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49 鶏小屋を買ってくださいませ
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「鳥小屋を買ってくださいませ。飼育員と共に」
「は?ジュリエッタ突然何を言っているんだ?」
「だから鳥小屋でございます。こう、筋肉質の軍鶏を育てて、闘鶏をしましょ」
私が提案するとラグルさんの目が点になった、ふふふ、ざまあですわ!
「ジュリエッタ、だから」
「農村部では盛り上がりますのよ、知りません?闘鶏。ニワトリ同士をこう……コケーッと戦わせるんです。結構白熱するんですよ。そしてキング鶏の卵をゲットして、お肉の美味しい鶏を育てましょう」
そこまで言うとラグルさんはふふっと笑った。
「美味い肉が食いたいんだったな!良いだろう。研究院の庭は広い、鳥小屋を作って強い鶏を飼おう。名前はジュリエッタキングにするか?」
「最強のコにつけてくださいね」
よし、絶対だからなー!私達が突然鶏の話をしだすから、みんなポカンとしたわ。だって仕方がないじゃない。どうしようもないんだもの。
「で、俺に鳥小屋を強請って、君は何をしてくれるんだい?」
ニヤニヤといつもの調子が戻ったラグルさんが態度を崩して笑っています。さっきまで体が強張っていたのに、つまらないですわねえ。もっと小っちゃくなってれば、と思いつつ、それは違和感があるので、どうもいけません。
「失礼します」
私は椅子から立ち上がり、衛兵に止められそうになっている宰相さんに近づきました。
「な、なんだこの女は……」
「お初にお目にかかりますが、少し失礼しますね」
警戒されない程度にゆっくり手を伸ばして宰相さんの、顔の周り……耳から目、そして口の顔全体にくっ付いている…‥何か半透明な乾いたスライムみたいなものを私はベリッと引っぺがしました。
これ、ずっと気になってたんですよね。顔にくっ付いてる出来の悪すぎる仮面みたいなの。というかなんだかわかっているんですけどね。多分これ、私には見えてましたけど、他の人には見えてませんよね?
「どうです?ラグルさん。見えます?」
ラグルさんは目を大きく見開いた後、ものすごーーーーく細めて……
「うーーーーん、うっすらと……干からびたクラゲみたいな?干したスライムみたいな……?」
「こう見えて分厚いですからね、何年もかけて分厚く分厚く塗り固められたっぽいですね。10年以上は経過してそうです。すごい」
さっきから皆さんが動いていませんが、まあいいでしょう。
「はい、どうぞ。研究したほうがいいですよ。これは魅了なのでしょうか?精神操作の方になるんでしょうか?」
重さは感じないそれをラグルさんに手渡しますが
「うーーーーん、気を抜くと見えん!なんだろうなあ、これ」
「しりませんよ、それより鳥小屋忘れないでくださいね」
早く美味しい鶏肉が食べたいなぁ~!
「えっと……ジュリエッタ嬢……何を……?」
代表して王様が声をかけてくださったので、お答えします。
「王様、宰相様と話し合いの途中でしたのでは?」
「え?いや、わしはそなたが……え?デンヌよ。何か変わったことは?」
「は?いえ、いや?何かこう靄が晴れたと言いますか、頭痛がなくなったと言いますか……あれ?とにかくしっかりしております、王よ。特に何か忘れたとか、そう言う事もなく……?」
「そ、そうか。だが!お主のラウガラウへの暴言、度し難いぞ」
「え?私がいつ殿下へ暴言を……言いましたな……あれ?なぜ、私は殿下の事があんなに嫌いだったのでしょうか?」
「え?」
「殿下は魅了と精神の研究において、国内外に素晴らしい功績をあげていらっしゃるのに……あれ?」
宰相さんはあれ?あれ?と首を捻っています。ほう、ラグルさんの事を認める事は認めていたんですねえ。その言葉を聞いてラグルさんはあんぐり口を開けています。ゴミでもいれてみようかな?まあ今までものすごーく嫌われていた人に褒められたらこんな顔になるのかしら?
