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26 普通の人間のつもりだったのだが
ああ、カレーは美味しいなあ、おい。
「お前は化け物か」
「普通の人間のつもりですが」
「いや、普通じゃないね!」
「あ、はい」
まあ普通の人間はなんでも食えないもんなぁ……さらば、俺の普通の生活よ……。
「普通じゃないケツだ、やっぱり良いな!もう一発ヤらせろ」
「そっちかよー!!」
カレーのおかわりをいただいてからダークは俺を抱き寄せた。もう無理、もう勘弁してくれ。
「俺はお前の見張りを国から依頼されている」
「へえ……」
駄目だ、疲れて眠い……ダークの声がどんどん遠くなる。
「お前が……ないよう……、……リク?……、……」
「んあぁ……続きはぁ、明日ぁ……」
「分かった」
とりあえず、俺はそのまま寝てしまった。夢の中であの神様が現れて
「やり過ぎました。すいません」
と、疲れた顔でレッドビロビーを煽っていたので少し心配になってしまった。飲み過ぎは死ぬぞ、神様よ。
「何でも食えるんだけど、きちんと調理された飯は美味いなぁ」
「そう言うのは複製出来ないのか?」
「うん。何だろうね?そこんとこ上手く出来てんのかも?」
「やっぱり、お前変だ……けど、俺好みだよ」
「別にお前に好かれたくねーよ」
「カレー」
「好きです」
とりあえず朝食の席に出されていたスプーンをダークの目の前でかじってみせる。ポリン、と良い音を立てて先っぽの丸い部分を食ってしまう。すると残った持つ部分がぶれ始め隣には新品のスプーンが、俺の手には持つところだけの元スプーン、今は棒が残っている。棒の部分もポリポリと食ってしまえば新品のスプーンだけが残された。
「ほい」
「本当だ、傷ひとつない。そしてスプーンだな」
渡した新品のスプーンを手に取り色んな角度から検証しているが、おかしな所は見つからなかったようだ。
「これを食ったらまた新品になるのか?」
「いや、俺が複製したものはそれ以上食えない」
新品のスプーンを受け取って噛み付く。ガキン、と音がして俺はスプーンを噛み砕けなかった。
「一回だけ食えるんだ」
「無限ではないと言う事か」
「うん」
スプーンには俺の歯型さえついていなかった。まあ、それが普通だよな、歯が痛いだけ。俺も今ちょっと歯が痛い。
「お前が直した指輪とかも食って直したのか?」
「そうだよー。そう言えばダークって色々持ってきたよなぁ、折れた短剣とか、割れたグラスとか」
「お前が拾ってきたガラクタを溜めてあった箱の中に色々混ぜ込んだのは俺だ」
「……全然気が付かなかった」
だから俺って鈍いって言われるのかな?
「お前は特に凄い技術もなさそうだったし、工房を持っている訳でもない。それなのに壊れた物を渡すと数日後には馬鹿みたいな新品にして返して寄越した。どんなカラクリがあるのかとずっと見張っていたがちっともわからなかった……まさか食うとは分かんねえよ」
「なんかね、神様が美味しい物いっぱい食べて元気で過ごしてってさ。だから俺は何でも食えるんだよ、多分」
「意味わかんねぇなあ」
「俺も意味わかんねえ!」
もっと深刻な顔するかと思ったらダークはゲラゲラと笑いだしたので、俺もつられて笑ってしまう。意味はわかんねえけれど、俺はそういう事が出来てしまうんだからしょうがない。
「あーあ、リクはほんとなんでもアリだなあ……もしかして「賢者の卵」もお前の仕業だったりして?」
「「賢者の卵」ぉ?なんだそれ知らねえなあ。俺じゃないよ知らないもん」
だよなあ、とダークは笑ってから親指と人差し指で小さめの輪を作る。
「これっくらいの大きさのものすごい力を秘めた「賢者の卵」と呼ばれる力の結晶が発見されるようになったんだ。それを魔物が持つと強大な力を得て、存在が進化する。今、どこの国でも血眼になって探してる卵だ」
「へえ……それってどんな卵なんだ?俺も見つけたいな~あったらすぐ金持ちじゃないか」
楽して美味い物食いたいな~。
「大きさはこれくらいで、本体は白っぽい。不思議な事に2色あって水色の模様が入っているものとピンクの模様が入っているものがある」
「ん?」
「とてもメルヘンチックで可愛いと噂なんだが俺も本物は一回しか見た事がねえから何とも」
「んん?それって線が入ってたり、星の模様がついてたり……?」
「色々あるらしいが、リク見たことあるのか?」
……ま、まさか……?
