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デンジャラス動物園③アジア
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「私の名前はツバサ・ミルキーウェイ(本名:高橋翼)。学園都市内にあるクラブ『ゴリ女医サーカス』で働いてるゴリゴリのゲイよ。私がこの動物園に来た理由?それはもちろん、たくましい猛獣みたいな男達を求めてに決まってるじゃない♪あっ、あと高校生とか可愛い男の子も大好物よ♪そうそう、開園の前に女の子二人連れた可愛い男の子見つけちゃったのよ~!思わず『う~ん、あの男の子タイプだわ』って言っちゃって。そしたらその子どうしたと思う?私の顔をめっちゃ冷めた目で見てんのよ~♪思わずゾクゾクしちゃってたまらなかったわ~♪そうだ!こうしちゃいられない。早く追いついてどさくさに紛れてイタズラしなきゃ♪」
誰に向かって話していたのか分からないが、一人のゴリゴリのおっさんが湊達3人の後を追っていた。
その頃、湊達はオセアニアエリアのムキムキカンガルー桜庭君を倒し、アジアエリアへと差し掛かろうとしていた。
「いや~あのカンガルーまさかパンチじゃなくてキックで仕掛けてくるとは夢にも思わなかったよ。」
「もう湊くん油断しすぎだよ!なんでもありなのが戦場だって言ったばっかりだったのに!」
「そうだよお兄ちゃん!少しは華憐お姉さまを見習った方がいいよ!」
「って言われても俺、スポーツとか格闘技って見るのは好きなんだけど、自分では何もやってこなかったからな~...」
「じゃあ湊くん、これを機会に格闘技でも習ってみたらいいんじゃないかな?そしたら私に殺されることも少なくなるかもね~♪www」
「格闘技か~。それもいいかもしれないな!華憐、いつか俺を殺せなくなる日が来るかもしれないぜ?www」
「お兄ちゃん!調子に乗ってると知らないんだからね!」
「はいはい、おっ、そろそろアジアエリアの入り口か~。アン、またさっきみたいな口コミとかってないのか?」
「う~ん、動物に関しての口コミだとヒグマだったり、トラだったりコモドドラゴンなんかが有名みたいだよ。」
「動物に関しての口コミ?ってそれ以外に何かあるのか?」
「それがなんかおかしいんだよね~。今日みたいに動物達が自由に動き回れるわけないのに園内で襲われたとか、命からがら逃げきったとか、この動物園には魔物が住んでるから行かない方がいいとか、やたら男の人の書き込みが目立つんだよね~。」
「なんだよそれ?動物が逃げ出したとかじゃないのか?」
「う~ん、動物なのかな~?襲われた人は、みんな恐怖のあまりどんな生き物だったか覚えてないんだって。思い出そうとしてもパニックになっちゃうみたいで...でもみんな口を揃えててこう言ってるんだって、『ゴリゴリが...ゴリゴリが...』って、ゴリラにでもあったのかしらね?あっ、そうそう。襲われた人たちはみんなお尻から血が出てたんだって!!いったいどんな生き物の仕業なのかしら。」
「なんかそれ、すごく嫌な予感しかしないんだが...」
「大丈夫よ湊くん!何かあったら私が助けあげるから♪」
アジアエリアの入り口から少し行くと、俺達の数メートル先の方に空手着を着た一人の男が立っていた。
その前からは首にバンダナを巻き付けた2メートルは優に超えようかというヒグマが向かってきている。
(なんかこのシチュエーション、テレビゲームで見たことあるような...)
一人と一匹が距離にして1メートル程で向かい合ったときどこからか、
『ROUND1 READY FIGHT!!』
というアナウンスが聞こえてきた。
(まんま『鉄○』じゃねーかよ!リアルでホントにこんなことがあるものなのか!!)
