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宝はどこに
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ツバサ・ミルキーウェイとの闘いを終えた俺達は、その後、園内の見学と宝探しの賞品を探すため、南米エリア、北米エリア、アフリカエリア、ヨーロッパエリアを探索した。もう日は傾き、閉園の時間も刻々と迫っている。
「宝探しの賞品なかなか見つからないな~。」
「そうね湊くん。結構、探索したと思うんだけど。」
「お兄ちゃん。もう他の人に見つけられちゃったんじゃないかな~?」
「そうだな~。最初の方でいろいろあって時間かかっちゃったからな。」
ピンポンパンポ~ン♪
その時、園内放送が流れた。
「え~ご来場中の皆様、園長です!もう間もなく閉園のお時間が迫ってまいりました。しかし、未だ誰も宝探しの賞品を見つけることが出来ていません!何でかな~?何でかな~?と不思議に思っていたのですが、それもそのはずです!宝は園長室にあったからです!私も部屋に入って目を疑いました!『何故こんな所に賞品が?』と、担当のスタッフに確認したところ、担当のスタッフ曰く、『まさかこんな場所に宝を隠すなんて誰も想像できないですよ!盲点ですよ、盲点。』とか自信満々に言っちゃってるし!そりゃそうだ!!こんな所にあったら誰も見つけられないよ!だって園長室どころかこの事務所がある建屋は[スタッフオンリー]、[部外者立入禁止]ですから~!!!残念!!!
・・・という理由で大変恐縮ではございますが、イベント内容の変更を行いたいと思います。これから一匹の動物の首輪に賞品引換券の入った宝箱を装着致しますので、その動物から見事、宝箱をゲットされた方に賞品をプレゼント致します。尚、公平を期す為に、このイベントは全員参加可能な、お宝争奪戦となっております。開始時間は、ただ今の時刻16時から30分後の16時半よりデンジャラス動物園中央、ふれあい広場にて行いたいと思います。奮ってご参加ください!それでは、16時半にふれあい広場でお会いしましょう。」
ピンポンパンポ~ン♪
「あはは、道理でどこを探しても見つからないわけだ・・・でも、これで俺達にもチャンスはあるな!」
「ここのスタッフにも困ったものね。」
「よ~し、私頑張っちゃうよ~♪」
「でも、いったいどんな動物なんだろうな?」
「まあ、どんな動物が相手でも私とアンの敵じゃないわよ湊くん♪」
「そうだよお兄ちゃん!もう商品は私たち貰ったも同然ね♪」
「すごい自身だな。じゃあ俺たちも、ふれあい広場に向かうとするか。」
そう言って俺たち三人は、動物園中央のふれあい広場へと足を進めた。
放送を聞いたであろう他の参加者達も同じようにふれあい広場に向かっている一方で、出口へと向かい進んでいる人達の姿もちらほらあった。
広場に着くと、そこには開園前に入り口にいた3分の1程の人数しか集まっていなかった。それでもまだ300人ぐらいはいるだろうか。
「最初に比べて大分人が少なくなったな~。」
「いろんな猛獣もいたし、これでも多く残った方じゃないかな~?」
「まあ中には人間に襲われちゃってる人もいたもんねwww」
「猛獣に襲われるならまだしも人間に襲われるなんて思ってもみなかっただろうな・・・」
イベント開始時間まで残り5分ほどになったとき、マイクを持った園長が現れた。
「まず初めに皆様、この度の宝探しイベントの内容変更につきまして誠に申し訳ありませんでした。心よりお詫び申し上げます。今日の参加者の中には、猛獣に襲われて怪我をしてリタイヤした者、必死で宝を探したが見つからず諦めてしまった者、単にもう飽きて帰った者、様々な人達がいたと思います。しかし、あなた方はそんな人達とは違う!!最後まで生き残り、諦めずこの広場に立っているのだから!!!さあ、1周年記念イベントもいよいよクライマックスです!!!」
『おお~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!』
ふれあい広場はこの日一番の盛り上がりを見せている。
「それではまず、お宝争奪戦のルールを説明します。まずイベントエリアはこの直径100mほどのふれあい広場となっています。イベントが始まると、この広場の周りに電磁バリアを張る為イベント終了まで出ることが出来ません。これは首輪を付けた動物がこのエリアから出られないようにする為の処置になります。イベントの終了条件と致しましては、
①参加者が首輪に付いた宝箱をゲットする
②参加者全員の全滅
③閉園時間までに間に合わないタイムアップ
となっております。ちなみに本日の閉園時間はイベントの後片付け等の為18時となっておりますので、制限時間は1時間半となっております。スタートと同時に広場中央のリフトよりターゲットである動物の登場となります。」
(ん???参加者全員の全滅???)
