、ロザリーはすぐに頷かない。 「私はもう、誰かに振り回されるだけの人生は選びません」 王妃となる道を選ぶのか、それとも公爵家の令嬢として新たな未来を切り開くのか──?

【完結】第一王子と侍従令嬢の将来の夢

かずえ
恋愛
第一王子は、常に毒を盛られ、すっかり生きることに疲れていた。子爵令嬢は目が悪く、日常生活にも支障が出るほどであったが、育児放棄され、とにかく日々を送ることに必死だった。 12歳で出会った二人は、大人になることを目標に、協力しあう契約を交わす。

【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます

よどら文鳥
恋愛
「リリーナ、俺はお前の姉と結婚することにした。だからお前との婚約は取り消しにさせろ」  婚約者だったザグローム様は婚約破棄が当然のように言ってきました。 「ようやくお前でも家のために役立つ日がきたかと思ったが、所詮は役立たずだったか……」 「リリーナは伯爵家にとって必要ない子なの」  両親からもゴミのように扱われています。そして役に立たないと、家から追放されることが決まりました。  お姉様からは用が済んだからと捨てられます。 「あなたの手柄は全部私が貰ってきたから、今回の婚約も私のもの。当然の流れよね。だから謝罪するつもりはないわよ」 「平民になっても公爵婦人になる私からは何の援助もしないけど、立派に生きて頂戴ね」  ですが、これでようやく理不尽な家からも解放されて自由になれました。  唯一の味方になってくれた執事の助言と支援によって、隣国の公爵家へ向かうことになりました。  ここから私の人生が大きく変わっていきます。

妹のために愛の無い結婚をすることになりました

バンブー竹田
恋愛
「エミリー、君との婚約は破棄することに決まった」 愛するラルフからの唐突な通告に私は言葉を失ってしまった。 婚約が破棄されたことはもちろんショックだけど、それだけじゃない。 私とラルフの結婚は妹のシエルの命がかかったものでもあったから・・・。 落ちこむ私のもとに『アレン』という大金持ちの平民からの縁談が舞い込んできた。 思い悩んだ末、私は会ったこともない殿方と結婚することに決めた。

【完結済】獅子姫と七人の騎士〜婚約破棄のうえ追放された公爵令嬢は戦場でも社交界でも無双するが恋愛には鈍感な件〜

鈴木 桜
恋愛
強く賢く、美しい。絵に描いたように完璧な公爵令嬢は、婚約者の王太子によって追放されてしまいます。 しかし…… 「誰にも踏み躙られない。誰にも蔑ろにされない。私は、私として尊重されて生きたい」 追放されたが故に、彼女は最強の令嬢に成長していくのです。 さて。この最強の公爵令嬢には一つだけ欠点がありました。 それが『恋愛には鈍感である』ということ。 彼女に思いを寄せる男たちのアプローチを、ことごとくスルーして……。 一癖も二癖もある七人の騎士たちの、必死のアプローチの行方は……? 追放された『哀れな公爵令嬢』は、いかにして『帝国の英雄』にまで上り詰めるのか……? どんなアプローチも全く効果なし!鈍感だけど最強の令嬢と騎士たちの英雄譚! どうぞ、お楽しみください!

可愛らしい人

はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」 「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」 「それにあいつはひとりで生きていけるから」 女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。 けれど、 「エレナ嬢」 「なんでしょうか?」 「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」  その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。 「……いいえ」  当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。 「よければ僕と一緒に行きませんか?」

残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました

月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……

【完結】顔が良ければそれでいいと思っていたけれど、気づけば彼に本気で恋していました。

朝日みらい
恋愛
魔物を討伐し国を救った若き魔術師アリア・フェルディナンド。 国王から「望むものを何でも与える」と言われた彼女が選んだ褒美は―― 「国一番の美男子を、夫にください」 という前代未聞のひと言だった。 急遽開かれた婿候補サロンで、アリアが一目で心を奪われたのは、 “夜の街の帝王”と呼ばれる美貌の青年ルシアン・クロード。 女たらし、金遣いが荒い、家の恥―― そんな悪評だらけの彼を、アリアは迷わず指名する。 「顔が好きだからです」 直球すぎる理由に戸惑うルシアン。 だが彼には、誰にも言えない孤独と過去があった。 これは、 顔だけで選んだはずの英雄と、 誰にも本気で愛されたことのない美貌の青年が、 “契約婚”から始める恋の物語。

処理中です...