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第4話
しおりを挟む俺の当面の目標は俺を囮に使ったクラスの連中への復讐だな。思い出すと腸が煮えくり返るようだ。
レベルMAXでも神谷の36だから、今でもマイナスって事はないだろう。
「そう言えば、俺の職業って何だ?」
ステータスの職業欄には‘無職’とある。龍己を倒したわけじゃないから‘ドラゴンスレイヤー’でもないしな。むしろ、龍己とは友人みたいな。
‘無職’と言えばなんでもできるな。何をやっても許されるような気がする。のは気のせいだろう。
俺の勘だが、神谷は‘勇者’。港は‘戦士’。袴田は‘聖女’。長野せんせーは‘賢者’のような気がする。
袴田が聖女。はおかしいと思うんだけど、あいつは猫被ってるからなぁ。他の女子には「そのままでも十分可愛いじゃない」とか言うけど、その実「さあ、そのまま私の引き立て役になりなさい」とか思ってるんだろ?そんなのが聖女?笑わせるな。
しかも、俺を囮にするような連中を崇めるとかあり得ん。俺だからとかじゃなくて、人道的にダメじゃん。
「龍己―、俺はこれからいろんな所を旅するから、ここでお別れだな」
「正己、この角笛を持っていけ。困った時があると吹けばいつでも俺が飛んでいこう」
耳いいな。
俺と龍己はハイタッチをしてその場で別れた。龍己にとってはロータッチだろうか?
俺はココから近いというヴェータス王国を目指すこととした。
「王国には最近になって聖女様がいるらしいわよ?」
「勇者様や戦士様もいるらしい。商人なんかも独自のルートを使ってなかなかの儲けを王国にもたらしているらしい」
そんな噂を聞きながら、俺は一路ヴェータス王国を目指した。途中の道は砂漠で砂煙がウザかったのでローブを買った。
ちなみにお金なんかはすべて龍己の胃に落ちてきた人の財布から拝借している。
道すがら聞く噂は、異世界から来たという人たちから王国は恩恵を受けている。というものだ。
俺を囮にして逃げた先は王国ってわけか。そんでそこで地球知識で王宮の人に取り合ってもらった。みたいな?
ただの高校生なんか信用しないよなぁ、普通は。そこはこの異世界の知識が地球よりも遅れていたことで、ちょっと知識を披露したら賢者扱いみたいな。世の中イージーモードだよな。
これからは俺がハードモードにしてやるよ。俺の方が成績いいからな。こんなとこで陰キャが役に立つとは……。
「ヴェータス王国国王陛下であられますか?初めまして。私も異世界からやってきました。タツミと申します」
龍己!名前を借りるよ。
「ふむ。お主、レベルのほどは?」
「恥ずかしながら、レベルは-48です。その他のステータスは計測不可能って表示されちゃって、困ってるんですよ」
俺は流れ者の困っている異世界人を装った。
「神官はおるのか?この者のレベルなどを測定せよ!」
無駄だと思うけどなぁ。名前は嘘ついたけどレベルとかステータスはホントの事だし。
「陛下……この者のレベルは本当に-48でございます。その他のステータスも計測不能と表示されますし……」
「ふーむ、この世界でのレベルはカウントダウン式であることは知っているのか?」
「あ、そうなのですか!それで道すがら、モンスターに出会わなかったのでしょうか?」
これ事実。本当に出会わなかったんだよなぁ。俺としては手合わせみたいにしたかったんだけど、無理だった。
「神官、勇者カミヤのレベルはどうなっている?」
「レベル13でございます」
「戦士ミナトは?」
「レベル19でございます」
「賢者ナガノは?」
「レベル17でございます」
袴田は?その他大勢と一緒なのか?若しくは王太子妃とかになったのか?
「うーん、軍を抜いているなぁ。試しに勇者と手合わせをしてみるか?」
「はい、わかりました」
今までの恨み、まずはお前で晴らしてやる。陽キャが陰キャになるがいい。
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