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Ep.4
しおりを挟む結局、私達もサム様の奥様、ミラさんが出産をするまでは魔界と呼ばれる場所に滞在することにした。
「それにしてもよぉ、水は澄んでキレイだし空気もキレイ。青空が広がり魔界っていいところだよなぁ」
滞在の間でわかったんだけど、今いる世界を魔界と呼んでいるのは、私達ヒトだけ。特に名前をつけていないみたい。
ここにいるのは‘人間界’と呼ばれる場所からあぶれた種族が揃っている。他種族国家?というんだろうか?国も聞いたことがないなぁ。
エルフは絵本で見た通り(あの聖女みたいだなぁ)、弓が得意で美形ぞろいだった。そして大声では言えない。女性は貧乳だった…。それが悩みみたいだけど、弓矢を扱うのに爆乳ってわけにはいかないでしょう?
あ、妖精さんにも会いました。衝撃だったのは、妖精さんにももちろん男性は存在すること。長老が腰ミノで胸に貝殻みたいなのをあてていました。妖精さんはイタズラ好きと言うから、本気だったのかな?花の妖精さんが花粉症なのにも驚きました。薬師の私の力の見せどころです!
もちろん悪魔さんもいますけど、絵本みたいに邪悪って感じじゃなくて、気のいいそこら辺の若い兄ちゃんって感じかな?
悪魔さんの中に産婦人科医さんがいるみたいで、いつも会う悪魔のお兄さんはミラさんの体調は大丈夫かと会う度に聞かれます。その事をミラさんに言ったら、
「あ、もしかしてそれ私の兄さん?角なかった?なんかチャラいそこら辺の兄ちゃんって感じの見た目よねぇ。妹としては、さっさと所帯を持ってほしいんだけどなぁ。うまくいかないもんねぇ」
と、言われた。なるほど、兄妹。ミラさんは悪魔さんなのかぁ。
本当にバリエーション豊かで、‘人間界’で伝説になっているような生き物がここにはいたり(例:フェンリル)、面白く過ごしていた。
ミラさんが破水をしたという情報が巡ってきた!薬師である私は現場に急行。サム様もいるけど、立ち合いなのかと思いながら出産に立ち会った。
「ミラさん、赤子の角が引っかかっているみたいです!」
「もうっ!角なんて出し入れできるのに、出しっぱなしなの?痛いじゃないの~!」
なんか壮絶です。
本当に双子じゃなかった。
種族間の妊娠だとお腹がすごくおっきくなるんだなぁ。
赤子は母の叫びを聞いたのか、角をひっこめたので後はあっさりと出産できた。ふぅ、よかった。
赤子は男の子のようです。
「オジサンみたいにいつまでもチャラチャラしてないで、堅実に生きるのよ!」
すごいな…。ここで比較対象にされるのかオジサン。まぁ、見た目からチャラいからなぁ。
「なあ、ライラ。俺、シラハナに帰らないでここで暮らす!あっ、別に好きな女がいるとかそんな浮ついた理由じゃなくて、ココの方が水も空気もキレイだし、居心地がいいんだよ」
まぁ、確かに平民だの貴族だの話してるよりここの方がってなるよなぁ。
「あっ、俺も!」
私もなんだけどさぁ。
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