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【閑話】ヴィオレッタの独り言
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薔薇園をあとにして、私達はランチをとるためにレストランに向かった。
レストランは完全個室で入口も別のところから入った。そこまで警戒しなくてもいいのに。
食事は美味しかったし、デザートも美味しかった。
お腹いっぱいになって幸せだった。
「今日は嫌な目に合わせてすまない。これに懲りずまた私と会ってくれるだろうか?」
「もちろんですわ」
そう言う私をユリウス様は抱き寄せて頭を撫でる。
今日も私は猫ちゃんポジションのようだった。
私は5歳から第2王子の婚約者だったから、嫌がらせや誹謗中傷には慣れている。
伯爵家の令嬢風情が王子妃だなんて。たまたま第2王子と同時期に高位貴族に女児が生まれなかったから、なれたただけの棚ぼたの癖にだのなんだのとやっかまれた。
本当のことだから別に何とも思わなかったけど、クリス様は頭から湯気を出すくらいの勢いで怒り狂っていた。
まぁ、第2王子本人や側妃様や妹王女様から言われた時はさすがに嫌だったけどね。
私が「そんなに嫌なら私と婚約を解消して下さいませ。私は第2王子妃になれなくても構いません。王子の身分に合うお方と婚約なさいませ」と言ったら第2王子はプルプルと身体を震わせていたなぁ。
側妃様は確か元は子爵令嬢だったはず。身分違いの苦労は分かっているはずなのに、何でそんな事を言ったんだろう?
息子や娘に自分が蔑められているのと同じなのにね。他人の気持ちなんてわからないな。
でも、本当に婚約が解消できてよかった。ここだこの話だけど、私は第2王子が大嫌いだった。あんな人に嫁いで一生を棒に振りたくなかった。
婚約解消は私に非はなく、第2王子の気まぐれという事で慰謝料までいただいた。
第2王子からなんて何も貰いたくないから頂いた慰謝料は全てこの国の孤児院に分けて寄付した。
それからすぐユリウス様と婚約して今に至るけど、まさかユリウス様が望んだ婚約だったとは驚いた。
ずっと、お義母さまが無理矢理、婚約させたんだろうと思っていた。
ユリウス様は優しいから私のことを可哀想に思ったのかな?
ユリウス様にお好きな方ができたら解消しなきゃならないと思っていたけど、なぜか半年で結婚することになっちゃった。
あと2ヶ月しかない。このまま結婚しちゃうのかしら?
結婚してから、真実の愛を見つけたとか言われて離縁されるのかな? 白い結婚で3年後に離婚ってこともあるかもしれない。
でも、薔薇園であの華やか令嬢と話している時のユリウス様は怖かったなぁ。
あれが冷酷無比の冷徹騎士と言われる所以なんだろう。お義母さまとほんとに親子なんだと思った。
そういえばあの華やか令嬢とそのおうちはどうなるんだろう?
帰り馬車の中で「もう二度とあの者達をヴィオに会わせることはないからね」と言っていたけど。また、どこかで会うかもしれないな。
本当に昨日から色々あったなぁ。今夜はリリーとゆっくり寝よう。
そうだ、寝る前に猫のリリーのお腹に顔を当てて息を思いっきり吸い込んでリリーを堪能しよう。
ユリウス様のお腹ってどんなのだろう? 私のお腹みたいにぽっちゃりはしてないな。
いつも鍛えているからきっと筋肉で硬いんだろうな。
今度お会いしたら触らせてもらおうかな?
触らせてくれるかな?
*ヴィオレッタ、ユリウスにお腹を触らせて欲しいなんて言ってはダメですよ。
ユリウスはヤバい人なんだからね。そろそろ気づきなさい。白い結婚なんて無い無い*
レストランは完全個室で入口も別のところから入った。そこまで警戒しなくてもいいのに。
食事は美味しかったし、デザートも美味しかった。
お腹いっぱいになって幸せだった。
「今日は嫌な目に合わせてすまない。これに懲りずまた私と会ってくれるだろうか?」
「もちろんですわ」
そう言う私をユリウス様は抱き寄せて頭を撫でる。
今日も私は猫ちゃんポジションのようだった。
私は5歳から第2王子の婚約者だったから、嫌がらせや誹謗中傷には慣れている。
伯爵家の令嬢風情が王子妃だなんて。たまたま第2王子と同時期に高位貴族に女児が生まれなかったから、なれたただけの棚ぼたの癖にだのなんだのとやっかまれた。
本当のことだから別に何とも思わなかったけど、クリス様は頭から湯気を出すくらいの勢いで怒り狂っていた。
まぁ、第2王子本人や側妃様や妹王女様から言われた時はさすがに嫌だったけどね。
私が「そんなに嫌なら私と婚約を解消して下さいませ。私は第2王子妃になれなくても構いません。王子の身分に合うお方と婚約なさいませ」と言ったら第2王子はプルプルと身体を震わせていたなぁ。
側妃様は確か元は子爵令嬢だったはず。身分違いの苦労は分かっているはずなのに、何でそんな事を言ったんだろう?
息子や娘に自分が蔑められているのと同じなのにね。他人の気持ちなんてわからないな。
でも、本当に婚約が解消できてよかった。ここだこの話だけど、私は第2王子が大嫌いだった。あんな人に嫁いで一生を棒に振りたくなかった。
婚約解消は私に非はなく、第2王子の気まぐれという事で慰謝料までいただいた。
第2王子からなんて何も貰いたくないから頂いた慰謝料は全てこの国の孤児院に分けて寄付した。
それからすぐユリウス様と婚約して今に至るけど、まさかユリウス様が望んだ婚約だったとは驚いた。
ずっと、お義母さまが無理矢理、婚約させたんだろうと思っていた。
ユリウス様は優しいから私のことを可哀想に思ったのかな?
ユリウス様にお好きな方ができたら解消しなきゃならないと思っていたけど、なぜか半年で結婚することになっちゃった。
あと2ヶ月しかない。このまま結婚しちゃうのかしら?
結婚してから、真実の愛を見つけたとか言われて離縁されるのかな? 白い結婚で3年後に離婚ってこともあるかもしれない。
でも、薔薇園であの華やか令嬢と話している時のユリウス様は怖かったなぁ。
あれが冷酷無比の冷徹騎士と言われる所以なんだろう。お義母さまとほんとに親子なんだと思った。
そういえばあの華やか令嬢とそのおうちはどうなるんだろう?
帰り馬車の中で「もう二度とあの者達をヴィオに会わせることはないからね」と言っていたけど。また、どこかで会うかもしれないな。
本当に昨日から色々あったなぁ。今夜はリリーとゆっくり寝よう。
そうだ、寝る前に猫のリリーのお腹に顔を当てて息を思いっきり吸い込んでリリーを堪能しよう。
ユリウス様のお腹ってどんなのだろう? 私のお腹みたいにぽっちゃりはしてないな。
いつも鍛えているからきっと筋肉で硬いんだろうな。
今度お会いしたら触らせてもらおうかな?
触らせてくれるかな?
*ヴィオレッタ、ユリウスにお腹を触らせて欲しいなんて言ってはダメですよ。
ユリウスはヤバい人なんだからね。そろそろ気づきなさい。白い結婚なんて無い無い*
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