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魔のモノ
46 奈落の底に真っ逆さま
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「でねー?どーしてこうなったか、聞いてるんだけど?」
「わ、分かんないですし……あ、レリウスのせいじゃないですか?」
「サリシュ!お、俺はただーー……ドランが悪いし!」
「我は我の保卵機を持って帰ろうとしただけで!」
「ヨっちゃんはあんたの卵あっため機じゃないわよ!」
「そうだ!ヨシュアは俺のブラシ係だ!」
「うるさいうるさい!アレは美顔器でもブラシでもない!我のだ!」
「やるっての?!」「やるか!ゴラァ」「地面に這いつくばらせてやる!」
「やめぇい!」
ビッターン!3侯爵は薄汚れた床に這いつくばった。
「王よ、この子供が原因でございます。ほれ、行け!ワシに玉投げるんじゃない!」
「いいいいやですううう……!ダレンさん!怖いですううう!」
俺は背中を無理やり押されている。
「何を言うとるのじゃ!ガイコツのワシより王の方が人っぽい顔じゃろう!ほれ!離れろ!ワシを癒すんじゃない!」
「みみみみすてないでえええ」
「くっつくな!離れろ!玉は止めろ!玉は!癒すな!癒すなぁあぁあ!」
「勝手に出るんですううううう!」
「ええーい!これ以上玉を吸ったらワシまで昇天してしまうわーーーー!」
俺はダレンさんにつまみ上げられるとポーンと怖い人に向かって投げられた。
「ひえええええ!」
俺はくるくると回って、きれいにその人の腕の中にすぽんと収まった。
「あわ……あわわわ……」
目は回るし、雰囲気めちゃ怖い角の人に抱き抱えられて、俺は恐怖でガチガチに固まった。
駄目だ……終わった……せっかくここまで生きてきたのに……ヨシュア8歳短い人生だった……お父様お母様旅立つヨシュアをお許しください。アナベルお兄様、思いつめる節があるので、頭髪にはご注意ください。ルルカお姉様はあまりゾンビを潰さないで下さい。とても臭いです。カレルお兄様は本の読みすぎ注意です。眼鏡になるおもりですか、きっと似合います。アリィ、シュレイ、フィオ、アロイス、イージス。みんなをよろしくね……。レギルさん、石頭さん、マクドルさんデイジーさん短く間ですがお世話になりました。ジュリアスさんは可愛い女の人のお嫁さん見つけてくださいね。男の子はやめましょう?
レン、ごめんね。一緒なら強くなれるかと思ったんだ。大したことが出来ない俺たちだったけど、2人で頑張ればなにか出来そうな気がしてたんだ。
それなのに俺はお前を置いていくことになる。レン、1人でも頑張れよ。俺みたいに周りの人に助けてもらうんだぞ!お前はやればできる奴だから、俺、空からみてるよ!もしまた転生とかできるなら今度はスキルが1個だけじゃなく、色々なことをしてみた
「お前、可愛いな!」
あれぇ?
俺は玉座に座る呪いの王様の膝の上にいます、こんにちは。
「わ、わたしのヨっちゃん……」
「俺のブラシ……」
「我の保卵機……」
「危なく消える所であったわ……ふー恐ろしい坊主じゃ」
「それで俺が呪いの王だ!」
「あ……はい」
まだ、生き残っています……。
「本当にスキルが1つしかないんだね、興味深い。しかも「癒し」うん、初めてみたよ」
俺をじろじろと見ながら、呪いの魔王はふんふんと頷いている。
「普通、人は、元々持っているスキルから派生して生きているうちにスキルが増えて行くんだけれど、ヨシュアは一つしかない。8歳だろう?もう1個あってもおかしくないのに、何もない!」
「え!スキルって増えるんですか?!」
スキルは増えないもののはずだ!
「増えるよ。例えば…パン屋のスキル持ちがいたとしよう。パンを作るうちに、甘いお菓子のようなパンをたくさん作るようになった。するとパン屋から派生で「お菓子作り」がでたりする。パン屋で愛想よくしてたら「接客」がでたり色々ある。ちなみに俺はこうやって人にモノをおしえるから「講師」がついたりしている」
「だって….スキルは増えないって……」
はぁ、呪いの魔王はため息をついた。
「その事なんだけど、5歳でスキル判定行くだろ?その何10年か後に2回目とか3回目のスキル判定って行く?行ってないだろ」
「あ、本当だ」
「なかなかつかないスキルも多いし、弱いのは鑑定に出ないかもしれない。だけれども、だぁれも行かないからわかんねぇんだよ」
スキルって増えるんだ!俺は希望が湧いてきた!俺も大人になればスキル持ちに!
「なのに!ヨシュアはスキルの芽さえない!つるっつるの不毛の大地!「癒し」のみだ」
奈落の底に真っ逆さまかよ!!
