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35 私達の番じゃないの?
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「では次はそうだな……セネギー子爵」
「わかりました、国王陛下……下がりたまえ、バーグ伯爵令嬢」
「えーっ」
「……」
まだ陛下へアピールを続けていたジュリアナを無理やり押しのけてセネギー子爵が前へ出る。元婚約者だったロシュアの父親だけれど、あまりあったことがない人だった。全体的に細くて鋭い……怖い目で私をギロリと一睨みしてきた……。悪意ある眼差しが怖かったけれど、伯父様とセルジオ先生が静かに私を隠してくれる。
そんな二人の様子もセネギー子爵は気に入らないのか更に鋭い視線を向けられた。
「訴えたいことはないのか、セネギー子爵よ」
「それでは僭越ながら……」
陛下に促され、子爵はコホンと一つわざとらしい咳払いをした。
「まず、私の息子ロシュアとそこにいるふしだら女との婚約はあちらから請われて是非にということでございました。そのふしだら女は淑女としての振る舞いも出来ず、貴族としての矜持もなく、我が息子を敬う事もないものでございました……それでも私はいつかはきちんとした淑女になるだろうと長い目で見ておりました。しかし! やはり駄目なものは駄目。その女はあろうことかジュリアナ嬢の婚約者である男と密会を交わしておったのです。そのようなふしだらな女と息子を結婚させる訳になど参らぬでしょう!」
キンキンと耳に痛いセネギー子爵の台詞が響く。なんとも聞き苦しいけれど、どうしてほとんど会ったことがない人にここまで言われなければならないんだろう……それに最初の婚約だってバーグ伯爵が勝手に決めてきたようなものだ。初めてロシュアに会った時は既に婚約は決まっていたし、最初から私に偉そうな態度を取るロシュアを好きになれという方が難しかったと思う。
「まったく、聞けば女だてらに本を読み勉強などをし……女というものは黙って男のいうことを聞いておればよいのです。それなのに、やれ勉強しろ、やれ社交をしろなどと口を出す。女などにいわれずとも男は……」
「下がって良い、セネギー子爵」
「え……わ、分かりました……」
陛下に言われるまでセネギー子爵の講釈は止まらなかった。なるほど、ロシュアの女は勉強などしなくていいは父親から学んだことだったのか。セネギー家の内情は知らないけれどそれでもきちんと領地を経営し、領民を養っているならいいと思う。多分まったく領主の仕事ができないという事はないと思う、あれだけいうんだし。
そして国王陛下を見ると呆れ顔だ。セネギー子爵は周りが見えないタイプなんだろう。女、女と女性を見下した発言が本当に多い人だったから、王妃殿下が眉を顰めて口元を扇で隠している……私も絶対に好きになれないタイプだ。本当にセネギー子爵のことをお義父様と呼ぶ未来が来なくて良かったと心から思ってしまった。
「げぇ」
伯父様を見上げるとものすごく嫌そうな顔。伯父様はリリー伯母様やお祖母様が働くのを頼もしいと喜んで応援していらっしゃる方なのでセネギー子爵とはまったく相容れない。
「赤字経営で奥方様のご実家に頼りっきりな癖に……」
セネギー子爵ってそんな方だったのか……本当にお義父様と呼ばなくて済んで良かった!!
「わかりました、国王陛下……下がりたまえ、バーグ伯爵令嬢」
「えーっ」
「……」
まだ陛下へアピールを続けていたジュリアナを無理やり押しのけてセネギー子爵が前へ出る。元婚約者だったロシュアの父親だけれど、あまりあったことがない人だった。全体的に細くて鋭い……怖い目で私をギロリと一睨みしてきた……。悪意ある眼差しが怖かったけれど、伯父様とセルジオ先生が静かに私を隠してくれる。
そんな二人の様子もセネギー子爵は気に入らないのか更に鋭い視線を向けられた。
「訴えたいことはないのか、セネギー子爵よ」
「それでは僭越ながら……」
陛下に促され、子爵はコホンと一つわざとらしい咳払いをした。
「まず、私の息子ロシュアとそこにいるふしだら女との婚約はあちらから請われて是非にということでございました。そのふしだら女は淑女としての振る舞いも出来ず、貴族としての矜持もなく、我が息子を敬う事もないものでございました……それでも私はいつかはきちんとした淑女になるだろうと長い目で見ておりました。しかし! やはり駄目なものは駄目。その女はあろうことかジュリアナ嬢の婚約者である男と密会を交わしておったのです。そのようなふしだらな女と息子を結婚させる訳になど参らぬでしょう!」
キンキンと耳に痛いセネギー子爵の台詞が響く。なんとも聞き苦しいけれど、どうしてほとんど会ったことがない人にここまで言われなければならないんだろう……それに最初の婚約だってバーグ伯爵が勝手に決めてきたようなものだ。初めてロシュアに会った時は既に婚約は決まっていたし、最初から私に偉そうな態度を取るロシュアを好きになれという方が難しかったと思う。
「まったく、聞けば女だてらに本を読み勉強などをし……女というものは黙って男のいうことを聞いておればよいのです。それなのに、やれ勉強しろ、やれ社交をしろなどと口を出す。女などにいわれずとも男は……」
「下がって良い、セネギー子爵」
「え……わ、分かりました……」
陛下に言われるまでセネギー子爵の講釈は止まらなかった。なるほど、ロシュアの女は勉強などしなくていいは父親から学んだことだったのか。セネギー家の内情は知らないけれどそれでもきちんと領地を経営し、領民を養っているならいいと思う。多分まったく領主の仕事ができないという事はないと思う、あれだけいうんだし。
そして国王陛下を見ると呆れ顔だ。セネギー子爵は周りが見えないタイプなんだろう。女、女と女性を見下した発言が本当に多い人だったから、王妃殿下が眉を顰めて口元を扇で隠している……私も絶対に好きになれないタイプだ。本当にセネギー子爵のことをお義父様と呼ぶ未来が来なくて良かったと心から思ってしまった。
「げぇ」
伯父様を見上げるとものすごく嫌そうな顔。伯父様はリリー伯母様やお祖母様が働くのを頼もしいと喜んで応援していらっしゃる方なのでセネギー子爵とはまったく相容れない。
「赤字経営で奥方様のご実家に頼りっきりな癖に……」
セネギー子爵ってそんな方だったのか……本当にお義父様と呼ばなくて済んで良かった!!
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