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2 『グラフの末の娘』
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しばらくすると、お父様、お義母様、ミーアが上機嫌で夜会から戻って来ました。
「これで、私はアレクシス様と婚約出来ますわね!」
「ええ!そうよ、ミーア。貴女の方が王太子妃に相応しいわ」
「しかし、陛下のお言葉がいただけなかったのが残念だったな」
「仕方がありませんわ。婚約破棄なんて……ふふ!」
どうやら私が退場した後に、私とアレクシス殿下との婚約破棄でも発表したのでしょうか?会場にいもしない私に冤罪でもでっち上げて、断罪でもしたのでしょうか?
「お父様、お義母様、ミーア。お話があります」
私の心はもう決まっています。もう、全て嫌なのです。この人達の顔を見ることすら吐き気を覚えます。
「あら!お姉様。どうしてお先に帰られてしまったの?お姉様がなんの反論もなさらないから、学園での虐めも全て暴露されてしまいましたわよ?」
そんな事一度もした事はないわ。一つ下の学年のミーアとは学園では顔を合わせたこともないのに、どうして虐めなんてしないといけないのでしょう?
そもそもいじめる意味も分かりませんし。ミーアはありもしない嘘を平然とつきます。その時の醜く歪んだ顔は忘れられそうにありません。
「私、この家を出て行きます。つきましてはこの古い指輪だけ私に譲って下さいませ」
なるべく感情が籠らないように、淡々と小さな箱を取り出し、中の変哲もない銀の指輪を見せました。
3人は目を丸くして、私と指輪を見ますが
「指輪、だけ?」
「え?あの新しい水色のドレスも、ピンクのネックレスも全部置いて行くの?!私が貰って良いかしら?!」
「構いません」
ミーアが満面の笑みを浮かべます。
「やったわ!嬉しい!良いわよね、お父様、お母様!あんな汚い指輪一つで良いなんて!」
ミーアがそう言えば、お父様もお義母様も大体頷く。そういう人達なのです。
「分かった」
「良いわよ」
「もちろん私もそんな指輪要らないわ」
それで良い。私は指輪を指にはめます。
「指輪よ、今から私が主人です」
亡きお母様の言う通り、私は指輪にそう呼びかけました。
『ラング家でなく、ユーティアで良いのだな?』
「そうです」
『わかった、変更したぞ。よろしくな、グラフの末の娘よ』
指輪の声は私だけに聞こえて、お母様から聞いたとおりになります。
……グラフの末。お母様の実家の祖先にいた凄い魔法使いの名前がグラフと言うらしいのですが詳しくはわかりません。この指輪は亡きお母様からこのラング侯爵家に持ち込まれた物だったのです。
「これで、私はアレクシス様と婚約出来ますわね!」
「ええ!そうよ、ミーア。貴女の方が王太子妃に相応しいわ」
「しかし、陛下のお言葉がいただけなかったのが残念だったな」
「仕方がありませんわ。婚約破棄なんて……ふふ!」
どうやら私が退場した後に、私とアレクシス殿下との婚約破棄でも発表したのでしょうか?会場にいもしない私に冤罪でもでっち上げて、断罪でもしたのでしょうか?
「お父様、お義母様、ミーア。お話があります」
私の心はもう決まっています。もう、全て嫌なのです。この人達の顔を見ることすら吐き気を覚えます。
「あら!お姉様。どうしてお先に帰られてしまったの?お姉様がなんの反論もなさらないから、学園での虐めも全て暴露されてしまいましたわよ?」
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3人は目を丸くして、私と指輪を見ますが
「指輪、だけ?」
「え?あの新しい水色のドレスも、ピンクのネックレスも全部置いて行くの?!私が貰って良いかしら?!」
「構いません」
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「やったわ!嬉しい!良いわよね、お父様、お母様!あんな汚い指輪一つで良いなんて!」
ミーアがそう言えば、お父様もお義母様も大体頷く。そういう人達なのです。
「分かった」
「良いわよ」
「もちろん私もそんな指輪要らないわ」
それで良い。私は指輪を指にはめます。
「指輪よ、今から私が主人です」
亡きお母様の言う通り、私は指輪にそう呼びかけました。
『ラング家でなく、ユーティアで良いのだな?』
「そうです」
『わかった、変更したぞ。よろしくな、グラフの末の娘よ』
指輪の声は私だけに聞こえて、お母様から聞いたとおりになります。
……グラフの末。お母様の実家の祖先にいた凄い魔法使いの名前がグラフと言うらしいのですが詳しくはわかりません。この指輪は亡きお母様からこのラング侯爵家に持ち込まれた物だったのです。
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