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番外編・アーサーとルシア
ミディアはやっぱり鈍感(リカルド視点)
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ミディアから領地の端に絹織物をしている農家があると聞いた。
以前からアーサーになんとかしたいと言われていた農家の事だろう。昔はこのフェノバール領は絹織物業が盛んで沢山あったそうだが、今はゴードンさんの家一軒だけらしい。
そこの娘が母の女官をしていて、今度は我が家に来る? なんだか裏があるような気がして仕方なかった。
私は長年私の従者をしてくれているマイクにゴードンさんと娘のルシアについて調べてほしいと頼んだ。
私は一度騙されて世界が変わった。あれ以来女性を信じることができない。ミディアは特別だが、ミディア以外はまだ簡単に信用できないのだ。
しかし、これはミディアには内緒た。そんな理由で色々調べたりしたら絶対怒る。でも念には念を入れなくてはならない。
仕事が早いマイクはすぐにゴードンさん達のことを調べてきてくれた。
「リカルド様、あの家族に関して悪いお噂は何ひとつありませんでした。ゴードンさんは元はオゼックス子爵の子息で兄が家督を継いだので、当時、養蚕が当たり裕福だったあの家に乞われて婿養子にきたようです。なので身分は平民です。ルシア嬢はゴードンさんの兄のオゼックス子爵がこれからの世は女性でも平民でも学問が必要だと言い、王立学園で学び、文官の試験に合格し、王宮で働いていたようです。学校時代の評判は真面目で勤勉で優しいと素晴らしいものでした。王妃宮でも聞いてみたのですが、こちらでも評判は良く、みんな口を揃えて戻ってきてほしいと言っていましたした」
「ご苦労だった。それならうちの事務方に来てもらっても大丈夫そうだな」
「はい。私がきっちり教えます」
マイクまで絶賛とはなかなかだな。どんな令嬢なのか会うまで楽しみだな。
しかし、ミディアには驚かさた。使用人を私に相談なしで勝手に決めてきたからだ。なんだか蚊帳の外に出されたようで少し寂しかった。彼女はこのフェノバール領のことを考えて即決したのだろう。
アーサーが魅了の魔法にかけられていないことを祈ろう。
まぁ、大丈夫だと思う。
一度失敗した私が必要以上に慎重になっているのは自分でもよくわかっているが調べることは領主としての必要な仕事だと思う。
◇◇ ◇
「リカルド様、ルシアさんが来られましたよ」
ミディアが私を執務室に呼びにきた。
「契約の話だね。すぐに行くよ」
サロンに行くと地味なワンピースを着て、長い髪を後ろで一つに束ねた23歳位の若い女性が立っていた。
「領主のリカルド・フェノバールです」
「ルシアと申します。よろしくお願いします」
私はルシアにソファーに座るように促した。
ミディアとアーサーは心配そうな顔で見ている。
それから時間をかけてルシアに色々な質問をし、受け答えで人となりはわかった。大丈夫だろう。
「それでは、いつからにしましょう」
ルシアはふわっとした笑顔になった。
ミディアもアーサーも喜んでいるようだ。アーサーは小さくガッツポーズをしている。
「いつでも大丈夫です。よろしくお願いします」
「あっ、言い忘れていました。お給料はひと月235,000エーンです。よろしいですか?」
「そ、そんなにいただけるのですか?」
「はい。期待しています。後のことはマイクと相談してください。あなたの直属の上司はマイクになります」
あとはマイクに任せておけば大丈夫だろう。
「アーサーもフォローしてやってくれ」
「はい!」
アーサーは嬉しそうだな。本気なのか?
