俺は悪役令息というものだろうか?アレは断罪だったの?

satomi

文字の大きさ
13 / 15

13.アースとクリス様のその後

しおりを挟む

 クリス様はお試し(?)お見合い期間を終えて、国へと帰っていった。
「陛下、私アーサー=ポートエクスは正式にクリスタル王女殿下をと思っています」
 本気なのか。会話できてなかったけど、大丈夫か?
「そのように向こうにも書状を送っておこう。それにしてもな、お前がクリスタル王女と碌に会話ができなかったという報告があがっているのだが、本当か?」
 俺がアースに睨まれた。真実じゃん。
「あの……緊張して」
「どこの初恋の乙女だ?緊張して話ができない?包容力を疑ってしまう。そこは余裕でエスコートをするような心の余裕が必要だな。それでいて、誠実さを感じさせるような話術も重要となってくる。軽薄な男は概して嫌われる」
 まぁ、陛下の言い分はあっている。

「リチャードを見ろ!余裕でエリンと付き合っているぞ。会話もなんのその。その分だと、孫も…と期待してしまう」
 いや、孫についてはどうかなぁ?
 余裕なのは、エリンが幼い頃から付き合ってるし。付き合い長いからなぁ。
 アースの今の状態で孫とか期待できない……。
「善処します……」
 それしかアースには期待ができなかった。


 数日後にラップトップ王国より返事の書状が来た。
 書状には、クリスタル王女も同じ気持ちであり、速やかに婚約をしたい。
 という旨の話だった。

 うーん、これはアースも話ができなかったけど、クリス様もって事か?


 速い…。
 数日後、クリス様はこのポートエクス王国へとやってきた。
 確かに思い返せば彼女も碌にアースに話しかけたりしてないんだよなぁ。
「これからお世話になります。クリステルと申します。よろしくお願いします」
 と、使用人達に頭を下げだした時は使用人達の方がアワアワとしだして大変だった。
「クリス様、王族たるもの簡単に頭を下げてはなりませんよ」
 と、俺は助言をしたが
「他国から来たんですもの。やはり使用人といえども誠意を見せた方がいいでしょう?」
 そう言われると俺も「そうだなぁ」と思ってしまう。

 謁見の間で、クリス様は国王陛下に挨拶をし、今後アーサー王太子殿下の婚約者として王城で暮らすという話を聞いた。
「本当に婚約式とかしなくてよいのか?」
「ええ、無駄に税金を使う必要はありません。婚姻の儀だけで十分でしょう」
 婚姻の儀は行うんだな。つまり。そこで貴族たちにお披露目という事になるのか。一部の貴族からは「早く王太子妃となられる方を見せてほしい」という話も出ているが。まぁ、クリスのアラを見つけて、「彼女は王太子に相応しくないから、他の人……例えば我が娘などはどうか?」とかいう話に持って行きたいんだろうな。見え見えで恥ずかしい。


 そうこうしているうちに、婚姻の儀が執り行われた。
 この際も高位貴族は「うちの娘の方が……」等と煩かったけど、その家と王家との縁が出来ても王家にはなんの利益もないんだよね。ご愁傷さまです。
 クリルテル様は眩い美しさで王城のバルコニーから国民に手を振った。国民からは「他国から妃になる人だろう?期待はできないよなぁ」などとの声もあったものの手を振るだけで、そんな声も吹き飛ばしてしまった。
 なんてことでしょう?アース、言葉にはしないけどクリス様の腰を引き寄せてる!これにはビックリ!独占欲が強いんだろうか?アースはアースで手を振っている。
 国民の声は「美男美女でこの国も安泰だなぁ」と、なった。
 見目で政治をするわけじゃないんですけど。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした

エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ 女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。 過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。 公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。 けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。 これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。 イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん) ※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。 ※他サイトにも投稿しています。

【完結】第一王子と侍従令嬢の将来の夢

かずえ
恋愛
第一王子は、常に毒を盛られ、すっかり生きることに疲れていた。子爵令嬢は目が悪く、日常生活にも支障が出るほどであったが、育児放棄され、とにかく日々を送ることに必死だった。 12歳で出会った二人は、大人になることを目標に、協力しあう契約を交わす。