と若干、興奮しつつ一人と一匹の戦いに夢中になっていた。
「湊くんこんなの見てて面白い?」
華憐が少しつまらなそう声で言った。
「華憐は女の子だから分からないかもしれないけど男ってのは結構こういう異種格闘技的な戦いに熱くなっちゃうものなんだよ!しかも、今やってるのは人間対ヒグマのガチンコ勝負だろ?こんなの滅多に見れないよ!俺もいつか華憐一人ぐらい守れるぐらい強くならなきゃな♪」
「湊くん...」
少し顔を赤くしながら華憐は組んだ腕をギュッとした。
それから数分後、
「すげ~!!あの空手着の人、ヒグマに勝っちゃったよ!!!世の中には、ホント強い人がいるもんだな!」
「私とアンだって、あの程度のヒグマ相手っだたら楽勝だよ湊くん♪」
「そうだよお兄ちゃん!」
「ま、マジで...?」
二人の発言に俺がビビっていると、またどこからか、
『NEXT CHALLENGER ツバサ・ミルキーウェイ!!』
というアナウンスが聞こえた。
「なんかこのアジアエリアって動物園って言うより格闘場みないになってきてるな。まあ、さっきヒグマを倒した空手着の人だったら普通の人間ぐらいなら苦も無く倒しちゃうんだろうな。」
「そうでもないみたいよ湊くん!」「そうでもないよ、お兄ちゃん!」
空手着の人の前に出てきたチャレンジャーを見て、華憐とアンが言った。
二人の顔を見ると妙に険しい顔をしている。
「いったいどうしたんだ?二人とも?」
「あのツバサ・ミルキーウェイってやつ見た目もそうだけど、何か変態じみたモノを感じるわ!」
「そうか~?俺には特になんも感じられないけど...って、あれって入り口で俺のことタイプとか言ってたゴリゴリのおっさんじゃないか!うわっ、目が合っちまった!投げキッスなんかしてるし...」
「アン、何かあったらすぐに湊くんを守りなさい!」
「分かりましたわ、お姉さま!」
華憐とアンが警戒する中、空手着の人とツバサ・ミルキーウェイとの闘いが始まった。
序盤は、先ほどヒグマを倒した空手着の人のラッシュが続き、ツバサ・ミルキーウェイを一方的にボコボコにしているかと思われたが、後半になってそれは間違いだったと気付く。なぜなら、ツバサ・ミルキーウェイは殴られ続けても笑っていたのだ。そんな中、何人がツバサ・ミルキーウェイの身体に起こっている異変に気付いていただろうか。彼の股間がどんどん膨らんでいるのだ!
「もっと、もっと刺激を頂戴!あと少しで私!!!」
空手着の人もその異常さに焦り、闘いを終わらそうと必殺の飛び膝蹴りを顔面に繰り出した。
これで決まっていればこの後の悲惨な出来事は起こっていなかっただろう...
顔面に飛び膝蹴りを入れられたツバサ・ミルキーウェイは恍惚の表情を浮かべていた。
「久しぶりに気持ちよかったわ♪今度は私があなたを気持ちよくしてあげるわ♡」
そう言うと一撃で空手着の人を気絶させ、隣でテントを組み立て始めた。
テントが完成すると、気絶した空手着の人を中に放り込み『覗かないでね』と言ってテントの中に入っていった。
そこから15分、中からは空手着の人のと思われる悲鳴が鳴りやむことはなかった。
15分後、テントから出された空手着の人のお尻の部分の布がジワリジワリと赤く染まっていく。
俺たちは何も出来ずにその惨劇を目の当たりした。
すっきりした表情で出てきたツバサ・ミルキーウェイは、
「次はあなたの番よ♪」
と、俺を指差した。
「馬鹿か!!!そんなの見せられてやるわけないだろ!!!それに俺たちは今日三人で来たんだから一人だけ別行動なんてするつもりないよ!!!」