「わ、分かんないですし……あ、レリウスのせいじゃないですか?」
「サリシュ!お、俺はただーー……ドランが悪いし!」
「我は我の保卵機を持って帰ろうとしただけで!」
「ヨっちゃんはあんたの卵あっため機じゃないわよ!」
「そうだ!ヨシュアは俺のブラシ係だ!」
「うるさいうるさい!アレは美顔器でもブラシでもない!我のだ!」
「やるっての?!」「やるか!ゴラァ」「地面に這いつくばらせてやる!」
「やめぇい!」
ビッターン!3侯爵は薄汚れた床に這いつくばった。
「王よ、この子供が原因でございます。ほれ、行け!ワシに玉投げるんじゃない!」
「いいいいやですううう……!ダレンさん!怖いですううう!」
俺は背中を無理やり押されている。
「何を言うとるのじゃ!ガイコツのワシより王の方が人っぽい顔じゃろう!ほれ!離れろ!ワシを癒すんじゃない!」
「みみみみすてないでえええ」
「くっつくな!離れろ!玉は止めろ!玉は!癒すな!癒すなぁあぁあ!」
「勝手に出るんですううううう!」
「ええーい!これ以上玉を吸ったらワシまで昇天してしまうわーーーー!」
俺はダレンさんにつまみ上げられるとポーンと怖い人に向かって投げられた。
「ひえええええ!」
俺はくるくると回って、きれいにその人の腕の中にすぽんと収まった。
「あわ……あわわわ……」
目は回るし、雰囲気めちゃ怖い角の人に抱き抱えられて、俺は恐怖でガチガチに固まった。
駄目だ……終わった……せっかくここまで生きてきたのに……ヨシュア8歳短い人生だった……お父様お母様旅立つヨシュアをお許しください。アナベルお兄様、思いつめる節があるので、頭髪にはご注意ください。ルルカお姉様はあまりゾンビを潰さないで下さい。とても臭いです。カレルお兄様は本の読みすぎ注意です。眼鏡になるおもりですか、きっと似合います。アリィ、シュレイ、フィオ、アロイス、イージス。みんなをよろしくね……。レギルさん、石頭さん、マクドルさんデイジーさん短く間ですがお世話になりました。ジュリアスさんは可愛い女の人のお嫁さん見つけてくださいね。男の子はやめましょう?
レン、ごめんね。一緒なら強くなれるかと思ったんだ。大したことが出来ない俺たちだったけど、2人で頑張ればなにか出来そうな気がしてたんだ。
それなのに俺はお前を置いていくことになる。レン、1人でも頑張れよ。俺みたいに周りの人に助けてもらうんだぞ!お前はやればできる奴だから、俺、空からみてるよ!もしまた転生とかできるなら今度はスキルが1個だけじゃなく、色々なことをしてみた
「お前、可愛いな!」
あれぇ?
俺は玉座に座る呪いの王様の膝の上にいます、こんにちは。
「わ、わたしのヨっちゃん……」
「俺のブラシ……」
「我の保卵機……」
「危なく消える所であったわ……ふー恐ろしい坊主じゃ」
「それで俺が呪いの王だ!」
「あ……はい」
まだ、生き残っています……。
「本当にスキルが1つしかないんだね、興味深い。しかも「癒し」うん、初めてみたよ」
俺をじろじろと見ながら、呪いの魔王はふんふんと頷いている。
「普通、人は、元々持っているスキルから派生して生きているうちにスキルが増えて行くんだけれど、ヨシュアは一つしかない。8歳だろう?もう1個あってもおかしくないのに、何もない!」
「え!スキルって増えるんですか?!」
スキルは増えないもののはずだ!
「増えるよ。例えば…パン屋のスキル持ちがいたとしよう。パンを作るうちに、甘いお菓子のようなパンをたくさん作るようになった。するとパン屋から派生で「お菓子作り」がでたりする。パン屋で愛想よくしてたら「接客」がでたり色々ある。ちなみに俺はこうやって人にモノをおしえるから「講師」がついたりしている」
「だって….スキルは増えないって……」
はぁ、呪いの魔王はため息をついた。
「その事なんだけど、5歳でスキル判定行くだろ?その何10年か後に2回目とか3回目のスキル判定って行く?行ってないだろ」
「あ、本当だ」
「なかなかつかないスキルも多いし、弱いのは鑑定に出ないかもしれない。だけれども、だぁれも行かないからわかんねぇんだよ」
スキルって増えるんだ!俺は希望が湧いてきた!俺も大人になればスキル持ちに!
「なのに!ヨシュアはスキルの芽さえない!つるっつるの不毛の大地!「癒し」のみだ」
奈落の底に真っ逆さまかよ!!
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