【完結済】獅子姫と七人の騎士〜婚約破棄のうえ追放された公爵令嬢は戦場でも社交界でも無双するが恋愛には鈍感な件〜

鈴木 桜
恋愛
強く賢く、美しい。絵に描いたように完璧な公爵令嬢は、婚約者の王太子によって追放されてしまいます。 しかし…… 「誰にも踏み躙られない。誰にも蔑ろにされない。私は、私として尊重されて生きたい」 追放されたが故に、彼女は最強の令嬢に成長していくのです。 さて。この最強の公爵令嬢には一つだけ欠点がありました。 それが『恋愛には鈍感である』ということ。 彼女に思いを寄せる男たちのアプローチを、ことごとくスルーして……。 一癖も二癖もある七人の騎士たちの、必死のアプローチの行方は……? 追放された『哀れな公爵令嬢』は、いかにして『帝国の英雄』にまで上り詰めるのか……? どんなアプローチも全く効果なし!鈍感だけど最強の令嬢と騎士たちの英雄譚! どうぞ、お楽しみください!

【完結】一番腹黒いのはだあれ?

やまぐちこはる
恋愛
■□■ 貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。 三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。 しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。 ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。

婚約破棄!?なんですって??その後ろでほくそ笑む女をナデてやりたい位には感謝してる!

まと
恋愛
私、イヴリンは第一王子に婚約破棄された。 笑ってはダメ、喜んでは駄目なのよイヴリン! でも後ろでほくそ笑むあなたは私の救世主!

【完結】顔が良ければそれでいいと思っていたけれど、気づけば彼に本気で恋していました。

朝日みらい
恋愛
魔物を討伐し国を救った若き魔術師アリア・フェルディナンド。 国王から「望むものを何でも与える」と言われた彼女が選んだ褒美は―― 「国一番の美男子を、夫にください」 という前代未聞のひと言だった。 急遽開かれた婿候補サロンで、アリアが一目で心を奪われたのは、 “夜の街の帝王”と呼ばれる美貌の青年ルシアン・クロード。 女たらし、金遣いが荒い、家の恥―― そんな悪評だらけの彼を、アリアは迷わず指名する。 「顔が好きだからです」 直球すぎる理由に戸惑うルシアン。 だが彼には、誰にも言えない孤独と過去があった。 これは、 顔だけで選んだはずの英雄と、 誰にも本気で愛されたことのない美貌の青年が、 “契約婚”から始める恋の物語。

虜囚の王女は言葉が通じぬ元敵国の騎士団長に嫁ぐ

あねもね
恋愛
グランテーレ国の第一王女、クリスタルは公に姿を見せないことで様々な噂が飛び交っていた。 その王女が和平のため、元敵国の騎士団長レイヴァンの元へ嫁ぐことになる。 敗戦国の宿命か、葬列かと見紛うくらいの重々しさの中、民に見守られながら到着した先は、言葉が通じない国だった。 言葉と文化、思いの違いで互いに戸惑いながらも交流を深めていく。

【完結】婚約破棄される未来見えてるので最初から婚約しないルートを選びます

22時完結
恋愛
レイリーナ・フォン・アーデルバルトは、美しく品格高い公爵令嬢。しかし、彼女はこの世界が乙女ゲームの世界であり、自分がその悪役令嬢であることを知っている。ある日、夢で見た記憶が現実となり、レイリーナとしての人生が始まる。彼女の使命は、悲惨な結末を避けて幸せを掴むこと。 エドウィン王子との婚約を避けるため、レイリーナは彼との接触を避けようとするが、彼の深い愛情に次第に心を開いていく。エドウィン王子から婚約を申し込まれるも、レイリーナは即答を避け、未来を築くために時間を求める。 悪役令嬢としての運命を変えるため、レイリーナはエドウィンとの関係を慎重に築きながら、新しい道を模索する。運命を超えて真実の愛を掴むため、彼女は一人の女性として成長し、幸せな未来を目指して歩み続ける。

処理中です...