なんで・・・恋愛が嫌いな私が、よりにもよって恋愛シュミレーションゲームの主人公に転生してるのよ、冗談じゃない!

塚本麗音

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なんで・・・恋愛が嫌いな私が、よりにもよって恋愛シュミレーションゲームの主人公にして転生してるのよ、冗談じゃない!(11話)

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それから30分後カレン、ヨルン、ソードと父のガトツ、ケンゴと父のマット、ヒューイットと父オーランドそして学園長が、国王が待つ部屋で顔を合わせていた。

「まずは優勝おめでとう。 と言わせてもらおう、レン・アルフォード、いやカレン・アルフォード」
その言葉によるのは怪訝そうに国王を見た。

「ありがとうございます。 つきましては、このようなお姿で御前に立つ事を、どうぞお許しください。 何しろ制服が男性用のものしかなく予備のサラシを持っていなかったので、申し訳ございません」
このような、と言う姿は今までと同じように男性用の制服に髪を1本に縛り、普通にしているが、サラシを巻いていないので胸元が閉まらず、ブラウスと上着の前が空いている状態。

「構わんよ。 女性用の制服は持っているのかね」
「はい。 家にございます」
何事もなく会話する2人にヨルンが割って入る。
「父上、レンが女だと言う事を存じ上げていたのですか?」
「無論、知っていたさ。 そしてその理由が戦争回避の為であると言う事も含めてな」
「「「!?」」」
ヨルンを含めた事情を知らない者達が驚く。

「さて、カレン・アルフォードよ。 優勝した褒美として何を求む」
驚く周囲を置いてきぼりにして、国王は言葉を続けた。
「はい。 それにつきましては自ら夫を選ぶ権利をいただきたく、思っていたのですが……実はさっきケンゴに全部見られちゃったんですよねー」
言ってる途中で、少しずつ言葉と態度が濁っていく。

カレンの言葉の意味が分からなかったが、顔を真っ赤にし鼻に鼻血を止める詰め物をしているケンゴの姿を見てどことなくみんな察した。
国王は頭を抱えため息をつき、しばらく考えた後。
「よし分かった。 カレン・アルフォード、オルフェン国王の名の下、自ら夫を選ぶ事を許可する」
「……ありがとうございます」
こうして何とか計画通りに事が運んだ。

最後の最後でハプニングが起きたものの結果オーライという事でよしとしよう。
と、部屋を出ようと思ったカレンに突然ヨルンが反論した。
「ちょっと待ってください父上、先に彼女と口づけをしたのは私です。 結婚は私とすべきです」

一緒にして場の空気が静まりかえるが、カレンはすぐに我に帰った。
「ハァ!? 唐突に何言い出すの!」
あまりの驚きに口調がタメ口になっていたが、みんな気にしなかった。
「君が俺に言ったんじゃないか! 王妃になる人は、そこら辺にいる小娘では無理だ。 あなたと国の事を考え愛していなければ、何年も何十年も努力したりはしない」
カレンに詰め寄りながらヨルンが言った。

「それはマーガレットの事を言ってるの! しかもあのキスって事故だった上に、あんたと結婚なんかしたら戦争なるって言ったよね!」
「ケンゴに見られたのも事故なら、俺とのキスの方が先だ。 俺はこの国はもっとより良い国にしたい、その為には君が必要なんだ」
ヨルンにそう言われた時、カレンの脳裏にはある男の言葉が浮かんできた。

『この商品をもっと良い物にしたい、その為には君が必要なんだ』
「マーガレットも分かってくれる、君が優秀だと知っているんだから」
『彼女も分かってくれる、お前が優秀だって知ってるしさぁ』
「これは私1人の意思ではなく、国の為なんだ」
『これは俺1人の問題じゃなくて、会社の為なんだ』
「『分かるだろう』」
その言葉は紛れもなく、前世で自分を振ったあの男が言った言葉。

散々と言っていいほどに私に仕事を手伝わせて、結婚を匂わせて挙句の果てに自分じゃない他の女に行ったくせに!
手伝わなくなって仕事回らなくなったら、私に助けを求めて来たあのクズの男と同じセリフ。

ならば私も同じセリフを返そう。
「『分かるか! ボケェ!!』」
そして前世と同じように相手の右頬を思いっきりピンタとした。
「『長年、あんたの為にがんばり続けてきた人間を切り捨てる、そんなあんたについてくる人間なんか、誰もいないんだよ』」

カレンはそれだけを吐き捨てると踵を返しケンゴに自らキスをした。
「!?」
「はい。 事故ではなく行為でキスをしました。 これで私の結婚する相手は決まりました、以上です」
言うだけ言ってカレンは部屋を出て行った。

取り残された人達は、ポカーンとしていたけど1番先に沈黙を破ったのはソードの父ガトツだった。
「ブフッ……フハハハ! 豪快な娘だなぁー面白い。 ハハハハハ」
ガトツの笑い声に呆れつつ国王がその隣に座るマット・オールドマンに声をかけた。

「よろしいのかね? オールドマン卿」
「あー、はい、いいと思います。 と言うか……妻と同じような匂いがする」
顔を赤らめながらマットは呟くように言った。
マットのその反応にさらに笑い転げるガトツ。
一方、当人であるヨルンとケンゴは固まったままだった。
ヒューイットや学園長達に至っては完全に蚊帳の外だった。

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