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24 クラウス伯父様のお小言
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「私としてはね? セラフィーナにもう打診してあってすぐにでも新しい婚約が調うと思っていたの。ルンド子爵ももろ手を挙げて大喜びしてたしね。そうしたら何か話がすれ違うんだよ。良く聞いたらセラフィーナ本人に何も伝えていないっていうじゃないか! 流石に怒っちゃったよ」
「ええと……その、モルガット子爵……すみません」
「私に謝らないで、セラフィーナに謝って欲しい。あなたがはっきり言ってあげなかった時の分、セラフィーナは心を痛めていたんだから。自分は傷物で、モルガット家に迷惑をかける存在だって……それを聞いた時、私は呆れたんだからね!」
「ク、クラウスその辺で……」
「いいえ! 父上。私は今後セラフィーナがこんな思いをするのは嫌なのです。誰だろうというときは言いますよ、私は!」
「しかしだな……」
私とセルジオ先生は今、モルガット家のクラウス伯父様の執務室へお邪魔していた。私とセルジオ先生が婚約するとなるとそれは私達だけの意志で決められるものではない。結婚は家と家との結びつき、ルンド子爵家とモルガット子爵家にとっても大切なことだ。もし、私達が想い合っていたとしても、当主が反対したならその婚約は了承されない、そういうことだ。だからセルジオ先生が現在の私の後見人であるクラウス伯父様に会いたいというのは当然のことで、私も頷いたのだった。
「ルンド子爵家に先に行ったほうが良いのではないですか?」
「……私の両親は絶対に反対しないよ……」
「なぜですか? 私はそんなに条件のいい婚約相手ではありませんし……」
婚約破棄された身だ……嫌がる人もいるだろうけど、ルンド子爵家の人達は私にとても親切にしてくれた……でもお客と婚約者は訳が違うんだから、駄目だということだってあると思うけれど。
「……私はこの年まで婚約者がいなくて……女性を連れて行っただけで飛び跳ねて喜ばれてしまうんだ」
「えっ? 先生はお素敵ですのにどうして?」
「ちょっとまあ……色々ね」
「そうでしたか」
きっと先生にも何かあったんだろう。聞かれたくないことも色々あったに違いない、聞くべきではない。もしそのうち笑い話になった時にゆっくり教えてもらえると嬉しいなと思う。
そういわれ、モルガット家に来たら、伯父様がセルジオ先生にたくさん小言を並べている訳だったのだ。
「傷心の姪なのですよ、早く安心させてあげるのが男ってもんでしょう! ねえ、母上っ」
「その通りだわ、クラウス……セルジオさん、分かっていらっしゃいますよね?」
「はい、まったくその通りです。申し訳ございません」
「そ、そのように謝れなくとも!!」
「お義父様、いけませんわ。女性の婚約破棄がどれほど重大な事件か分かっていらっしゃらないから!」
「リリーまで……」
お祖父様はなんとかセルジオ先生を庇おうとしてくださったけれど、お祖母さまとリリー伯母様にまでぴしゃりといわれ、頭を掻いて小さくなってしまった。
「皆さん、本当に私の遅い決断のせいでセラフィーナさんに心配をかけた事は申し訳なく思っています。でもこれからはそのような思いは絶対にさせないとここに誓わせてください!」
私の手を握り締めて、力強く宣言してくれるセルジオ先生……どうしよう、こんなこと言われたの初めてでまた顔が赤くなっている気がする。
そんな私と先生の様子をみて、伯父様も叔母様もお祖母様も、ふーっと長いため息をついた。
「仕方がありません、もうこの辺で勘弁しておきましょうか? リリー、母上」
「そうですわね。この様子なら末永く仲良く暮らして行けそうですし」
「そうね、私もそう思います」
そしてちょっと項垂れていたお祖父様もにっこり笑って私とセルジオ先生の婚約は了承され、モルガット家に笑みが溢れた。
「ええと……その、モルガット子爵……すみません」
「私に謝らないで、セラフィーナに謝って欲しい。あなたがはっきり言ってあげなかった時の分、セラフィーナは心を痛めていたんだから。自分は傷物で、モルガット家に迷惑をかける存在だって……それを聞いた時、私は呆れたんだからね!」
「ク、クラウスその辺で……」
「いいえ! 父上。私は今後セラフィーナがこんな思いをするのは嫌なのです。誰だろうというときは言いますよ、私は!」
「しかしだな……」
私とセルジオ先生は今、モルガット家のクラウス伯父様の執務室へお邪魔していた。私とセルジオ先生が婚約するとなるとそれは私達だけの意志で決められるものではない。結婚は家と家との結びつき、ルンド子爵家とモルガット子爵家にとっても大切なことだ。もし、私達が想い合っていたとしても、当主が反対したならその婚約は了承されない、そういうことだ。だからセルジオ先生が現在の私の後見人であるクラウス伯父様に会いたいというのは当然のことで、私も頷いたのだった。
「ルンド子爵家に先に行ったほうが良いのではないですか?」
「……私の両親は絶対に反対しないよ……」
「なぜですか? 私はそんなに条件のいい婚約相手ではありませんし……」
婚約破棄された身だ……嫌がる人もいるだろうけど、ルンド子爵家の人達は私にとても親切にしてくれた……でもお客と婚約者は訳が違うんだから、駄目だということだってあると思うけれど。
「……私はこの年まで婚約者がいなくて……女性を連れて行っただけで飛び跳ねて喜ばれてしまうんだ」
「えっ? 先生はお素敵ですのにどうして?」
「ちょっとまあ……色々ね」
「そうでしたか」
きっと先生にも何かあったんだろう。聞かれたくないことも色々あったに違いない、聞くべきではない。もしそのうち笑い話になった時にゆっくり教えてもらえると嬉しいなと思う。
そういわれ、モルガット家に来たら、伯父様がセルジオ先生にたくさん小言を並べている訳だったのだ。
「傷心の姪なのですよ、早く安心させてあげるのが男ってもんでしょう! ねえ、母上っ」
「その通りだわ、クラウス……セルジオさん、分かっていらっしゃいますよね?」
「はい、まったくその通りです。申し訳ございません」
「そ、そのように謝れなくとも!!」
「お義父様、いけませんわ。女性の婚約破棄がどれほど重大な事件か分かっていらっしゃらないから!」
「リリーまで……」
お祖父様はなんとかセルジオ先生を庇おうとしてくださったけれど、お祖母さまとリリー伯母様にまでぴしゃりといわれ、頭を掻いて小さくなってしまった。
「皆さん、本当に私の遅い決断のせいでセラフィーナさんに心配をかけた事は申し訳なく思っています。でもこれからはそのような思いは絶対にさせないとここに誓わせてください!」
私の手を握り締めて、力強く宣言してくれるセルジオ先生……どうしよう、こんなこと言われたの初めてでまた顔が赤くなっている気がする。
そんな私と先生の様子をみて、伯父様も叔母様もお祖母様も、ふーっと長いため息をついた。
「仕方がありません、もうこの辺で勘弁しておきましょうか? リリー、母上」
「そうですわね。この様子なら末永く仲良く暮らして行けそうですし」
「そうね、私もそう思います」
そしてちょっと項垂れていたお祖父様もにっこり笑って私とセルジオ先生の婚約は了承され、モルガット家に笑みが溢れた。
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