re:gent〜やり直しの邪神に取り憑かれたから異能バトルで呪いを断ち切る〜

アリヘアM

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第二章 古楽道場編

奪われた原点 ―魂鏡獣の襲来―

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平和なはずだった海辺の町に、突如として異質な存在が姿を現した。

黒く濁った空間が引き裂かれるように裂け、そこから這い出したのは、鏡の破片をまとったような異形の魔獣だった。
その全身は透明な硝子のようで、光を受けて煌めくが、内側ではぐにゃりと歪んだ顔が蠢いている。

ナツル「……アレは、“ 魂鏡獣レクイエム”。人間の記憶と絆を喰らい、魂を弱らせる魔獣よ」

聖悟「俺の……記憶と絆……まさか、リュウケンを!?」

獣は吠えた。だがその声は“音”ではなかった。
人の心をえぐるような“幻聴”が、聖悟の脳に直接流れ込む。

「君の“犬”など、所詮は幻想……本当におまえに必要なものか?」
「おまえの魂には、欠けているものがある……僕が埋めてあげよう」
「記憶を削り、“穏やか”にしてあげようか?」

聖悟「やかましい……!」

怒りとともに体の奥が熱を持ち始める。
まるで魂が再び、力を呼び覚まそうとしていた。

しかし──

ナツル「ダメ!聖悟!あれはあなたの“魂能力”を誘発して、それごと壊そうとしている!」

ナツルが飛び込んできて、聖悟をかばうように構えた。
その手には――真白の木刀。

聖悟「ナツル……?」

ナツル「忘れてたかもしれないけど、私も“魂能力者”よ。魂刀こんとう 静流舞牙》せいりゅうぶが!!!」

その瞬間、ナツルの足元から白い光が湧き上がった。
旋律のような舞。魂の静けさと怒りを、刃に転化する―― 魂舞法ソウルダンシング

ナツル「 “白牙演舞“びゃくがえんぶ!!!」

彼女の木刀が光の弧を描き、魂鏡獣の前脚を切り裂く。
しかし、獣は怯まない。かすかなヒビが入っただけで、すぐに修復を始めた。

ナツル「こいつ、時間を巻き戻して自己修復してる……!これは魂を持たない者には倒せない!」

リュウケンが吠えた。
幻獣ではなく、現実の存在である彼が――その足で鏡獣に突進する。

聖悟「待て!リュウケン!」

しかし犬は止まらない。
その体を、魂鏡獣が“舌のような硝子の触手”で呑み込もうとした。

聖悟「やめろおおおおおおお!!!」

咆哮。
その瞬間、空間が弾けた。

聖悟の体から緑と金の光が噴き上がる。
魂能力《魂刻印》が再び、目覚める。

聖悟「……リュウケンは、俺の原点だ!俺の記憶も、魂も、全部こいつと一緒にあった!!」

ナツル「魂刻印が……変質してる!?“自己再生系”じゃない……“原点共鳴”……!」

聖悟の両腕が龍のようなオーラをまとう。
リュウケンがその光に包まれ、まるで“狛龍”の幼体のような形へと進化する。

リュウケン「……ワンッ!」(変な声)

聖悟「融合……しなくてもいい。今の俺たちなら、共に戦える!」

刃と化した記憶の結晶が宙に浮かび、聖悟の背に回り、背骨のように並ぶ。

聖悟「食らえっ……!《魂撃・沖縄拳骨ウチナーパンチ!」

一閃――

その刃が魂鏡獣の胸を貫き、内部の“黒い核”を砕く。
ビキビキと砕けていく硝子の身体。声にならない悲鳴をあげて、魂鏡獣は崩れた。



数分後。静寂が戻る海辺。
聖悟は膝をついていた。

ナツル「……もう、魂能力を使っても揺らがない。あなた、本当の意味で目覚めたのね」

リュウケンが寄り添い、舌をぺろりと出す。

聖悟「ありがとな、ナツル……オレ、もう逃げない。守るよ、オレの魂の原点を」

その空を見上げた遥か彼方、魔界では──

クロウ「……失敗、ですって?ほう……これは予想以上に強靭な魂。ますます、壊しがいがありますわ」

そして黒い笑みを浮かべる。

「ならば……次は《魂根破壊儀》。今度は“古楽流”を狙いましょう」

───next battle. jtst a moment.
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