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04 涙が枯れるまで
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リズティーアとの婚約は多額の賠償金をいただいて成立した。多額とはいえ、リズティーアに我が家が投資した金額を考えるとそう馬鹿高いものでもなく、普通程度。三男とはいえ公爵家に生まれたリズティーアは高級品を好む傾向にあるし、うちだって侯爵家だ。その跡取りの伴侶に安物を与えない……高額になるのも当たり前。私も義兄もそうだったが、学園で着ているブラウス一枚とっても、手触りのいい高級シルクで作られている。普通クラスの学生のブラウスの20倍くらいの価格だ。そういう物の積み重ねは本当に大きなものになる。
「婚約は解消された。本日より、リズティーア・サウラスは我がディーズ家とは無関係。金品の支払いも本日をもって辞めさせていただく」
「……わかった……」
父上とサウラス公爵の間で書類が取り交わされ、私とリズティーアは正式に婚約関係を解消した。
「アウラリス君……リズティーアに会わなくていいのか?」
「必要ありません。不快な気持ちになるだけです」
「そうか……」
この話し合いに本人であるリズティーアには私の意向で欠席してもらった。サウラス公爵は連れてきて頭を下げさせ、婚約を継続したかったようだが、私が拒否した。それにリズティーアは絶対に聖女である鮫島君を諦めないだろう……だってそういう話だもの。目の前でリズティーアがうっとり聖女の良さについて語り始めたら、私だって怒りを抑えることができないだろう。ゲームの悪役そっくりに癇癪を起こして大声をあげるに違いない。そんなことをしても無駄なのに。
正直、アウラリスはリズティーアのことが大好きだった。好きだからこそ、ゲームの中では早々に婚約解消をせず、聖女を排除しようと躍起になって悪いことを繰り返した。離れたリズティーアの気持ちを取り戻すためにありとあらゆる手を尽くした……運命に操られる気持ちの強さを知らないで。思えば可哀想な子供だった……そんなことをしてもリズティーアは戻ってこないのに懸命にあがいてあがいて……アウラリスは堕ちていった。
「こんなことになって残念だ……」
「私もそう思っております」
サウラス公爵家リズティーアととディーズ侯爵家アウラリスの婚約はこうして正式に解消された。
サウラス公爵を見送って、私は自室へ戻る。考えなければならないことが多すぎるからだし、父上もこれからやらなければならない仕事が山積みになってしまったからだ。
ああ、運命ってゲームでは一言で済むけれど、それが現実になるとなんと厄介なものなんだろう。まだ私の中にアウラリスの砕けた魂の欠片が残っていて、悲しい、悲しいと涙を流している……今はただ寄り添って、涙が枯れるのを待つしかない……。
「婚約は解消された。本日より、リズティーア・サウラスは我がディーズ家とは無関係。金品の支払いも本日をもって辞めさせていただく」
「……わかった……」
父上とサウラス公爵の間で書類が取り交わされ、私とリズティーアは正式に婚約関係を解消した。
「アウラリス君……リズティーアに会わなくていいのか?」
「必要ありません。不快な気持ちになるだけです」
「そうか……」
この話し合いに本人であるリズティーアには私の意向で欠席してもらった。サウラス公爵は連れてきて頭を下げさせ、婚約を継続したかったようだが、私が拒否した。それにリズティーアは絶対に聖女である鮫島君を諦めないだろう……だってそういう話だもの。目の前でリズティーアがうっとり聖女の良さについて語り始めたら、私だって怒りを抑えることができないだろう。ゲームの悪役そっくりに癇癪を起こして大声をあげるに違いない。そんなことをしても無駄なのに。
正直、アウラリスはリズティーアのことが大好きだった。好きだからこそ、ゲームの中では早々に婚約解消をせず、聖女を排除しようと躍起になって悪いことを繰り返した。離れたリズティーアの気持ちを取り戻すためにありとあらゆる手を尽くした……運命に操られる気持ちの強さを知らないで。思えば可哀想な子供だった……そんなことをしてもリズティーアは戻ってこないのに懸命にあがいてあがいて……アウラリスは堕ちていった。
「こんなことになって残念だ……」
「私もそう思っております」
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サウラス公爵を見送って、私は自室へ戻る。考えなければならないことが多すぎるからだし、父上もこれからやらなければならない仕事が山積みになってしまったからだ。
ああ、運命ってゲームでは一言で済むけれど、それが現実になるとなんと厄介なものなんだろう。まだ私の中にアウラリスの砕けた魂の欠片が残っていて、悲しい、悲しいと涙を流している……今はただ寄り添って、涙が枯れるのを待つしかない……。
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