まぁ、父親は子爵家出身だし、結婚ということになってもなんとかなるだろう。
私はミディアの顔を見た。ニコニコしている。よかった。ミディアが喜んでくれるのが私は嬉しい。なんとかしてミディアとの距離をもっと縮めたい。
私はアーサーの恋に首をつっこんでいる場合じゃないのだ。
◆◆ ◆
「リカルド様ありがとう!」
ルシアをみおっていたミディアが部屋にはいるなり私に抱きついてきた。
「いい人でよかったね」
顔が赤くなっていないか心配だ。
「これでリカルド様が少しでも楽になればいいですね。リカルド様はもっと休まないと」
私のことを考えてくれていたのか? 嬉しい。やっぱりミディアは私の女神だ。
「ミディア、時間ができたらまた湖まで馬でピクニックに行かないか?」
「はい! 嬉しい! 行きましょう。アーサー様やルシアさんも誘って行きましょう!」
まったく、アーサーの気持ちはすぐにわかるのに、私の気持ちはわかってくれないな。
私は大きなため息をついた。
いつになったら私の気持ちが伝わるんだろうな。
以前からアーサーになんとかしたいと言われていた農家の事だろう。昔はこのフェノバール領は絹織物業が盛んで沢山あったそうだが、今はゴードンさんの家一軒だけらしい。
そこの娘が母の女官をしていて、今度は我が家に来る? なんだか裏があるような気がして仕方なかった。
私は長年私の従者をしてくれているマイクにゴードンさんと娘のルシアについて調べてほしいと頼んだ。
私は一度騙されて世界が変わった。あれ以来女性を信じることができない。ミディアは特別だが、ミディア以外はまだ簡単に信用できないのだ。
しかし、これはミディアには内緒た。そんな理由で色々調べたりしたら絶対怒る。でも念には念を入れなくてはならない。
仕事が早いマイクはすぐにゴードンさん達のことを調べてきてくれた。
「リカルド様、あの家族に関して悪いお噂は何ひとつありませんでした。ゴードンさんは元はオゼックス子爵の子息で兄が家督を継いだので、当時、養蚕が当たり裕福だったあの家に乞われて婿養子にきたようです。なので身分は平民です。ルシア嬢はゴードンさんの兄のオゼックス子爵がこれからの世は女性でも平民でも学問が必要だと言い、王立学園で学び、文官の試験に合格し、王宮で働いていたようです。学校時代の評判は真面目で勤勉で優しいと素晴らしいものでした。王妃宮でも聞いてみたのですが、こちらでも評判は良く、みんな口を揃えて戻ってきてほしいと言っていましたした」
「ご苦労だった。それならうちの事務方に来てもらっても大丈夫そうだな」
「はい。私がきっちり教えます」
マイクまで絶賛とはなかなかだな。どんな令嬢なのか会うまで楽しみだな。
しかし、ミディアには驚かさた。使用人を私に相談なしで勝手に決めてきたからだ。なんだか蚊帳の外に出されたようで少し寂しかった。彼女はこのフェノバール領のことを考えて即決したのだろう。
アーサーが魅了の魔法にかけられていないことを祈ろう。
まぁ、大丈夫だと思う。
一度失敗した私が必要以上に慎重になっているのは自分でもよくわかっているが調べることは領主としての必要な仕事だと思う。
◇◇ ◇
「リカルド様、ルシアさんが来られましたよ」
ミディアが私を執務室に呼びにきた。
「契約の話だね。すぐに行くよ」
サロンに行くと地味なワンピースを着て、長い髪を後ろで一つに束ねた23歳位の若い女性が立っていた。
「領主のリカルド・フェノバールです」
「ルシアと申します。よろしくお願いします」
私はルシアにソファーに座るように促した。
ミディアとアーサーは心配そうな顔で見ている。
それから時間をかけてルシアに色々な質問をし、受け答えで人となりはわかった。大丈夫だろう。
「それでは、いつからにしましょう」
ルシアはふわっとした笑顔になった。
ミディアもアーサーも喜んでいるようだ。アーサーは小さくガッツポーズをしている。
「いつでも大丈夫です。よろしくお願いします」
「あっ、言い忘れていました。お給料はひと月235,000エーンです。よろしいですか?」
「そ、そんなにいただけるのですか?」
「はい。期待しています。後のことはマイクと相談してください。あなたの直属の上司はマイクになります」
あとはマイクに任せておけば大丈夫だろう。
「アーサーもフォローしてやってくれ」
「はい!」
アーサーは嬉しそうだな。本気なのか?
まぁ、父親は子爵家出身だし、結婚ということになってもなんとかなるだろう。
私はミディアの顔を見た。ニコニコしている。よかった。ミディアが喜んでくれるのが私は嬉しい。なんとかしてミディアとの距離をもっと縮めたい。
私はアーサーの恋に首をつっこんでいる場合じゃないのだ。
◆◆ ◆
「リカルド様ありがとう!」
ルシアをみおっていたミディアが部屋にはいるなり私に抱きついてきた。
「いい人でよかったね」
顔が赤くなっていないか心配だ。
「これでリカルド様が少しでも楽になればいいですね。リカルド様はもっと休まないと」
私のことを考えてくれていたのか? 嬉しい。やっぱりミディアは私の女神だ。
「ミディア、時間ができたらまた湖まで馬でピクニックに行かないか?」
「はい! 嬉しい! 行きましょう。アーサー様やルシアさんも誘って行きましょう!」
まったく、アーサーの気持ちはすぐにわかるのに、私の気持ちはわかってくれないな。
私は大きなため息をついた。
いつになったら私の気持ちが伝わるんだろうな。
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