田舎者の俺が貴族になるまで

satomi

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プロローグ

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「やっと帰ってきたのね、愛しの我が息子、クレブス!」
「ずっとまだなのかなぁ?って思ってたのよ?わかる?あんたのお姉さまのビュータスよ」
「我が家が公爵家なのはわかるよな?そこの長男だもんな、ハハハ!」

「おらは、そんな大そうな家の子だったんけ?」

空気が固まった。公爵家の嫡男、強い田舎訛りを出した。
即座に公爵閣下は家の使用人全員に箝口令を敷いた。

「おらぁ、なんかわりぃことしたべか?」

「クレブスは悪くないのよ?えっと、確か別荘には管理人がいたはずだけど…?」

「じっちゃとばっちゃのことけ?」

「「「管理人の責任だな」」」

クレブスは焦って言う。もう涙目だ。
「じっちゃとばっちゃはわるく゛ねぇ」

「とはいえなぁ…」

「クレブス。その言葉遣いと姿勢(猫背)は王都の社交界ではダメなのよ」

「そうなのけ?」

実に天真爛漫、純粋培養されているようだ。その点は別荘管理人の手腕は素晴らしいのだ。素晴らしいのだが…。

「これからは言葉遣いと姿勢の矯正をしてもらうわね?それまでは屋敷の外に出てはダメよ?」

「おら…しぜんとせっするのが好きなんだけんど、じかだねぇべ。おらがいけねぇんだ」

「クレブスは悪くないのよ」

ビュータスは言うが、説得が難しい。

「お願いできるかしら?姿勢をよくして、マナーと教養を身に着けるの。」

「おらは、どごにだじてもはんずがじくないようなおどこさなる!」
見た目は猫背を治せば、完璧見た目は王子様なんだけど。
問題は言葉遣いだ。と一同(使用人を含め)思うのです。
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