俺のバッドエンドが彼女のハッピーエンドなんてあってたまるか!

めいゆー

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VSツバサ・ミルキーウェイ

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ゴリゴリのおっさん、ツバサ・ミルキーウェイは言った。
「私、女の子には手加減できないわよ?だから二人とも大人しくその男の子を渡してくれないかしら?」
こちらを見ながらゆっくりと近づいてくるゴリゴリのおっさんに二人は身構えていた。
「あんたみたいなおっさんに湊くんを渡すわけないでしょ!!」
「そうですよ!あなたみたいな変態にお兄ちゃんはもったいないです!そこに倒れてるヒグマとでもやってればいいんだわ!」
「アン、今って言った?」
「お姉さまこそ!!」
二人の間にも火花が散りそうになったところで、すかさず、
「おいおい、そこで喧嘩してどうするんだよ!!二人がが倒さないといけないのは、あのおっさんの方だろ!」
と、止めに入る。
俺たちのこのやり取りを聞いてツバサ・ミルキーウェイの足が止まった。
「おっさん、おっさん、おっさん、おっさん!!!うるさいんじゃボケー!!!私にはツバサ・ミルキーウェイってかわいい名前があるんじゃー!!好きでこんな姿に生まれたかったわけじゃないわー!!私だって、私だって!お前ら二人みたいに可愛く生まれてたらウケになって愛されたかったんじゃー!!!こんな見た目だから誰も私を愛してくれない!!だから私がタチになって愛を教えてやるんじゃ!!!」
それを聞いた華憐とアンは口を抑え静かに涙し、俺とツバサ・ミルキーウェイとの間に道を開けようとした。
「ちょ、待て待て待て待て!!!なあ、華憐!アン!何やってるんだよ二人とも!?まさか俺を差し出す気じゃないよな?」
慌てて俺は二人を引き留めようとした。
「湊くん!一回だけだからね...」
「お兄ちゃんが凌辱されてるところちょっと見たくなりました...」
「そんなこと言うなよ!!頼むよ俺のお尻を守れるのはお前たちしかいないんだ!!!なんでも言う事一つ聞くからホントどうにかしてくれ!頼む!!!」
その言葉を待ってましたと言わんばかりに華憐とアンの表情が一変した。
「アン、今の録音できた!?」
「はい!お姉さま言質取れました!!」
「お前ら最初からこれが狙いだったのか!!まんまとハメやがって!」
「変態野郎にハメられるよりこっちの方が良かったでしょ?み・な・と・くん」
「そりゃーそうだけど、って何こんな時にうまいこと言ってんだよ!こうなった以上仕方ない...あのおっさんのことはホントよろしく頼んだぞ華憐、アン!!」
「だらか!おっさんて言うな~~~~~~~!!!」
先に仕掛けてきたのはツバサ・ミルキーウェイだった。
超高速の片足タックルでアンを倒すとそのままマウントポジションを取り力の限り顔面を殴り続けた。
周りで見ていた他の参加者達もあまりの悲惨な状況に言葉を失っていた。
「湊くん?この状況で私が手を出した場合、学園側と約束した湊くん以外の人に危害を加えたらダメって言うルールには引っかかるのかな?」
「そっか、そういう約束で外出の許可が出てたんだったな!こんな状況だしちょっと木村先生に聞いてみるよ!」
そう言って、携帯電話を取り出し木村先生に電話をしようとしたタイミングで着信音が鳴り出した。
携帯電話のディスプレイには木村先生の名前が表示されていて、俺はそのタイミングに驚きながらも急いで通話ボタンを押した。
「木村先生!ちょうどよかった!あのですね!」
「やっちゃっていいわよ。」
「え?」
「だからそのツバサ・ミルキーウェイってゴリゴリのおっさん、やっちゃっていいわよ!」
「なんでそこまで知ってるんですか!?」
「霧崎さんには内緒よ?あなたにも最初に渡した腕輪あるでしょ?通常のものには緊急時の位置情報を確認するGPSとか健康状態等を調べる機能しかついてないんだけど、霧崎さんのは特別製で音声も拾えるようになってるの。」
「それって盗聴じゃ!?」
「まあ平たく言えばそうね。でもそれが機能するのは家や学校以外の第三者に係りそうな外出の時だけよ。っとまあ説明はこれぐらいにして話戻すわね。湊君もアンからこの動物園での口コミのこと聞いたと思うけど、犯人そいつなのよ!」
「やっぱりですか~...あの被害者みんなお尻から血を出してたってやつ...」
「被害者の中には若い男の子達もたくさんいたみたいなの!そんなの絶対許せないわ!私がそこにいたら間違いなくそいつ殺しちゃいそうだからここは霧崎さんに任せるわ!でも殺しちゃダメよ!死なない程度にボコボコにして二度と若い男の子達に手を出せないように懲らしめてあげなさい!!!」
(あ、そういえばこの人かなりのショタだったな...)
「分かりました伝えます。」
めんどくさくなりそうだったので俺は電話を切った。
「殺さなければボコボコにしていいみたいだぞ華憐!あと、二度と他の人に迷惑かけないようにしてやってだってさ!」
「おっけー湊くん♪じゃあ二人でやっちゃうね♪」
さっきまでと違って手を出せるということが分かり華憐はやけに楽しそうだ。
「アンもいつまでそうやってるの?早く起きなさいよ!」
華憐がそういうとアンは自分の上に乗ったツバサ・ミルキーウェイをデコピン一発で軽々と吹き飛ばした。
「いや~お兄ちゃんにお尻叩かれてるときはなんか気持ちよかったんですけどこの人に殴られてもなんも感じませんでした...」
ちょっと物悲しそうな顔で立ち上がった。
あれだけ殴られまくっていたのに全く傷もなくぴんぴんしている様子に周りは目を疑った。
「一応殺しちゃダメみたいだしアン、あれ出してくれる?」
そう言われてあんはポケットからスタン警棒を取り出した。
「はい、お姉さま!一応それ電流いじってあるから殺さないよう気を付けてね♪」
二人の生き生きとした顔にツバサ・ミルキーウェイは戸惑っている。
「あんたたちいったい何者なの?よくも私の邪魔を!!!」
そういってツバサ・ミルキーウェイはまた攻撃をしかけたが、こうなった二人に手も足も出ずボコボコにされるのに少しも時間はかからなかった。
もう少しも身体が動かないようで仰向けに倒れこんでいる。
「私の負けみたいね。あなた達みたいな化け物がこの学園都市にいるなんて知らなかったわ。」
そう言うとツバサ・ミルキーウェイは気を失った。
「なあ、お前たち。化け物に化け物って言われた気分はどうだ?www」
「もう湊くんの意地悪!」
「お兄ちゃんのバカ!」
「よし、んじゃ最後にあと一個仕事やんなきゃな。」

ツバサ・ミルキーウェイは気を失ったあと夢を見ていた。
タイプの男を前にタチではなくウケでいる自分を...
そしていざ一つになろうとしたその時、股間に痛みが走った。
あまりの痛さに意識を取り戻すと股間に噛みついている生物がいた。
コモドドラゴンだ。
「ちょ、なにこれ!!誰か!!!誰か~~~~!!!!!」

「これでもうあれは切り落とすしかないんじゃないかな♪」
「想像しただけで恐ろしい...」
「私たちの完全勝利だねお兄ちゃん♪」
こうして俺たちはアジアエリアでの戦いに勝利した。
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