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11 大公殿下だと言う男
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やはり社交界デビューもなく、俺は家からも出してもらえず大きくなって行く。そして、激しく身の危険を感じ始めたが
「お前がそんな事をする必要はない」
護身術は教えて貰えず、魔法も初級本しか買ってもらえない。ついでに教師も付けてもらえず……暇だ。
溺愛というか自分の思い通りになる人形でも作ろうとしているように感じる。仕方がないのでメイドやコック、庭師、執事なんかにくっついて歩いて、彼らの仕事を覚えていた。
やり過ぎるとアデレードの目が光るからこっそり、こっそり。俺はメイドや執事達からは可愛がられていた。
あとはもふ神様が神聖魔法の取り扱いを許可してくれたので、練習中だ。これで傷ついたもふもふ達を治せる。もふもふはお腹に病気を飼ってたりする物もいるからね。
無闇に治す事はしないが、やはり子供のもふもふ達が泣きながら命を落とすのは辛い事だ。寿命の長くないもふ達だって楽しかった、嬉しかった思いを持ってから、次の命になって欲しいからなぁ。
自然の摂理でそう上手くもいかない事が多いんだけれどもね。
「ジュード!」
休みだとアデレードが迎えに来て本邸で過ごす。この時に頑張って沢山の本を入手する。これしかないのが辛い。
「ああ、ますますあの方に似てくる……」
似るわけないんだけど?!ただ顔立ちが子供から少年になって行くにつれおっさんだった前世のジュードっぽい?んな訳ない似てない!
もしかしたら、母親にスタイラント公爵家の血が?!なんて思ったけど無かった。だから、全部アデレードの思い込みだ。
「ああ、早くその水色の瞳で激しく私をなじっておくれ」
変態だぁ!
「旦那様……お客様で」
「約束はない。帰ってもらえ」
「それが大公殿下で……」
チッ!また凄い舌打ち。
「仕方がない、ジュードすまないが少し部屋に……」
「その必要はないぞ、アデレード・ウィタス侯爵。その子がお前の秘蔵っ子か?」
扉を開けておっさんが一人立っている。あー!俺、知ってる。確かにこいつは大公のギルバート・エゼルギルだ。
ギルバートはこの国の王様の弟で、俺を嫌っていた人物の一人だ。俺をあの小さな領地に押し込めたのもこいつの意向があったとか聞いている。
お陰でもふもふの良さを知る事ができたぞ!ありがとう!
「いくら大公殿下とはいえ、急な来訪、あんまりではございませんかな?」
それでもアデレードは俺を抱っこしたままだ。俺、結構大きくなってきたから、重いんだけどね?
「お前がいくらたってもその子を社交の場に連れて来ぬから、焦れて見に来たわ!ほう……なるほどな。その容姿にして名前はジュード、お前もそういうことか……ま、私もだがな?」
不穏な嵐が一気に吹き荒れた!ぎゃーー!
「お前がそんな事をする必要はない」
護身術は教えて貰えず、魔法も初級本しか買ってもらえない。ついでに教師も付けてもらえず……暇だ。
溺愛というか自分の思い通りになる人形でも作ろうとしているように感じる。仕方がないのでメイドやコック、庭師、執事なんかにくっついて歩いて、彼らの仕事を覚えていた。
やり過ぎるとアデレードの目が光るからこっそり、こっそり。俺はメイドや執事達からは可愛がられていた。
あとはもふ神様が神聖魔法の取り扱いを許可してくれたので、練習中だ。これで傷ついたもふもふ達を治せる。もふもふはお腹に病気を飼ってたりする物もいるからね。
無闇に治す事はしないが、やはり子供のもふもふ達が泣きながら命を落とすのは辛い事だ。寿命の長くないもふ達だって楽しかった、嬉しかった思いを持ってから、次の命になって欲しいからなぁ。
自然の摂理でそう上手くもいかない事が多いんだけれどもね。
「ジュード!」
休みだとアデレードが迎えに来て本邸で過ごす。この時に頑張って沢山の本を入手する。これしかないのが辛い。
「ああ、ますますあの方に似てくる……」
似るわけないんだけど?!ただ顔立ちが子供から少年になって行くにつれおっさんだった前世のジュードっぽい?んな訳ない似てない!
もしかしたら、母親にスタイラント公爵家の血が?!なんて思ったけど無かった。だから、全部アデレードの思い込みだ。
「ああ、早くその水色の瞳で激しく私をなじっておくれ」
変態だぁ!
「旦那様……お客様で」
「約束はない。帰ってもらえ」
「それが大公殿下で……」
チッ!また凄い舌打ち。
「仕方がない、ジュードすまないが少し部屋に……」
「その必要はないぞ、アデレード・ウィタス侯爵。その子がお前の秘蔵っ子か?」
扉を開けておっさんが一人立っている。あー!俺、知ってる。確かにこいつは大公のギルバート・エゼルギルだ。
ギルバートはこの国の王様の弟で、俺を嫌っていた人物の一人だ。俺をあの小さな領地に押し込めたのもこいつの意向があったとか聞いている。
お陰でもふもふの良さを知る事ができたぞ!ありがとう!
「いくら大公殿下とはいえ、急な来訪、あんまりではございませんかな?」
それでもアデレードは俺を抱っこしたままだ。俺、結構大きくなってきたから、重いんだけどね?
「お前がいくらたってもその子を社交の場に連れて来ぬから、焦れて見に来たわ!ほう……なるほどな。その容姿にして名前はジュード、お前もそういうことか……ま、私もだがな?」
不穏な嵐が一気に吹き荒れた!ぎゃーー!
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