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「なるほど。噛まれてしまうと、強制的につがいとなるのだな?そして生涯夫となる者に逆らえない」
「そうでございます。元魔王殿は力を持つ者。αであれば支配下に置きたいと望むでしょう」
「ふむ……」
自分の持つ性に関して、私は初めて知る事になる。産まれた時より、魔王として育てられて来た身であるが、魔王としての知識以外は知らぬ事が多い。
「若様は……何故……αであれば最強の魔王になれましたものを」
私についていた教育者達の言葉はそう言う事だったのだな。私にαの兄弟があったなら、そちらが魔王となっていたのだろう。
しかし、私に兄弟はなく、私のみであった。弱い私に両親もよく嘆いておったが、それはΩであるのに魔王をせねばならない私を憂いておったからか。
なかなか私は厄介な存在になってしまったようだ。
「魔王ちゃん!」
「……もう、魔王ではない。勇者アイリン」
「んーそうな。レンスィール」
「何か?」
トントンと首筋を守る為につけられた首輪をつつかれる。
「なあ!俺の物になれよ!」
どさりと押し倒される。この勇者はいつでもどこでも場所を選ばないし、何をしたいか、真っ直ぐに伝えてくる。
真っ直ぐなのは良いのだが
「おやめください!勇者殿!」
今まで、私に性の講義をしていた者の前で床に押し倒されても困るのだが。彼はこの場で私を抱こうと思っているのだろうか?出来ればそれは遠慮したい。
「えー!良いじゃん!本当はつがいにしたいんだけど、それはすぐじゃなくて良い。今は一発ヤりたい。どんな体なのか味見させろよ」
「勇者殿!なんて破廉恥な!!」
私に講義してくれていた者が声を上げる。その意見に私も同意だ。
「ここでか?」
「ここででも構わない!」
やれやれ、困ったものだ。つい先日、殺されかけた勇者に抱きたいと迫られるのは、あまり心地の良いものではないな。
「ここでは遠慮したいところだが」
「じゃあ移動しよう」
勇者アイリンは私を抱き上げて走り出す。一体どこへ行こうというのだね?
走ってきたのは、彼が寝泊まりしている部屋だった。乱暴に足で扉を開けて蹴り開けて、そのままベッドに落とされた。
「ここならいいだろう!さあ!脱げ」
流石の私も、アイリンのやり方は良くないと思う。
「しかしな、勇者よ。聞けば私の処遇について何も決まっていないようではないか?それなのに……」
「ごちゃごちゃ言ってねーで、ヤるったら、ヤる!」
言っている事もまともではないが、目が座っている。これは何を言っても無駄だと悟った私は、大人しく勝者に従った。
「そうでございます。元魔王殿は力を持つ者。αであれば支配下に置きたいと望むでしょう」
「ふむ……」
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「若様は……何故……αであれば最強の魔王になれましたものを」
私についていた教育者達の言葉はそう言う事だったのだな。私にαの兄弟があったなら、そちらが魔王となっていたのだろう。
しかし、私に兄弟はなく、私のみであった。弱い私に両親もよく嘆いておったが、それはΩであるのに魔王をせねばならない私を憂いておったからか。
なかなか私は厄介な存在になってしまったようだ。
「魔王ちゃん!」
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「んーそうな。レンスィール」
「何か?」
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「なあ!俺の物になれよ!」
どさりと押し倒される。この勇者はいつでもどこでも場所を選ばないし、何をしたいか、真っ直ぐに伝えてくる。
真っ直ぐなのは良いのだが
「おやめください!勇者殿!」
今まで、私に性の講義をしていた者の前で床に押し倒されても困るのだが。彼はこの場で私を抱こうと思っているのだろうか?出来ればそれは遠慮したい。
「えー!良いじゃん!本当はつがいにしたいんだけど、それはすぐじゃなくて良い。今は一発ヤりたい。どんな体なのか味見させろよ」
「勇者殿!なんて破廉恥な!!」
私に講義してくれていた者が声を上げる。その意見に私も同意だ。
「ここでか?」
「ここででも構わない!」
やれやれ、困ったものだ。つい先日、殺されかけた勇者に抱きたいと迫られるのは、あまり心地の良いものではないな。
「ここでは遠慮したいところだが」
「じゃあ移動しよう」
勇者アイリンは私を抱き上げて走り出す。一体どこへ行こうというのだね?
走ってきたのは、彼が寝泊まりしている部屋だった。乱暴に足で扉を開けて蹴り開けて、そのままベッドに落とされた。
「ここならいいだろう!さあ!脱げ」
流石の私も、アイリンのやり方は良くないと思う。
「しかしな、勇者よ。聞けば私の処遇について何も決まっていないようではないか?それなのに……」
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