【完結】キノコ転生〜森のキノコは成り上がれない〜

鏑木 うりこ

文字の大きさ
62 / 71
後日・その他

5 ツンキノと4人の子供達*

しおりを挟む
 見たくなくて、カーテンに手をかけた時、ガチャリと執務室の扉が開く。

「ルド、まだ仕事してたのか?流石にもうやめろ」

 何でこういう時に来るかな?!

「……流石にもう仕事はしないよ。少し空気を入れ替えようと思っただけなんだ」

 そう、そうなんだ。ついでに少し夜風に当たりたいんだ。そうなんだ!

「そうか」

 コツコツコツと近づいてくる音がする。俺は窓の方を向いたままだが、聴き慣れた歩調だ。長い足、それでも歩調はそこそこに早い。

「開けてやろう」

「いや!いいっ!」

 すぐ側で声がする。やめろ近づくな!

「ルド?お前、昼間から何か変だぞ。ルド?」

「何でもないっ!!」

 呼ぶな!

「ルド…?顔が赤い。熱でもあるのか…?」

「ないっっ!大丈夫だからっほっといてくれ!!」

 赤くない!赤くないったら!!!

「ルド、どうした?」

「どうもしないっ!!」

 やめろ!呼ぶな!



 元々、それは俺の名前じゃない。でも長年使っているうちに、俺がエドヴァルドになってしまっている。
 だから、もう俺はエドヴァルドだ。だから

「よぶなよぉ……」

「……ウスベニ裏毒茸が、ベニ裏毒茸になった」

 お前にはがっかりだよ!!!!!




「待って!待って!待て待て!」

「いーや、待てない」

 窓に押し付けられている俺に逃げ場がない。体力と体の大きさでも負ける俺はゼルを押し返すことはできない。
 それをいい事に、ズボンのベルトを引き抜こうとするのは止めてくれ!

「待って!こ、ここは、し、執務室っ!やっ!やめっ」

「知ってる」

「だったら!やっ!痛っ」

 旨の先っぽをぎゅっとつままれる。痛みで躾けられているようで、凄く居た堪れない。
 つまんでいる手をやめさせようとすると、
ズボンを掴んでいた方がお留守になり、ストンと落としてしまう。

「ルド、入れるから」

「だめだって!ここは、執務室……んぃぁんっっ!ひぁっ!」

 立ったまま、狙い違わず突っ込まれる。かくん、と膝の力が抜けて崩れそうになる腰をぎゅっと掴まれる。

「どうした?そんな赤い顔で何考えてた?なあ、エドヴァルド?」

 耳元で囁かれ、そのくすぐったさもあって、びくりと身体が跳ねる。

「な、何もっ……」

「体は正直だぞ?ルド」

 くそっ!自分でも分かってる。俺の孔は入れられたのが嬉しくて、きゅうきゅうとゼルに吸い付いている。
 もっと奥にちょうだい、いっぱいちょうだいって!くそっちょっと黙れ!体!

「ちが、違うぅ……やぁんっ!やっ!やっ!んっ」
 
 言葉を遮るように打ち付けられる腰に、もう何も言えなかった。

「どうした?ルド、今日のお前は何かおかしい。……お前、もしかして照れてた?」

「ちがっ!やっ!」 

「ふはっ!体は正直だな?」 

 きゅんっと締め上げる。もうどうしようもなくて、顔に熱が集まっていくのすら、わかってしまう。

「ちがぁ……ちがぅう……っ」

「どうした?今日子供達に会って実感した?俺に犯されて、俺の卵を孕んで産んだって?なあ?

「~~~~っっっ!!」

 反論する言葉が一つも出てこなかった。悔しいっ!

「顔が赤いぞ?ルド。どうした?熱でもあるのか?ん?誰か呼ぼうか?なぁ?エドヴァルド?」

「あう…っうう……」

 ガクガクと震える膝に、もっと欲しいと喜ぶ孔に、耳元で囁かれて、目の前がチカチカする。

「も、もう……許してぇ…ゼルぅ……俺が悪かったからぁ」

 怒られた訳でもないのに、謝ってしまった。

 


 
しおりを挟む
感想 40

あなたにおすすめの小説

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~

水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。 アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。 氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。 「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」 辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。 これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!

性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000の勇者が攻めてきた!

モト
BL
異世界転生したら弱い悪魔になっていました。でも、異世界転生あるあるのスキル表を見る事が出来た俺は、自分にはとんでもない天性資質が備わっている事を知る。 その天性資質を使って、エルフちゃんと結婚したい。その為に旅に出て、強い魔物を退治していくうちに何故か魔王になってしまった。 魔王城で仕方なく引きこもり生活を送っていると、ある日勇者が攻めてきた。 その勇者のスキルは……え!? 性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000、愛情Max~~!?!?!?!?!?! ムーンライトノベルズにも投稿しておりすがアルファ版のほうが長編になります。

異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ
BL
俺は病気で逝ってから生まれ変わったらしい。ど田舎に生まれ、みんな俺のことを伝説の竜騎士って呼ぶんだけど…なんだそれ?俺は生まれたときから何故か一緒にいるドラゴンと、この大自然でゆるゆる暮らしたいのにみんな王宮に行けって言う…。王宮では竜騎士イケメン二人に愛されて…。 完結済みです。 7回BL大賞エントリーします。 表紙、本文中のイラストは自作。キャライラストなどはTwitterに順次上げてます(@aieda_kei)

処理中です...