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41 真実を告げる者
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「陛下、そのことに関連してなのですが、私から一つお聞き届けしていただきたいことがございます」
「ふむ、言ってみなさい。サナセット公爵令息」
このような場で陛下に願い事とはイアソン様にあるまじき行動だけれど、陛下は寛大に許してくださった。
「私は今回の件でほとほとバーグ伯爵に愛想がつきました。バーグ伯爵は私とセラフィーナ嬢との不義理な噂を故意に作り上げたのです。そしてあろうことかそれを使いセラフィーナ嬢の婚約もなくし、ジョゼ領まで取り上げようと画策しました……挙句の果てに、私の家であるサナセット家にまでとんでもない言いがかりをつけてきたのです。私が浮気をして本来の婚約者であるジュリアナ嬢が酷く傷ついた、示談金を寄越せと」
流石にざわっと会場が揺れた。驚きは私の周りで大きかったし、私も凄くびっくりした。え、私の婚約破棄とジョゼ領を奪おうとするだけでなく、サナセット公爵家からもお金を取ろうしていた?? どういうことなの?
「冤罪でそこまで作り上げることができるのか誠に不思議でございますが我が両親も呆れ果てています……」
「バーグ伯爵よ、誠か」
「お、恐れながら陛下! セラフィーナがイアソン殿と密会していたのは本当のことですから、可愛い我が娘のジュリアナは心に大きな傷を受けまして、食事も喉を通らず、やせ衰えて……」
「そ、そうよ! 結婚前に浮気なんて最悪だわ。でも婚約者だから、お金で済ませてやろうっていってるのよ! ありがたいと思って欲しいわ!!」
横から口を挟むジュリアナは元気そのもので傷心で食事も取れずやせ衰えている気配はまったくなかった。それに浮気なら、学園でマリアンヌの婚約者である、パドマ伯爵令息やロシュアとベタベタ腕を組んで密着しているのは許されるんだろうか? 私は駄目だと思う。
そしてこの場にいる誰もがジュリアナが「食事も喉を通らず、やせ衰えた」というバーグ伯爵の言葉を信じなかっただろう。だってあんなに元気そうに大声で父親を押しのけてまでイアソン様に食って掛かるんだから。ジュリアナ達の味方のはずのセネギー子爵や、ファルマ先生まで顔を引きつらせている……。
「ならば、イアソンよ。お前の言葉を肯定する者はおるか?」
「はい、こちらのマリアンヌ嬢が証言致します。マリアンヌ嬢、頼みます」
「かしこまりました、サナセット公爵令息」
イアソン様が少し左にずれ、マリアンヌが陛下と妃殿下の前に立つ。マリアンヌはもう一度きれいに腰を屈めて礼をする……やっぱりマリアンヌも良く訓練しているから綺麗。妃殿下がうっすら満足そうに笑ってくださっているから良い礼という事なんだ。
「楽にしなさい、マリアンヌ。さて、イアソンのいうことは正しいか?」
陛下に声をかけて貰ってからマリアンヌは姿勢を正す。そしてバーグ伯爵……自分の家族の方をちらりとみた。
「そ、そうだぞ、マリアンヌ。お前は正しいことを訴えれば良いんだ。教えた通りにな」
ああ、なんて含みのある言い方なんだろう。ジュリアナとは違って化粧で隠しているがマリアンヌの顔色は悪い。若々しくふっくら丸い頬もこけていて、髪の毛の艶も失われている……やっぱり閉じ込められていたに違いない。
それでもマリアンヌは小さく頷き、陛下の方をまっすぐに見た。
「父に正しくない証言をするよう強要されました。正しいのはイアソン・サナセット公爵令息とセラフィーナお姉様です。セラフィーナお姉様とイアソン様の間には師弟関係しかございません」
「マ、マリアンヌッ!!」」
マリアンヌの青い目は強い光を放って国王陛下に真実をしっかり告げた。
「ふむ、言ってみなさい。サナセット公爵令息」
このような場で陛下に願い事とはイアソン様にあるまじき行動だけれど、陛下は寛大に許してくださった。
「私は今回の件でほとほとバーグ伯爵に愛想がつきました。バーグ伯爵は私とセラフィーナ嬢との不義理な噂を故意に作り上げたのです。そしてあろうことかそれを使いセラフィーナ嬢の婚約もなくし、ジョゼ領まで取り上げようと画策しました……挙句の果てに、私の家であるサナセット家にまでとんでもない言いがかりをつけてきたのです。私が浮気をして本来の婚約者であるジュリアナ嬢が酷く傷ついた、示談金を寄越せと」
流石にざわっと会場が揺れた。驚きは私の周りで大きかったし、私も凄くびっくりした。え、私の婚約破棄とジョゼ領を奪おうとするだけでなく、サナセット公爵家からもお金を取ろうしていた?? どういうことなの?
「冤罪でそこまで作り上げることができるのか誠に不思議でございますが我が両親も呆れ果てています……」
「バーグ伯爵よ、誠か」
「お、恐れながら陛下! セラフィーナがイアソン殿と密会していたのは本当のことですから、可愛い我が娘のジュリアナは心に大きな傷を受けまして、食事も喉を通らず、やせ衰えて……」
「そ、そうよ! 結婚前に浮気なんて最悪だわ。でも婚約者だから、お金で済ませてやろうっていってるのよ! ありがたいと思って欲しいわ!!」
横から口を挟むジュリアナは元気そのもので傷心で食事も取れずやせ衰えている気配はまったくなかった。それに浮気なら、学園でマリアンヌの婚約者である、パドマ伯爵令息やロシュアとベタベタ腕を組んで密着しているのは許されるんだろうか? 私は駄目だと思う。
そしてこの場にいる誰もがジュリアナが「食事も喉を通らず、やせ衰えた」というバーグ伯爵の言葉を信じなかっただろう。だってあんなに元気そうに大声で父親を押しのけてまでイアソン様に食って掛かるんだから。ジュリアナ達の味方のはずのセネギー子爵や、ファルマ先生まで顔を引きつらせている……。
「ならば、イアソンよ。お前の言葉を肯定する者はおるか?」
「はい、こちらのマリアンヌ嬢が証言致します。マリアンヌ嬢、頼みます」
「かしこまりました、サナセット公爵令息」
イアソン様が少し左にずれ、マリアンヌが陛下と妃殿下の前に立つ。マリアンヌはもう一度きれいに腰を屈めて礼をする……やっぱりマリアンヌも良く訓練しているから綺麗。妃殿下がうっすら満足そうに笑ってくださっているから良い礼という事なんだ。
「楽にしなさい、マリアンヌ。さて、イアソンのいうことは正しいか?」
陛下に声をかけて貰ってからマリアンヌは姿勢を正す。そしてバーグ伯爵……自分の家族の方をちらりとみた。
「そ、そうだぞ、マリアンヌ。お前は正しいことを訴えれば良いんだ。教えた通りにな」
ああ、なんて含みのある言い方なんだろう。ジュリアナとは違って化粧で隠しているがマリアンヌの顔色は悪い。若々しくふっくら丸い頬もこけていて、髪の毛の艶も失われている……やっぱり閉じ込められていたに違いない。
それでもマリアンヌは小さく頷き、陛下の方をまっすぐに見た。
「父に正しくない証言をするよう強要されました。正しいのはイアソン・サナセット公爵令息とセラフィーナお姉様です。セラフィーナお姉様とイアソン様の間には師弟関係しかございません」
「マ、マリアンヌッ!!」」
マリアンヌの青い目は強い光を放って国王陛下に真実をしっかり告げた。
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