これで乗り切れる。そう思ったとき、
『NEXT BATTLE TEAM 湊 VS ツバサ・ミルキーウェイ!!!』
というアナウンスが流れた。
「このアナウンスしてるやつどこで見てんだよ!!!!!!」
「でも、こうなったらもう倒してしまった方が後々楽になるんじゃないかな湊くん?」
「そうだよお兄ちゃん!こんな変態は今この場で消しちゃいましょう!!!」
「う~、そんな~...もし負けたら、俺の、俺のお尻が...」
「大丈夫だよ湊くん!私とアンを信じて!」
「大丈夫お兄ちゃん!普通の人間に私が負けるわけないんだから!」
「・・・わかった!お前達二人を信じるよ!!絶対勝つぞ!!」
こうして俺のお尻を守るための戦いが今始まる。
誰に向かって話していたのか分からないが、一人のゴリゴリのおっさんが湊達3人の後を追っていた。
その頃、湊達はオセアニアエリアのムキムキカンガルー桜庭君を倒し、アジアエリアへと差し掛かろうとしていた。
「いや~あのカンガルーまさかパンチじゃなくてキックで仕掛けてくるとは夢にも思わなかったよ。」
「もう湊くん油断しすぎだよ!なんでもありなのが戦場だって言ったばっかりだったのに!」
「そうだよお兄ちゃん!少しは華憐お姉さまを見習った方がいいよ!」
「って言われても俺、スポーツとか格闘技って見るのは好きなんだけど、自分では何もやってこなかったからな~...」
「じゃあ湊くん、これを機会に格闘技でも習ってみたらいいんじゃないかな?そしたら私に殺されることも少なくなるかもね~♪www」
「格闘技か~。それもいいかもしれないな!華憐、いつか俺を殺せなくなる日が来るかもしれないぜ?www」
「お兄ちゃん!調子に乗ってると知らないんだからね!」
「はいはい、おっ、そろそろアジアエリアの入り口か~。アン、またさっきみたいな口コミとかってないのか?」
「う~ん、動物に関しての口コミだとヒグマだったり、トラだったりコモドドラゴンなんかが有名みたいだよ。」
「動物に関しての口コミ?ってそれ以外に何かあるのか?」
「それがなんかおかしいんだよね~。今日みたいに動物達が自由に動き回れるわけないのに園内で襲われたとか、命からがら逃げきったとか、この動物園には魔物が住んでるから行かない方がいいとか、やたら男の人の書き込みが目立つんだよね~。」
「なんだよそれ?動物が逃げ出したとかじゃないのか?」
「う~ん、動物なのかな~?襲われた人は、みんな恐怖のあまりどんな生き物だったか覚えてないんだって。思い出そうとしてもパニックになっちゃうみたいで...でもみんな口を揃えててこう言ってるんだって、『ゴリゴリが...ゴリゴリが...』って、ゴリラにでもあったのかしらね?あっ、そうそう。襲われた人たちはみんなお尻から血が出てたんだって!!いったいどんな生き物の仕業なのかしら。」
「なんかそれ、すごく嫌な予感しかしないんだが...」
「大丈夫よ湊くん!何かあったら私が助けあげるから♪」
アジアエリアの入り口から少し行くと、俺達の数メートル先の方に空手着を着た一人の男が立っていた。
その前からは首にバンダナを巻き付けた2メートルは優に超えようかというヒグマが向かってきている。
(なんかこのシチュエーション、テレビゲームで見たことあるような...)
一人と一匹が距離にして1メートル程で向かい合ったときどこからか、
『ROUND1 READY FIGHT!!』
というアナウンスが聞こえてきた。
(まんま『鉄○』じゃねーかよ!リアルでホントにこんなことがあるものなのか!!)