「すいませーん。一つ質問してもいいですか?」
参加者の一人が園長に言った。
「はい、どうぞ。」
「タイムアップの時は賞品ってどうなっちゃうんですか?」
「その時は、せっかくの1周年記念イベントの賞品なので最後まで立っていられたメンバーの中でじゃんけんでもして受け取る人を決めちゃいましょう!他に質問はありませんか?無い様なのでそろそろスタートします。」
そう言い終わると園長は、広場の外に移動した。
「皆さん準備はよろしいですか?それでは、デンジャラス動物園1周年記念イベントお宝争奪戦スタートです!!!カモン!!!!!豚ゴリラくん!!!」
『え?』
どこかで聞いたことがあるような名前に皆困惑していた。
広場の中央が開き、今だリフトの上がってくる音だけがイベント会場に響いていた。
「宝探しの賞品なかなか見つからないな~。」
「そうね湊くん。結構、探索したと思うんだけど。」
「お兄ちゃん。もう他の人に見つけられちゃったんじゃないかな~?」
「そうだな~。最初の方でいろいろあって時間かかっちゃったからな。」
ピンポンパンポ~ン♪
その時、園内放送が流れた。
「え~ご来場中の皆様、園長です!もう間もなく閉園のお時間が迫ってまいりました。しかし、未だ誰も宝探しの賞品を見つけることが出来ていません!何でかな~?何でかな~?と不思議に思っていたのですが、それもそのはずです!宝は園長室にあったからです!私も部屋に入って目を疑いました!『何故こんな所に賞品が?』と、担当のスタッフに確認したところ、担当のスタッフ曰く、『まさかこんな場所に宝を隠すなんて誰も想像できないですよ!盲点ですよ、盲点。』とか自信満々に言っちゃってるし!そりゃそうだ!!こんな所にあったら誰も見つけられないよ!だって園長室どころかこの事務所がある建屋は[スタッフオンリー]、[部外者立入禁止]ですから~!!!残念!!!
・・・という理由で大変恐縮ではございますが、イベント内容の変更を行いたいと思います。これから一匹の動物の首輪に賞品引換券の入った宝箱を装着致しますので、その動物から見事、宝箱をゲットされた方に賞品をプレゼント致します。尚、公平を期す為に、このイベントは全員参加可能な、お宝争奪戦となっております。開始時間は、ただ今の時刻16時から30分後の16時半よりデンジャラス動物園中央、ふれあい広場にて行いたいと思います。奮ってご参加ください!それでは、16時半にふれあい広場でお会いしましょう。」
ピンポンパンポ~ン♪
「あはは、道理でどこを探しても見つからないわけだ・・・でも、これで俺達にもチャンスはあるな!」
「ここのスタッフにも困ったものね。」
「よ~し、私頑張っちゃうよ~♪」
「でも、いったいどんな動物なんだろうな?」
「まあ、どんな動物が相手でも私とアンの敵じゃないわよ湊くん♪」
「そうだよお兄ちゃん!もう商品は私たち貰ったも同然ね♪」
「すごい自身だな。じゃあ俺たちも、ふれあい広場に向かうとするか。」
そう言って俺たち三人は、動物園中央のふれあい広場へと足を進めた。
放送を聞いたであろう他の参加者達も同じようにふれあい広場に向かっている一方で、出口へと向かい進んでいる人達の姿もちらほらあった。
広場に着くと、そこには開園前に入り口にいた3分の1程の人数しか集まっていなかった。それでもまだ300人ぐらいはいるだろうか。
「最初に比べて大分人が少なくなったな~。」
「いろんな猛獣もいたし、これでも多く残った方じゃないかな~?」
「まあ中には人間に襲われちゃってる人もいたもんねwww」
「猛獣に襲われるならまだしも人間に襲われるなんて思ってもみなかっただろうな・・・」
イベント開始時間まで残り5分ほどになったとき、マイクを持った園長が現れた。
「まず初めに皆様、この度の宝探しイベントの内容変更につきまして誠に申し訳ありませんでした。心よりお詫び申し上げます。今日の参加者の中には、猛獣に襲われて怪我をしてリタイヤした者、必死で宝を探したが見つからず諦めてしまった者、単にもう飽きて帰った者、様々な人達がいたと思います。しかし、あなた方はそんな人達とは違う!!最後まで生き残り、諦めずこの広場に立っているのだから!!!さあ、1周年記念イベントもいよいよクライマックスです!!!」
『おお~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!』
ふれあい広場はこの日一番の盛り上がりを見せている。
「それではまず、お宝争奪戦のルールを説明します。まずイベントエリアはこの直径100mほどのふれあい広場となっています。イベントが始まると、この広場の周りに電磁バリアを張る為イベント終了まで出ることが出来ません。これは首輪を付けた動物がこのエリアから出られないようにする為の処置になります。イベントの終了条件と致しましては、
①参加者が首輪に付いた宝箱をゲットする
②参加者全員の全滅
③閉園時間までに間に合わないタイムアップ
となっております。ちなみに本日の閉園時間はイベントの後片付け等の為18時となっておりますので、制限時間は1時間半となっております。スタートと同時に広場中央のリフトよりターゲットである動物の登場となります。」
(ん???参加者全員の全滅???)
「すいませーん。一つ質問してもいいですか?」
参加者の一人が園長に言った。
「はい、どうぞ。」
「タイムアップの時は賞品ってどうなっちゃうんですか?」
「その時は、せっかくの1周年記念イベントの賞品なので最後まで立っていられたメンバーの中でじゃんけんでもして受け取る人を決めちゃいましょう!他に質問はありませんか?無い様なのでそろそろスタートします。」
そう言い終わると園長は、広場の外に移動した。
「皆さん準備はよろしいですか?それでは、デンジャラス動物園1周年記念イベントお宝争奪戦スタートです!!!カモン!!!!!豚ゴリラくん!!!」
『え?』
どこかで聞いたことがあるような名前に皆困惑していた。
広場の中央が開き、今だリフトの上がってくる音だけがイベント会場に響いていた。
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