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27 ダンジョンへ!(それぞれの視点
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最近、つまんない。誰も遊んでくれないんだ。ただ起きて学園に行って勉強して寮に帰るだけ。
攻略対象者にほとんど会えないなんてそんなゲームある?ないよね!なにこれバグっていう奴じゃない?信じられない!
「あ!セブスト殿下!」
「……カズハか」
なぁーんか最近、セブストの目が冷たい。なんで?あんなに攻略が進んでたのに!予定外にカレリオと婚約を解消してから、セブストの僕に対する態度が素っ気ない。
やっぱり障害が居ないから盛り上がらないのかも。
「ねー!どうして最近学園にも来ないし、遊ぼうよ!」
セブストはずっと学園に登校してきていない。寮には住んでいるんだけど登校しないんだよね、何で?
セブスト達は年が明けたら卒業しちゃうからさっさと攻略を進めないとダメなのに!
「忙しいんだ。じゃあな」
「えっ?!」
素っ気なくセブストは行ってしまう。なんで?なんで!?神子である僕がここにいるのにどこへ行くの!?
「殿下、お一人では!」
後ろからセブストを追ってトレヴァーが走ってくる。待って、待ってよ!
「トレヴァー待って!」
「カズハ、どけ。私は殿下を追わねばならない」
素っ気ないどころか、どけ、だって。なんだよ!トレヴァーの癖に!セブストのついでに攻略される癖に!僕のイライラは増していく。
「おい、今日は私も行くと言っていただろう!」
「ジェスター、急げ。殿下がもう出発なされる!」
「セブストめ……どれだけだ」
ジェスターもサディーアも僕を認識していないくらい無視された……納得できない!
「今日は私も行くとお伝えしてありましたよね!?」
「だから急げ!サディーア!」
「全く!何をそんなに張り切っているのやら!」
みんな、みんな僕を無視して行く!僕は神子なのに!!
「どこから……どこからおかしくなったの……?!」
ギリィと歯を噛み締める僕の姿はダンジョンへ向かう者たちに見えていなかった。
「ふん!」
通いなれた道を行き、倒し慣れた敵を倒す。
「セブスト、今日こそ白状してもらいますよ。どうして9階のボスをそんなに虐殺し続けるのですか?」
「わ、私は……もう一人で倒せるからついてこなくてもいいと何度も……」
答えを濁すセブストを逃がさぬと三人は追いつめる。
「そういう話じゃありません。ダンジョンなど、貴方は真面目に攻略するタイプの人間ではなかったですよね?」
「そうです、殿下。我々にくらいは教えてください。何故こんなに強くなろうと思ったのかを」
普通、ダンジョンはパーティを組み攻略していくもの。何度も何度も9階のボスを倒し、セブストは強くなった。一人で戦えるほどに……その姿に異常さすら感じて、三人は逆に目を離せなくなっていたのだ。いくら王太子から降ろされたとはいえ、セブストはこの国の王子なのだ。こんな所で無駄に命を散らしてもいい人物ではない。
「……カレリオとの婚約解消が成ってから、お前はおかしくなった。カレリオと何か関係があるのか?」
「強くなり、またカレリオとの婚約を結ぼうというのか?あれからカレリオも学園に顔を出さない……そういうことなのか?セブスト」
「違う!カレリオは関係ない!」
宰相の息子らしく眼鏡をくいっとあげ、私は突破口の糸口を見つけ出した。
「カレリオ「は」関係ない。ほう?詳しく聞こうか、セブスト殿下」
「うっ!?しまった……」
「なんならバンドール家の人をやって詳しく聞き出しても良いんですよ?」
「ううう……」
蛇に睨まれたカエルの心地を味わったのだろう、セブストはとうとうあの日あったことを全て私達3人に語ってくれた。
攻略対象者にほとんど会えないなんてそんなゲームある?ないよね!なにこれバグっていう奴じゃない?信じられない!
「あ!セブスト殿下!」
「……カズハか」
なぁーんか最近、セブストの目が冷たい。なんで?あんなに攻略が進んでたのに!予定外にカレリオと婚約を解消してから、セブストの僕に対する態度が素っ気ない。
やっぱり障害が居ないから盛り上がらないのかも。
「ねー!どうして最近学園にも来ないし、遊ぼうよ!」
セブストはずっと学園に登校してきていない。寮には住んでいるんだけど登校しないんだよね、何で?
セブスト達は年が明けたら卒業しちゃうからさっさと攻略を進めないとダメなのに!
「忙しいんだ。じゃあな」
「えっ?!」
素っ気なくセブストは行ってしまう。なんで?なんで!?神子である僕がここにいるのにどこへ行くの!?
「殿下、お一人では!」
後ろからセブストを追ってトレヴァーが走ってくる。待って、待ってよ!
「トレヴァー待って!」
「カズハ、どけ。私は殿下を追わねばならない」
素っ気ないどころか、どけ、だって。なんだよ!トレヴァーの癖に!セブストのついでに攻略される癖に!僕のイライラは増していく。
「おい、今日は私も行くと言っていただろう!」
「ジェスター、急げ。殿下がもう出発なされる!」
「セブストめ……どれだけだ」
ジェスターもサディーアも僕を認識していないくらい無視された……納得できない!
「今日は私も行くとお伝えしてありましたよね!?」
「だから急げ!サディーア!」
「全く!何をそんなに張り切っているのやら!」
みんな、みんな僕を無視して行く!僕は神子なのに!!
「どこから……どこからおかしくなったの……?!」
ギリィと歯を噛み締める僕の姿はダンジョンへ向かう者たちに見えていなかった。
「ふん!」
通いなれた道を行き、倒し慣れた敵を倒す。
「セブスト、今日こそ白状してもらいますよ。どうして9階のボスをそんなに虐殺し続けるのですか?」
「わ、私は……もう一人で倒せるからついてこなくてもいいと何度も……」
答えを濁すセブストを逃がさぬと三人は追いつめる。
「そういう話じゃありません。ダンジョンなど、貴方は真面目に攻略するタイプの人間ではなかったですよね?」
「そうです、殿下。我々にくらいは教えてください。何故こんなに強くなろうと思ったのかを」
普通、ダンジョンはパーティを組み攻略していくもの。何度も何度も9階のボスを倒し、セブストは強くなった。一人で戦えるほどに……その姿に異常さすら感じて、三人は逆に目を離せなくなっていたのだ。いくら王太子から降ろされたとはいえ、セブストはこの国の王子なのだ。こんな所で無駄に命を散らしてもいい人物ではない。
「……カレリオとの婚約解消が成ってから、お前はおかしくなった。カレリオと何か関係があるのか?」
「強くなり、またカレリオとの婚約を結ぼうというのか?あれからカレリオも学園に顔を出さない……そういうことなのか?セブスト」
「違う!カレリオは関係ない!」
宰相の息子らしく眼鏡をくいっとあげ、私は突破口の糸口を見つけ出した。
「カレリオ「は」関係ない。ほう?詳しく聞こうか、セブスト殿下」
「うっ!?しまった……」
「なんならバンドール家の人をやって詳しく聞き出しても良いんですよ?」
「ううう……」
蛇に睨まれたカエルの心地を味わったのだろう、セブストはとうとうあの日あったことを全て私達3人に語ってくれた。
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