と若干、興奮しつつ一人と一匹の戦いに夢中になっていた。
「湊くんこんなの見てて面白い?」
華憐が少しつまらなそう声で言った。
「華憐は女の子だから分からないかもしれないけど男ってのは結構こういう異種格闘技的な戦いに熱くなっちゃうものなんだよ!しかも、今やってるのは人間対ヒグマのガチンコ勝負だろ?こんなの滅多に見れないよ!俺もいつか華憐一人ぐらい守れるぐらい強くならなきゃな♪」
「湊くん...」
少し顔を赤くしながら華憐は組んだ腕をギュッとした。
それから数分後、
「すげ~!!あの空手着の人、ヒグマに勝っちゃったよ!!!世の中には、ホント強い人がいるもんだな!」
「私とアンだって、あの程度のヒグマ相手っだたら楽勝だよ湊くん♪」
「そうだよお兄ちゃん!」
「ま、マジで...?」
二人の発言に俺がビビっていると、またどこからか、
『NEXT CHALLENGER ツバサ・ミルキーウェイ!!』
というアナウンスが聞こえた。
「なんかこのアジアエリアって動物園って言うより格闘場みないになってきてるな。まあ、さっきヒグマを倒した空手着の人だったら普通の人間ぐらいなら苦も無く倒しちゃうんだろうな。」
「そうでもないみたいよ湊くん!」「そうでもないよ、お兄ちゃん!」
空手着の人の前に出てきたチャレンジャーを見て、華憐とアンが言った。
二人の顔を見ると妙に険しい顔をしている。
「いったいどうしたんだ?二人とも?」
「あのツバサ・ミルキーウェイってやつ見た目もそうだけど、何か変態じみたモノを感じるわ!」
「そうか~?俺には特になんも感じられないけど...って、あれって入り口で俺のことタイプとか言ってたゴリゴリのおっさんじゃないか!うわっ、目が合っちまった!投げキッスなんかしてるし...」
「アン、何かあったらすぐに湊くんを守りなさい!」
「分かりましたわ、お姉さま!」
華憐とアンが警戒する中、空手着の人とツバサ・ミルキーウェイとの闘いが始まった。
序盤は、先ほどヒグマを倒した空手着の人のラッシュが続き、ツバサ・ミルキーウェイを一方的にボコボコにしているかと思われたが、後半になってそれは間違いだったと気付く。なぜなら、ツバサ・ミルキーウェイは殴られ続けても笑っていたのだ。そんな中、何人がツバサ・ミルキーウェイの身体に起こっている異変に気付いていただろうか。彼の股間がどんどん膨らんでいるのだ!
「もっと、もっと刺激を頂戴!あと少しで私!!!」
空手着の人もその異常さに焦り、闘いを終わらそうと必殺の飛び膝蹴りを顔面に繰り出した。
これで決まっていればこの後の悲惨な出来事は起こっていなかっただろう...
顔面に飛び膝蹴りを入れられたツバサ・ミルキーウェイは恍惚の表情を浮かべていた。
「久しぶりに気持ちよかったわ♪今度は私があなたを気持ちよくしてあげるわ♡」
そう言うと一撃で空手着の人を気絶させ、隣でテントを組み立て始めた。
テントが完成すると、気絶した空手着の人を中に放り込み『覗かないでね』と言ってテントの中に入っていった。
そこから15分、中からは空手着の人のと思われる悲鳴が鳴りやむことはなかった。
15分後、テントから出された空手着の人のお尻の部分の布がジワリジワリと赤く染まっていく。
俺たちは何も出来ずにその惨劇を目の当たりした。
すっきりした表情で出てきたツバサ・ミルキーウェイは、
「次はあなたの番よ♪」
と、俺を指差した。
「馬鹿か!!!そんなの見せられてやるわけないだろ!!!それに俺たちは今日三人で来たんだから一人だけ別行動なんてするつもりないよ!!!」
これで乗り切れる。そう思ったとき、
『NEXT BATTLE TEAM 湊 VS ツバサ・ミルキーウェイ!!!』
というアナウンスが流れた。
「このアナウンスしてるやつどこで見てんだよ!!!!!!」
「でも、こうなったらもう倒してしまった方が後々楽になるんじゃないかな湊くん?」
「そうだよお兄ちゃん!こんな変態は今この場で消しちゃいましょう!!!」
「う~、そんな~...もし負けたら、俺の、俺のお尻が...」
「大丈夫だよ湊くん!私とアンを信じて!」
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