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20 ワシ、ぽとり*
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「カレリオ!婚約解消とはどういうことだ!」
「な、何を……」
腕をぎゅっと掴まれて、痛みで顔が引きつる。痛い痛いぞ!痕になったどうしてくれる!それより骨が折れたらどうしてくれる!?中々くっつかないんだぞ!ジジイは全身骨が脆いんじゃ!
「お前が婚約解消を願い出て、受理された!お陰で俺は王太子から外される!どういうつもりかと聞いてるんだ!」
「……痛いです、離して……」
そりゃそうだろう、バンドール家の後ろ盾が無くなるんだから。
「カレリオ!答えろ!!」
「ご自分の、胸に……お聞きになられては……?」
「カレリオッ!!」
多分、殴られた。そうだと思う。すぐに意識が飛んでしまったから良く分からないが、手をあげられたと思う。最低だな、セブスト殿下よ。いつからそんなDV男になったんだ?まったく、婚約解消して本当に良かった。このままもし結婚などしたらカレリオは一生泣いて暮さねばならなくなったところであったわ。
ジジイ頑張った。孫の為にとても頑張った!
しかしだ、ジジイのピンチはまだまだ続いていたようじゃった。
「う……ん?」
意識が戻って分かったのは、とりあえず寝かされていた所は柔らかいベッドの上。それは良かったが、良くないのは間違いなくここはセブスト殿下の部屋で、更に良くないのは
「まさか……」
「起きたか、カレリオ」
ワシを睥睨するセブスト殿下。そして……ベッドのへッドボードを利用して両手が括り付けられているワシ。
完全にアウトなやつじゃないか!
「婚約解消を撤回しろ、カレリオ」
「何故ですか……?殿下はこうなる事を分かっていて神子殿と懇意になさったのでしょう?私に感情がないとお思いだったのですか?」
カレリオを蔑ろにし続けたセブスト王子。神子カズハと二人を邪魔する悪のように扱って。さぞやカレリオを障害と見做して二人の仲は深まっただろう?
「バンドール家とて王家との繋がりは必要だっただろう!」
「……もう、必要ありません。バンドールはしばらく身を潜めると決定しましたから」
出る杭は打たれる。打たれてもそれ以上に収穫があれば良い。しかし、今のバンドール家には不正と言う大きな汚点がある。いくら隠しても掘り出す者は多いだろう。それを表に出したくない、だから家ごと身を潜めるのだ。
「ふざけるな!私はそんなの許可していない!やはりこうなったら……」
「っ……や、やめろ!」
そう、わしは今こうして口論している間もベッドに括り付けられたままだったんじゃよ。
頭に血が上った元婚約者、自力で逃げ出せない美少年なワシ。ズボンに手をかけられても身を捩るしかない。
はっきり言って、貞操の危機!
「ま、待て!早まるな!若いモンがもっと慎みを持て!」
確か殿下は18になったばかりのピッチピチの若人!本当待つんじゃ!
「カレリオ!お前が婚約解消を撤回しないからだ!」
「やめろ!そんな事をしても撤回などせぬ!」
嘘じゃろ!わしは見た目は現在美少年だが、中身は完全に70のジジィなんだ!やめろ!殿下!殿下のお相手が枯れて棺桶に片足を突っ込んでるなんて有り得ないだろ!
しかしだ、怒りで我を忘れている血気盛んな若人にジジィの言葉は届いてはおらず
「ひっ?!」
近頃の無理が祟った足腰も言う事を聞かず。無理矢理開かされて、押し当てられ
いやいや!絶対無理、入るわけがない!慣らしてすらいないし!
と、思ったが……そこはBLゲーム仕様で悲鳴を上げるしかなかった。
「やっ!やめ、やあーーーーー!」
ダグラス・バンドール、70歳。何の因果か処女喪失。
「な、何を……」
腕をぎゅっと掴まれて、痛みで顔が引きつる。痛い痛いぞ!痕になったどうしてくれる!それより骨が折れたらどうしてくれる!?中々くっつかないんだぞ!ジジイは全身骨が脆いんじゃ!
「お前が婚約解消を願い出て、受理された!お陰で俺は王太子から外される!どういうつもりかと聞いてるんだ!」
「……痛いです、離して……」
そりゃそうだろう、バンドール家の後ろ盾が無くなるんだから。
「カレリオ!答えろ!!」
「ご自分の、胸に……お聞きになられては……?」
「カレリオッ!!」
多分、殴られた。そうだと思う。すぐに意識が飛んでしまったから良く分からないが、手をあげられたと思う。最低だな、セブスト殿下よ。いつからそんなDV男になったんだ?まったく、婚約解消して本当に良かった。このままもし結婚などしたらカレリオは一生泣いて暮さねばならなくなったところであったわ。
ジジイ頑張った。孫の為にとても頑張った!
しかしだ、ジジイのピンチはまだまだ続いていたようじゃった。
「う……ん?」
意識が戻って分かったのは、とりあえず寝かされていた所は柔らかいベッドの上。それは良かったが、良くないのは間違いなくここはセブスト殿下の部屋で、更に良くないのは
「まさか……」
「起きたか、カレリオ」
ワシを睥睨するセブスト殿下。そして……ベッドのへッドボードを利用して両手が括り付けられているワシ。
完全にアウトなやつじゃないか!
「婚約解消を撤回しろ、カレリオ」
「何故ですか……?殿下はこうなる事を分かっていて神子殿と懇意になさったのでしょう?私に感情がないとお思いだったのですか?」
カレリオを蔑ろにし続けたセブスト王子。神子カズハと二人を邪魔する悪のように扱って。さぞやカレリオを障害と見做して二人の仲は深まっただろう?
「バンドール家とて王家との繋がりは必要だっただろう!」
「……もう、必要ありません。バンドールはしばらく身を潜めると決定しましたから」
出る杭は打たれる。打たれてもそれ以上に収穫があれば良い。しかし、今のバンドール家には不正と言う大きな汚点がある。いくら隠しても掘り出す者は多いだろう。それを表に出したくない、だから家ごと身を潜めるのだ。
「ふざけるな!私はそんなの許可していない!やはりこうなったら……」
「っ……や、やめろ!」
そう、わしは今こうして口論している間もベッドに括り付けられたままだったんじゃよ。
頭に血が上った元婚約者、自力で逃げ出せない美少年なワシ。ズボンに手をかけられても身を捩るしかない。
はっきり言って、貞操の危機!
「ま、待て!早まるな!若いモンがもっと慎みを持て!」
確か殿下は18になったばかりのピッチピチの若人!本当待つんじゃ!
「カレリオ!お前が婚約解消を撤回しないからだ!」
「やめろ!そんな事をしても撤回などせぬ!」
嘘じゃろ!わしは見た目は現在美少年だが、中身は完全に70のジジィなんだ!やめろ!殿下!殿下のお相手が枯れて棺桶に片足を突っ込んでるなんて有り得ないだろ!
しかしだ、怒りで我を忘れている血気盛んな若人にジジィの言葉は届いてはおらず
「ひっ?!」
近頃の無理が祟った足腰も言う事を聞かず。無理矢理開かされて、押し当てられ
いやいや!絶対無理、入るわけがない!慣らしてすらいないし!
と、思ったが……そこはBLゲーム仕様で悲鳴を上げるしかなかった。
「やっ!やめ、やあーーーーー!」
ダグラス・バンドール、70歳。何の因果か処女喪失。
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