「もし、もしだよ。それが手に入ったらどうすればいいんだ……?」
「国王に献上すれば一生遊んで暮らせるだけの金は貰えるだろうな」
「俺のう〇こーーーーーーーー!」
とりあえず神様と話がしたい、切実に。
「お前は化け物か」
「普通の人間のつもりですが」
「いや、普通じゃないね!」
「あ、はい」
まあ普通の人間はなんでも食えないもんなぁ……さらば、俺の普通の生活よ……。
「普通じゃないケツだ、やっぱり良いな!もう一発ヤらせろ」
「そっちかよー!!」
カレーのおかわりをいただいてからダークは俺を抱き寄せた。もう無理、もう勘弁してくれ。
「俺はお前の見張りを国から依頼されている」
「へえ……」
駄目だ、疲れて眠い……ダークの声がどんどん遠くなる。
「お前が……ないよう……、……リク?……、……」
「んあぁ……続きはぁ、明日ぁ……」
「分かった」
とりあえず、俺はそのまま寝てしまった。夢の中であの神様が現れて
「やり過ぎました。すいません」
と、疲れた顔でレッドビロビーを煽っていたので少し心配になってしまった。飲み過ぎは死ぬぞ、神様よ。
「何でも食えるんだけど、きちんと調理された飯は美味いなぁ」
「そう言うのは複製出来ないのか?」
「うん。何だろうね?そこんとこ上手く出来てんのかも?」
「やっぱり、お前変だ……けど、俺好みだよ」
「別にお前に好かれたくねーよ」
「カレー」
「好きです」
とりあえず朝食の席に出されていたスプーンをダークの目の前でかじってみせる。ポリン、と良い音を立てて先っぽの丸い部分を食ってしまう。すると残った持つ部分がぶれ始め隣には新品のスプーンが、俺の手には持つところだけの元スプーン、今は棒が残っている。棒の部分もポリポリと食ってしまえば新品のスプーンだけが残された。
「ほい」
「本当だ、傷ひとつない。そしてスプーンだな」
渡した新品のスプーンを手に取り色んな角度から検証しているが、おかしな所は見つからなかったようだ。
「これを食ったらまた新品になるのか?」
「いや、俺が複製したものはそれ以上食えない」
新品のスプーンを受け取って噛み付く。ガキン、と音がして俺はスプーンを噛み砕けなかった。
「一回だけ食えるんだ」
「無限ではないと言う事か」
「うん」
スプーンには俺の歯型さえついていなかった。まあ、それが普通だよな、歯が痛いだけ。俺も今ちょっと歯が痛い。
「お前が直した指輪とかも食って直したのか?」
「そうだよー。そう言えばダークって色々持ってきたよなぁ、折れた短剣とか、割れたグラスとか」
「お前が拾ってきたガラクタを溜めてあった箱の中に色々混ぜ込んだのは俺だ」
「……全然気が付かなかった」
だから俺って鈍いって言われるのかな?
「お前は特に凄い技術もなさそうだったし、工房を持っている訳でもない。それなのに壊れた物を渡すと数日後には馬鹿みたいな新品にして返して寄越した。どんなカラクリがあるのかとずっと見張っていたがちっともわからなかった……まさか食うとは分かんねえよ」
「なんかね、神様が美味しい物いっぱい食べて元気で過ごしてってさ。だから俺は何でも食えるんだよ、多分」
「意味わかんねぇなあ」
「俺も意味わかんねえ!」
もっと深刻な顔するかと思ったらダークはゲラゲラと笑いだしたので、俺もつられて笑ってしまう。意味はわかんねえけれど、俺はそういう事が出来てしまうんだからしょうがない。
「あーあ、リクはほんとなんでもアリだなあ……もしかして「賢者の卵」もお前の仕業だったりして?」
「「賢者の卵」ぉ?なんだそれ知らねえなあ。俺じゃないよ知らないもん」
だよなあ、とダークは笑ってから親指と人差し指で小さめの輪を作る。
「これっくらいの大きさのものすごい力を秘めた「賢者の卵」と呼ばれる力の結晶が発見されるようになったんだ。それを魔物が持つと強大な力を得て、存在が進化する。今、どこの国でも血眼になって探してる卵だ」
「へえ……それってどんな卵なんだ?俺も見つけたいな~あったらすぐ金持ちじゃないか」
楽して美味い物食いたいな~。
「大きさはこれくらいで、本体は白っぽい。不思議な事に2色あって水色の模様が入っているものとピンクの模様が入っているものがある」
「ん?」
「とてもメルヘンチックで可愛いと噂なんだが俺も本物は一回しか見た事がねえから何とも」
「んん?それって線が入ってたり、星の模様がついてたり……?」
「色々あるらしいが、リク見たことあるのか?」
……ま、まさか……?
「もし、もしだよ。それが手に入ったらどうすればいいんだ……?」
「国王に献上すれば一生遊んで暮らせるだけの金は貰えるだろうな」
「俺のう〇こーーーーーーーー!」
とりあえず神様と話がしたい、切実に。
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