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40 この証人はとても強い
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「よし、次の証人を」
「はっ」
短く声をかけ、次に扉が開いた時に見えた顔はイアソン様とマリアンヌだった。
「げっ……閉じ込めてあったのに、誰が」
バーグ伯爵の呟きは意外と大きく響き、私の耳にも届いた。やっぱりマリアンヌはバーグ家に閉じ込められていて、学園には出てくることができなかったんだ。だから私がいくら探しても出会えなかったんだ。
「無事でよかった……」
マリアンヌは少しやつれているように見える。閉じ込められ、お仕置きと称して食事を満足に与えて貰えなかったかもしれない。それでも胸を張って前を歩くイアソン様の少し後ろを堂々と背を伸ばして歩くマリアンヌはとても美しかった。
「イアソン・サナセット。参りました」
「マリアンヌ・バーグでございます、陛下」
「うむ。ではサナセット公爵令息よ、いくつか尋ねるが心して答えるよう」
「はい、サナセット公爵家の名誉にかけて嘘偽りを申す事はございません」
「よろしい」
当然ならが先にイアソン様への質問が始まる。マリアンヌは少しだけ後ろに下がり、静かに目を伏せている。
「ではイアソンよ、お前はそこにいるセラフィーナと深い仲であるか?」
「とんでもございません。セラフィーナ嬢とは親類……未来の従妹であり、私の教え子であり弟子でございます」
「ほう、教え子で弟子というのはどういうことか?」
「はい、セラフィーナ嬢はゆくゆくジョゼ領を継ぐ女子爵となる身でございますれば、近隣であるバーグ領の領地経営を知り、実践に近い形で仕事を覚えようと必死でございました。ですので、私のことを先生、もしくは師匠と捉え、仕事を手伝い、疑問を投げかけるそんな存在でございます」
「確かにセラフィーナは領を継ぐ予定であるな。しかしイアソンよ、お前はまだバーグの娘と結婚はしておらぬ。それなのになぜバーグ領の経営を知っておる素振りなのだ」
そうだ! 当たり前にイアソン様がバーグ領の経営をしてて忘れてたけれど、本来ならその仕事はバーグ伯爵がすべきところで、結婚前のイアソン様がやることじゃないんだ!
「そっ! それは陛下、わ、私がイアソン殿に少し、すこ~しだけ手伝いをお願いしたのです、ええ、本当にほんの少し、ほんの少しだけですぞ、本当に、少しなのですッ!!」
慌てたバーグ伯爵の声が飛び出した。まあ自領の経営を結婚前の娘の婚約者に丸投げしていたなんて恥ずかしいしあり得ないことだから、必死に弁解したいんだろう。イアソン様は笑った。
「バーグ伯爵の怠慢があまりに酷く情けなく。このままでは領民に多大な被害が出ると感じ、緊急的に手を貸すとそのままずるずると、です。私も結婚後は一人で行うことになるだろうと思っておりましたので、領民のためを思い」
「ふむ」
「イ、イアソン殿っ! なにを……何を仰るのですかな!? そんなことないですよ、私ももちろん経営に参加しておったではないですか、あなたはジュリアナの婿なのですよ、そんな間違った言いがかりめいたことはやめていだきたい!」
慌てふためくバーグ伯爵と、沈着冷静に述べるイアソン様。これだけ見てもどちらが正しいか子供でもわかってしまうだろう。
「はっ」
短く声をかけ、次に扉が開いた時に見えた顔はイアソン様とマリアンヌだった。
「げっ……閉じ込めてあったのに、誰が」
バーグ伯爵の呟きは意外と大きく響き、私の耳にも届いた。やっぱりマリアンヌはバーグ家に閉じ込められていて、学園には出てくることができなかったんだ。だから私がいくら探しても出会えなかったんだ。
「無事でよかった……」
マリアンヌは少しやつれているように見える。閉じ込められ、お仕置きと称して食事を満足に与えて貰えなかったかもしれない。それでも胸を張って前を歩くイアソン様の少し後ろを堂々と背を伸ばして歩くマリアンヌはとても美しかった。
「イアソン・サナセット。参りました」
「マリアンヌ・バーグでございます、陛下」
「うむ。ではサナセット公爵令息よ、いくつか尋ねるが心して答えるよう」
「はい、サナセット公爵家の名誉にかけて嘘偽りを申す事はございません」
「よろしい」
当然ならが先にイアソン様への質問が始まる。マリアンヌは少しだけ後ろに下がり、静かに目を伏せている。
「ではイアソンよ、お前はそこにいるセラフィーナと深い仲であるか?」
「とんでもございません。セラフィーナ嬢とは親類……未来の従妹であり、私の教え子であり弟子でございます」
「ほう、教え子で弟子というのはどういうことか?」
「はい、セラフィーナ嬢はゆくゆくジョゼ領を継ぐ女子爵となる身でございますれば、近隣であるバーグ領の領地経営を知り、実践に近い形で仕事を覚えようと必死でございました。ですので、私のことを先生、もしくは師匠と捉え、仕事を手伝い、疑問を投げかけるそんな存在でございます」
「確かにセラフィーナは領を継ぐ予定であるな。しかしイアソンよ、お前はまだバーグの娘と結婚はしておらぬ。それなのになぜバーグ領の経営を知っておる素振りなのだ」
そうだ! 当たり前にイアソン様がバーグ領の経営をしてて忘れてたけれど、本来ならその仕事はバーグ伯爵がすべきところで、結婚前のイアソン様がやることじゃないんだ!
「そっ! それは陛下、わ、私がイアソン殿に少し、すこ~しだけ手伝いをお願いしたのです、ええ、本当にほんの少し、ほんの少しだけですぞ、本当に、少しなのですッ!!」
慌てたバーグ伯爵の声が飛び出した。まあ自領の経営を結婚前の娘の婚約者に丸投げしていたなんて恥ずかしいしあり得ないことだから、必死に弁解したいんだろう。イアソン様は笑った。
「バーグ伯爵の怠慢があまりに酷く情けなく。このままでは領民に多大な被害が出ると感じ、緊急的に手を貸すとそのままずるずると、です。私も結婚後は一人で行うことになるだろうと思っておりましたので、領民のためを思い」
「ふむ」
「イ、イアソン殿っ! なにを……何を仰るのですかな!? そんなことないですよ、私ももちろん経営に参加しておったではないですか、あなたはジュリアナの婿なのですよ、そんな間違った言いがかりめいたことはやめていだきたい!」
慌てふためくバーグ伯爵と、沈着冷静に述べるイアソン様。これだけ見てもどちらが正しいか子供でもわかってしまうだろう。
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