re:gent〜やり直しの邪神に取り憑かれたから異能バトルで呪いを断ち切る〜

アリヘアM

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第三章 魂能力大戦

魂喰らい来襲 ―魂要塞ナンクルナイサー起動―

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琉球本島の古楽道場の空に、黒雲が渦巻いていた。

その中心から滴る闇――
落雷のごとく地上を貫いたそれは、巨大な“何か”を運んできた。

音鼓「来たか……“魂根喰らい・ハシリグモ”」

ナツル「……で、でかい……」

その姿は、山のように巨大な黒い蜘蛛。
八本の脚の一本で、家屋を粉砕し、数百メートル先まで跳躍できるほどの脚力。
腹部は半透明で、人間のような顔がうごめいていた。喰らった魂の記憶なのだろう。

幹部B「魂能力者の“原体験”を捕食し、記憶ごと消し去る……まさに魂の天敵だ」

聖悟「やつは、喰ってるんじゃない……“抹消”してるんだ……!」

リュウケンは唸りながら、恐怖で後ずさる。魂が感じ取っているのだ、この存在が「因果の断絶」だと。



その時、師範・音鼓が叫んだ。

音鼓「封印を解け!ナンクルナイサーを起動する!!」

ナツル「えっ、あれは……伝説の、あれは禁じられた――」

音鼓「もう黙ってはいられん!“魂要塞 ナンクルナイサー”を起動しろ!!」

道場の地下深くに眠る“魂の集合要塞”が目覚める時が来た。

魂能力者の集合意識と絆が結晶化し、人型の戦闘要塞となったそれは、
古楽流が最後の切り札として封じていた“希望の亡霊”。

幹部たちが次々と魂刻印を術符に刻み、円陣の中へ注ぐ。



そして地鳴りとともに、大地が裂ける。

地下から、黄金の装甲を持つ巨大人型機兵が姿を現した。
胸には大きく「魂」と刻まれ、背中には巨大な龍のようなエネルギーフィンが広がっていた。

《魂要塞 ナンクルナイサー、起動完了》

音鼓「パイロットは……聖悟!おまえに託す!!」

聖悟「えっ、俺が!?」

ナツル「“魂刻印の共鳴率”が一番高いのは聖悟!あなたしか動かせない!」

聖悟「わかったよ!!……俺が守る、この場所と、魂を!!」



聖悟が操縦席に乗り込むと、意識が一瞬宇宙を越えたかのように広がった。
過去に出会った人たち、リュウケン、ナツル、銀河狐、ダン――
すべての魂が彼を見守っている。

ナンクルナイサー「■■■■■……(起動音)」

全長80メートルの超人型魂要塞が、ハシリグモと対峙する。

ナツル(通信)「接近戦は避けて!あいつの爪に触れたら、魂ごと抉られるわ!」

聖悟「任せろ……ナンクルナイサー!!“魂極閃波(こんきょくせんは)”!!」

ナンクルナイサーの両掌から、魂波動を高出力で放射。
街の一部を吹き飛ばしかねないエネルギーが蜘蛛の脚を直撃し、弾き飛ばす。

しかし――ハシリグモは一度転倒しただけで、すぐに起き上がる。
背中から突起を生やし、それらを飛ばしてきた。

ナツル「“魂根針”!? 聖悟、それに当たったら人格そのものがッ!」

聖悟「ナンクルナイサー!“魂防壁 展開!”」

機体前面に光の壁が展開され、無数の針を弾き返す。

その時、機体内部でリュウケンが聖悟の足元に現れた。

聖悟「リュウケン……おまえも一緒に戦うのか?」

リュウケン「ワン!」

その瞬間、コクピットの魂装置が共鳴し始める。

《魂融合システム 解放》

聖悟「うぉおおおおおっ!!!」

リュウケンとの魂融合により、ナンクルナイサーの姿が変化する。
胸部が龍の頭部に変形し、背中のエネルギーフィンが羽のように展開。

ナツル「“ナンクルナイサー・改(カイ)・リュウゲンモード”!?」

音鼓「完全覚醒か……!」



聖悟「これが俺たちの、魂の絆の形だあああああ!!」

最終必殺技――

《魂刻奥義・龍牙魂閃陣(りゅうがこんせんじん)》

光の龍がナンクルナイサーの拳に宿り、
巨大な拳が魂根喰らい・ハシリグモの胴体を貫く!!

ハシリグモ「ギギギギギィィィィィィィッ!!!」

爆発。光の柱。
巨大蜘蛛は、魂根珠を砕かれ消滅した。



静寂が戻る。

聖悟「……終わった、のか……?」

ナツル「おつかれさま、聖悟。あなた、本当に……強くなった」

音鼓「これで魔界の侵攻は一時退いた。だが、奴らはまた来るぞ。魂の狩人たちは……止まらん」

聖悟「だったら……俺たちも、止まらずに進むだけだ」

リュウケン「ワン!(きらーん)」

──次章、「魔界軍 再動 ―“魂封獣エリ
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