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父母と話しました
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夕食のあと、父母を交えて話をした。
「ということなのです」
私は一通り思っている事を父母に説明した。
父は腕組みをしている。
「では、殿下とは結婚したくないと」
「はい」
「そりゃそうよね。婚約者がありながら他の女に懸想するような男は嫌よね。しかもその相談を婚約者に持ちかけるなんて。私ならその場で平手打ちにするわ」
母は怒っているのか、鼻息が荒い。
「その事だけが原因ではないのです。前々から考えていました。カール様の事は弟のようにしか思えません。私にとって、カール様と後継を作る行為をする事はマリウスとそういう事をするのと変わらないのです。私達は一緒にいる時間が長すぎました」
私がそう言うとマリウスはげんなりした顔をしている。
「それは確かに気持ち悪いですね。私も絶対無理です」
無理でないと困る。
「私はお飾りの正妃になり、王妃の仕事だけをすることも考えました。カール様には好きな方を側妃に迎えてもらい、その方に世継ぎを産んでもらえばいいと。しかし、私も女です。どなたかと結婚し、子供も産みたい。お飾りの王妃になってしまうと一生ひとりです。それではなんだか生きている事が虚しくなってきたのです」
母は頷いてくれている。
「そうね。私はエルが殿下と仲良くなってくれればいいと思っていたの。確かに仲良くはなったけど、私達大人のせいで姉弟のような関係になってしまったのね」
「そうだな。殿下があんな子だからエルに殿下の分まで期待してしまった」
「本当なら殿下は優秀なエルに嫉妬して反発するところだけど、殿下は素直過ぎてそれすらなかった。もう、姉のようにエルを頼り切ってしまっているものね」
父母は顔を見合わせてため息をついた。
「でも、エルがいなくなったら殿下は国王になるのは無理じゃないかしら? 殿下はひとりっ子だし、他の国王候補はいないわ」
「そうだな。だからみんなでエルや優秀な子供を側近にしたんだ」
父が手に持っていたお茶のカップをテーブルの上に置いた。
「とにかく国のことより、私はエルの方が大事だ。今は、殿下を例の男爵令嬢と結婚させてエルを逃すのか、それとも他に何か良い案は無いのか考えてみよう」
父は私にとってどうすることがいちばんいいか考えると言ってくれた。
それからの私は普段は偽のハイディとなり、学園で過ごし、後の時間はエルとして公務や執務を行うと、そして休みの日にはセフォチアム王国と移動魔法で行き来して住むにあたり必要な情報を集めるという多忙な日々を過ごし始めた。
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