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なんで・・・恋愛が嫌いな私が、よりにもよって恋愛シュミレーションゲームの主人公にして転生してるのよ、冗談じゃない!(12話)
しおりを挟む翌日、学校に現れたカレンの姿は紺色の制服に下は膝下10センチのスカート、そして髪型はポニーテールに髪飾りと言う出で立ちだった。
最初、女子達が戸惑う事もあったけど、チェルシーのおかげでそれほど大きな混乱はなかった。
むしろ男子達の方がカレンに気に入られようと声を掛けてきた
「まさか女だとは思わなかったよ」
「言ってくれたら、色々と助けてあげたのに。 男の俺に頼れば良かったじゃねぇか」
「今の今まで散々嫌みを言ってきたのに今更? てか、男だの女だのと言ってるなんてあんた達、古臭い考え方だね」
カレンのその言葉に、男達は黙って去っていった。
しかし当然、納得できない者達もいる。
そんな者達の不満を解消する為にも、校舎から離れたあの廃れた休憩スペースに一人で行った。
そこへ真っ先に現れたのがソードだった。
「何か用?」
「何か用かだと、ふざけるな! 女のお前が地位や力を手に入れる必要などない、ましてや自ら夫を選ぶ事など言語道断だ! 今すぐ陛下に願いを取り下げてこい」
ソードは吐き捨てるように言った。
「女だからと人の事を見下して、男である自分の価値が上だと勘違いしないで! 私とあなたは同じ人間よ」
今度はカレンが吐き捨てるように言った。
「同じ人間であったとしても、地位や立場や持っている力は違いますわ」
2人の会話に割って入ってきたのは悪役令嬢マーガレット・エヴァーグレイス。
3人の付き人を従えて2人の前に現れた。
睨み合う3人の中でカレンが最初に動いた。
「私は、10年もの間それを考えて得た答えが今なのよ。 それすら否定するのなら、じゃぁ他にどうしろというの? 一生独身でいろって言うのか? ……まぁ私は別にそれでも構わないけど」
カレンの言葉に怒りをあらわにし、詰め寄るマーガレット。
「なっ! 結婚しないなんて、バカにしているのですか?」
じゃぁどうしろって言うのよと呆れていると「なら、俺が嫁にもらってやろうか?」と後ろから声が聞こえてきた。
カレンが振り返るとすぐ後にヴェルディ・ハウザーが立っていた。
ヴェルディはカレンが何かを言う前にカレンの手を取り自分の方に引き寄せた。
体制を崩してヴェルディの腕の中に収まる形になるカレン。
「この時を待っていたよカレン、君を迎えに来た。 俺の嫁」
嫁と言う単語にカレンは以前より感じていたヴェルディに対する違和感に気付いた。
ゲームの中のヴェルディは18歳と言う年齢にもかかわらず学園にいた。
しかしそれはカレンの存在を知り彼女を嫁としたかったが為に入学をずらしたからと言う設定のキャラだった。
しかし自分は男性だったにもかかわらずヴェルディはいた。
ヴェルディは最初から自分が女だと言う事を知っていて、機会を狙っていた。
だが気付くのが遅かった。
それでも何とか冷静を保って手帳に書きとめていた攻略キャラに関するデータを思い出した。
「(ヴェルディ……第5の攻略キャラ、ヴェルディ・ハウザー。 隣国ハウザー公国の第2王子、完璧主義者な理論派、影響力が強く、独創性のある天才肌。 がその反面、執着心が強すぎて、頭ごなしになりやすく、人の言う事を聞かない性格。 今の今まで遠巻きに見てるだけで接触してこなかったのに、なんなんだこいつ)」
カレンは何とかヴェルディの腕の中から逃れようとするが、力の差が大きく離れる事ができなかった。
身長は178センチ、一見して痩せ型に見えるけど鍛えていて力では叶わない。
少し青みがかった黒い髪は腰まで伸びていて、鮮やかな琥珀色の瞳がどことなく不気味に見えた。
「逃がさないよ、カレン」
「悪いけど、すでに先約が入るのよね」
もう一度離れようとするが、やっぱりビクともしない。
「王族との結婚は戦争を意味する。 それはヨルン王子だけじゃなく、あなたもですよ、ヴェルディ王子」
何とか言葉で説得をしようとするも……
「俺の場合は大丈夫だよ。 なぜなら我がハウザー公国はとても小さな国だからね、君を嫁にしたところで誰からも見向きもされない。 それはそれでムカつくから、変えようと思ってるんだ! でも、国を変える為には絶対的な力が必要なんだ」
「国を変えたいなら、私の力じゃなくて、まずは自分の意思を変えなさい」
まずいと思ったのかマーガレットは付き人たちに人を呼んでくるよう指示を出した。
しかしヴェルディもそんなマーガレットの動きを見て合図を出すと、茂みから5人の男達が出てきた。
見るからに怪しいその男の1人が、マーガレットを捕まえた。
「離しなさい! 無礼者、この私は誰と思っているの!」
「さぁね、知らねぇなぁ。 おっぱいがデケーって言う事は分かるんだけどなぁ! 触ってもいいか?」
「いやあ!!」
「やめろ!」
ソードが剣を抜き構える。
残った男達も剣を抜き構える。
そうこうしているうちに、マーガレットの付き人達が他の人を呼んできた。
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