「は?ジュリエッタ突然何を言っているんだ?」
「だから鳥小屋でございます。こう、筋肉質の軍鶏を育てて、闘鶏をしましょ」
私が提案するとラグルさんの目が点になった、ふふふ、ざまあですわ!
「ジュリエッタ、だから」
「農村部では盛り上がりますのよ、知りません?闘鶏。ニワトリ同士をこう……コケーッと戦わせるんです。結構白熱するんですよ。そしてキング鶏の卵をゲットして、お肉の美味しい鶏を育てましょう」
そこまで言うとラグルさんはふふっと笑った。
「美味い肉が食いたいんだったな!良いだろう。研究院の庭は広い、鳥小屋を作って強い鶏を飼おう。名前はジュリエッタキングにするか?」
「最強のコにつけてくださいね」
よし、絶対だからなー!私達が突然鶏の話をしだすから、みんなポカンとしたわ。だって仕方がないじゃない。どうしようもないんだもの。
「で、俺に鳥小屋を強請って、君は何をしてくれるんだい?」
ニヤニヤといつもの調子が戻ったラグルさんが態度を崩して笑っています。さっきまで体が強張っていたのに、つまらないですわねえ。もっと小っちゃくなってれば、と思いつつ、それは違和感があるので、どうもいけません。
「失礼します」
私は椅子から立ち上がり、衛兵に止められそうになっている宰相さんに近づきました。
「な、なんだこの女は……」
「お初にお目にかかりますが、少し失礼しますね」
警戒されない程度にゆっくり手を伸ばして宰相さんの、顔の周り……耳から目、そして口の顔全体にくっ付いている…‥何か半透明な乾いたスライムみたいなものを私はベリッと引っぺがしました。
これ、ずっと気になってたんですよね。顔にくっ付いてる出来の悪すぎる仮面みたいなの。というかなんだかわかっているんですけどね。多分これ、私には見えてましたけど、他の人には見えてませんよね?
「どうです?ラグルさん。見えます?」
ラグルさんは目を大きく見開いた後、ものすごーーーーく細めて……
「うーーーーん、うっすらと……干からびたクラゲみたいな?干したスライムみたいな……?」
「こう見えて分厚いですからね、何年もかけて分厚く分厚く塗り固められたっぽいですね。10年以上は経過してそうです。すごい」
さっきから皆さんが動いていませんが、まあいいでしょう。
「はい、どうぞ。研究したほうがいいですよ。これは魅了なのでしょうか?精神操作の方になるんでしょうか?」
重さは感じないそれをラグルさんに手渡しますが
「うーーーーん、気を抜くと見えん!なんだろうなあ、これ」
「しりませんよ、それより鳥小屋忘れないでくださいね」
早く美味しい鶏肉が食べたいなぁ~!
「えっと……ジュリエッタ嬢……何を……?」
代表して王様が声をかけてくださったので、お答えします。
「王様、宰相様と話し合いの途中でしたのでは?」
「え?いや、わしはそなたが……え?デンヌよ。何か変わったことは?」
「は?いえ、いや?何かこう靄が晴れたと言いますか、頭痛がなくなったと言いますか……あれ?とにかくしっかりしております、王よ。特に何か忘れたとか、そう言う事もなく……?」
「そ、そうか。だが!お主のラウガラウへの暴言、度し難いぞ」
「え?私がいつ殿下へ暴言を……言いましたな……あれ?なぜ、私は殿下の事があんなに嫌いだったのでしょうか?」
「え?」
「殿下は魅了と精神の研究において、国内外に素晴らしい功績をあげていらっしゃるのに……あれ?」
宰相さんはあれ?あれ?と首を捻っています。ほう、ラグルさんの事を認める事は認めていたんですねえ。その言葉を聞いてラグルさんはあんぐり口を開けています。ゴミでもいれてみようかな?まあ今までものすごーく嫌われていた人に褒められたらこんな顔になるのかしら?
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